リスティング広告を運用していると、良く聞く言葉として、「無効クリック」、「不正クリック」というものがあります。
無効クリックと不正クリックは、誤操作によるものや、意図的にクリックを増やす行為等が行われたりなど、正しい成果計測の妨げとなってしまうので、とても悩ましい問題です。
しかし、リスティング広告の運用を始めたばかりの頃は、そもそも「無効なクリックについてよく分からない」・「何のことか知らないので特に何もしていない」という人も少なくはないのでしょうか?
これらの疑問については、分からないのでそのままにしてしまっていたり、知識が欠けてしまっている状態では、本来かからない無駄な広告費が増え続けてしまったり、正しい効果の測定が出来なくなったり、それに気づくことさえできないでスルーして過ごしてしまうといったリスクが出てきます。
そこで今回この記事では、この【無効クリック、不正クリックについての基礎的な知識から、その対策について】概要や知っておくべき情報について詳細にご紹介していきます。
初心者の方にでも分かりやすく解説していきますので、少しでも参考にしていただけたらと思います。
わずかな差かもしれませんが、不正クリック・無効クリックを把握する事で、データの分析に役立て頂きたいので、さっそく見ていきましょう。
リスティング広告の無効クリック、不正クリックとは?
リスティング広告にて、ユーザーの趣旨・意向や興味に結びついていない広告クリックのことを、無効クリックまたは不正クリックと言います。
実際のところ、不正クリック・無効クリックはある程度自動的に媒体のシステム側で検知・除去される仕組みになっていますが、何を不正とするかは明確ではありません。
主に以下のようなときに、無効クリック・不正クリックとみなされます。
- ユーザーが誤って連続クリックしてしまった場合
- 害意を持った業者等が、広告費をイタズラに増加させる意図でクリックする場合
- 不正なソフトウェアによるクリック
このような純粋な関心によらないクリックが発生した場合は、Google広告やYahoo!プロモーション広告では、基本的には、広告媒体のシステムがこれらを「無効クリック・不正クリック」として判別をします。
競合他社など悪意を持った第三者が、広告主に課金させることを目的としたものがほとんど。
媒体のシステムで実際に除去された不正クリック・無効クリックの数は、管理画面で確認することができ、Google広告なら管理画面の表示項目で「無効なクリック」を表示、Yahoo!広告ならレポート作成から「無効なクリック数」を選択することで確認が可能です。
そして、自動的に成果対象から除外され、不正クリック・無効クリックによって発生した場合の課金もされないようにしてくれています。
リスティング広告の不正クリック被害の特徴
不正クリック被害の特徴として、こんな経験をしたことはありませんか?
「今日は同じキーワードのクリック数がやけに多いな~」、「あれ? クリック数が多い割に、問い合わせや購入が全然ないのは一体どういうこと?」などの違和感を感じたことはありませんか?
こういった違和感の中、1日単位の広告費が急激に跳ね上がっていた場合、ひょっとしたら、不正クリックのターゲットになっているかもしれません。
広告の10〜30%が不正クリックと言われているそうで、とても悩ましい問題なんです。
もし、不正クリックのターゲットになって被害に遭っているとしたら、リスティング広告費に月間100万円かけているとして、そのうち不正クリックのターゲットになってしていることになります。
不正クリックの返金が受理された事例
多くの企業はGoogleやYahoo!など大手広告媒体が不正クリック対策を行っているから心配ないと思っているはずです。
ですが、こんな事例をご存知ですか?
大手広告媒体 | X-log | ||
全体クリック数 | 18,919 | 全体クリック数 | 18,633 |
無効クリック数 | 911 | 不正クリック数 | 4,720(+3,809) |
課金クリック数 | 18,008 | 有効クリック数 | 13,913(-4,095) |
不正クリック比率 | 4.8% | 不正クリック比率 | 25.3(+20.5%) |
上記の表は、A社が運用しているリスティング広告の運用結果を、大手広告媒体と「X-log」という不正クリック対策ツールで比較した表になります。
赤字で表示している数字の通り、大手広告媒体では不正クリックと判別できなかったにもかかわらず、「X-log」で判別できた不正クリック数がなんと3,809回にもなります。
また、全体のクリック数に対し、不正クリックと判断した割合は25.3%にのぼりました。
仮に、クリック単価が200円だった場合、クリック単価200円✕3,809回=761,800円相当の差になります。
この761,800円の差は、大きいですよね。
この結果をレポートにまとめ、リスティング広告の大手媒体に調査依頼をしたところ、「X-log」で検出した不正クリック数分の返金を受けたという事例もあるくらい、大手広告媒体では完全に不正クリックを防ぐことはできないといえると思います。
リスティング広告の無効クリック、不正クリックを確認する
Google広告やYahoo!プロモーション広告では、広告管理画面から、無効クリック・不正クリックと自動判別されたものを簡単に見ることができます。
Google広告で確認する
Google広告は、広告主様の費用や、広告を掲載するサイト運営者様の収益を意図的に増やすために手動で行われるクリックや、自動クリック ツールやロボットなどの不正なソフトウェアによるクリックを無効クリックとしています。
意図しないクリックや、不正なソフトによって発生したクリックが無効なクリックとしてカウントされます。
また、ダブルクリック時の2番目のクリックなど、広告主様にとって価値のない余分なクリック無効クリックとみなしています。
Google広告では、以下の手順で確認できます。
- 管理画面から“すべてのキャンペーン”のタブを開いて、“表示項目”を選びます。
- “表示項目を変更”を選びます。
- “掲載結果”をクリックします。
- “無効なクリック”にチェックを入れて“無効なクリック率”をクリックします。
- “適用”をクリックすると列に追加されて完了。レポート画面で確認できます。
Yahoo!プロモーション広告で確認する
Yahoo!広告に関しては、悪意を持つユーザーに利用されることを避けるため、無効なクリックの詳細な定義や判定基準が開示されておりません。
Yahoo!プロモーション広告は、ユーザーの正常なサイト訪問や購買につながらないクリックを無効クリックとしています。
また、ユーザーによる誤クリックも無効クリックとみなしています。
そのためサイト上に記載のある、無効なクリックの一例を紹介します。
そのためYahoo!プロモーション広告は、サイト上に記載のある、無効なクリック以下の手順で確認できます。
- “スポンサードサーチ”の”レポート”を選びます。
- “パフォーマンスレポート”をクリックします。
- “新規レポートを作成”を選びます。
- “レポートの種類”の”アカウントレポート”を選びます。
- “表示項目を開く”をクリックします。
- “無効なクリック数”、”無効なクリック率”を選びます。
- “作成”をクリックして完了。パフォーマンスレポートの”作成したレポート一覧”から確認できます。
リスティング広告の無効クリック、不正クリックの発生要因
不正クリックや無効クリックが発生するケースには、以下の3つのケースが主な要因です。
- クリックするつもりはなかったのに、間違ってクリックされた場合
- 間違ってダブルクリックされた場合(2回目のクリック)
- クリック数の増加を狙い、故意にクリックされた場合
この故意にクリックされた場合の例を挙げると、広告費を増加させ費用の負担を上げさせるために、害意を持った一部の業者や競合他社等がクリックするといったケースがあります。
不正にクリック数を増やすことで無駄な費用を生じさせようとする、自社メディアの広告収益を不正に稼ぐ業者は、確かに存在しているようです。
さらにこうした不正クリックを大量生産するために、ツールやボット等を使用しするケースもあります。
また、一般のユーザーがスマートフォンでインターネットを利用している際に意図せず指が触れて広告をクリックしてしまった場合や、うっかりダブルクリックで広告を2回クリックしてしまった場合の2回目のクリックなどが該当します。
通常だと、不正クリック・無効クリックの原因としてはダブルクリックの方が多いでしょう。
もちろん他の2つの間違ってクリックされてしまった場合も無効クリック・不正クリックとして数えられます。
リスティング広告を運用していて、
- 急にコンバージョン率が通常より著しく異常に下がっている
- クリック数がいきなり不自然なペースで増えている
要因が特に考えられないのに上記のようなことが起こったときには、無効クリック・不正クリックが起因となっているかも知れませんので、気をつける必要があります。
リスティング広告の無効クリック、不正クリックが疑われる場合の対策・対応方法
不正クリック・無効クリックを防いで無駄な費用の発生を抑えるためには、大きく2つの方法があります。
媒体に報告して調査を依頼するか、不正クリック・無効クリックを検知してくれる専用のツールを使うかの2つです。
無効クリック・不正クリックが疑われたときの対応としては、以下の2つが挙げられます。
- Google広告の場合
- Google広告ではない場合
Google広告の場合
Googleに専門チームがあるので、そこに連絡をします。
パフォーマンスや広告費に無効クリック・不正クリックが影響を及ぼしているとの疑いがあったときには、Googleにクリック調査をリクエストできます。
クリック調査をリクエストすると、無効クリック・不正クリックが実際に起きているかはもちろんのこと、起きていたときには、そのクリックのソースまで調査してもらえます。
Google広告ではない場合
サードパーティ企業の対応ツールがあります。
無効クリック・不正クリックのソースを特定したり、それらを遮断するための専門ツールですので、大きな被害が出ている場合にはこのようなツールを利用するのも一つの手段です。
無効クリック・不正クリックの対応ツールで代表的なものとしては、「X-log」等があります。
専用の不正クリック・無効クリック検知ツールを使う
通常、無効なクリックは自動除外がされるため、必要以上に気にしなくても大丈夫かと思います。
しかし、中には広告媒体の監視をすり抜ける場合もあります。
もし、「急激にクリックが増えたもののコンバージョン数が変わっていない」など、意図しない・不正なクリックが疑われる際は、Google広告の場合クリックの調査依頼が可能です。
リクエストを送れば、無駄なクリックが発生しているかどうか等を調べてくれるので、気になる場合は、調査を検討してみてもよいかもしれません。
Yahoo!広告には不正クリックを検知する仕組みはありますが、こちらから報告する方法はありません。
Yahoo!広告等Google広告以外の媒体の場合は、サードパーティ製のツールを使うのがおすすめです。
代表的なツールとしては、「X-log」という、不正クリック・無効クリックを検知して遮断してくれるものが挙げられます。
Google広告やYahoo!広告などの広告媒体は、通常ブラウザに保存されているCookieを利用して、ユーザーの識別を行います。
これによって、短時間で同一ユーザーからの複数のクリックがあった場合にはそれらを不正クリック・無効クリックとして判断し、その分の費用を無効化するなどの措置を行います。
しかし、これだけでは、複数のブラウザや端末を利用した不正クリックが防ぎきれないほか、誤タップも検知しきれないなど、どうしても限界があります。
そこで、X-logは、Cookie以外にも8項目の基準を設けることで、Cookieだけでは識別しきれない、別のブラウザや端末からのアクセスを同一ユーザーとして判断することを可能にしています。
これによって、同一ユーザーからの複数クリックがあった場合は警告メッセージを表示してくれたり、自動または手動でそのユーザーからのクリックを遮断したりすることができるのです。
また、こういった不正クリック・無効クリックを検知した場合に、その分の広告費用を媒体に請求するための資料を出力するなど、無駄な費用を徹底的に削るための機能が多数用意されています。
これによって、無駄な費用を取り戻せたり、不正クリックの遮断によってCPAを下げられたりと、さまざまな企業がX-logを活用して広告費を抑えることに成功しています。
不正クリックが発生していると疑われる場合は、X-logのようなツールの導入も検討してみるといいかもしれません。
リスティング広告の無効クリックと不正クリックの基礎知識!損失を最小限にする対策法も紹介!のまとめ
ここまでの、無効クリック・不正クリックとは何か?から始めて、確認方法や対応する方法までについて、いかがだったでしょうか?
無効クリック・不正クリックについて、ご理解いただけたでしょうか?
「そもそも不正クリックってなんなの?」、「GoogleやYahoo!が不正クリックを無効にしてくれてるから大丈夫だよ」なんて思ってるそこのあなた!
CPAが高騰してしまったのは、知らず知らずのうちに競合他社から意図的にクリックされていることで起こる「不正クリック」が原因かもしれないんですよ。
無効クリック・不正クリックを放置したままにしておくと、無駄な広告費がどんどんと増えていってしまいかねません。
Google広告やYahoo!プロモーション広告では、原則として自動で判別してくれますので大げさな警戒は必要ないとは言え、やはり最低限は自分で注意したり、チェックすることは必要となるでしょう。
リスティング広告で無効クリック・不正クリックを日常的にチェックしていく際には、今回ご紹介した内容を是非参考にしてみてください。
もし、不正クリック・無効クリックの数があまりに多いようであれば、媒体への報告や、X-logのようなツールの導入によって対策を立てていきましょう。
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