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リスティング広告でのシミュレーションの考え方と作り方!

リスティング広告で成果を上げていくには、さまざまな要素を考慮して、入れていかなければなりません。

 

色々と試して、徐々に成果を上げていくのも1つの方法ですが、あらかじめシミュレーションをしてから施策を講じていくという方法もあります。

 

とはいえ、「シミュレーションって難しそう…」「シミュレーションって言われても何をすればいいのか分からない…」という方も多いのではないでしょうか?

 

ですので今回この記事では、リスティング広告でのシミュレーションについて、その中でも特に考え方やフローといったものについてをご紹介していきます。

リスティング広告でシミュレーションを作るときのポイント!

リスティング 広告 シミュレーション 考え方 作り方

シミュレーションを作っていくのに、まず必要な要素は以下の2つです。

シミュレーションを作るのに必要な要素!
  • ペルソナの設計
  • 自社、競合他社それぞれの長所・短所

この要素は、マーケティングでは欠かせない3C分析という考え方から来ています。

3C分析とは?

3C分析とは、マーケティング環境分析のフレームワークのことで、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったものです。

 

3C分析のマーケティングフレームワークとしての特徴は、シンプルでわかりやすいことです。

 

なので、社内共通言語としても浸透させやすいでしょう。

 

また、3C分析は、徹底的に「事実」を集め、集めた事実に対する解釈は、もう一つのマーケティングフレームワークSWOT分析で行います。

 

3C分析の情報収集は、インターネットで調査資料を集めて安心してしまう人が多いようですが、戦略を検討していくと、判断するための情報が足りず自分の足で集めることが必要になります。

 

特に、顧客情報は、自分の足で動き顧客の生の声に触れることが重要です。

顧客業界の3C分析は、「BtoBマーケティング」で必要な考え方です。

 

BtoBマーケティングでは、顧客が企業であるため、顧客企業は顧客企業からみた環境分析を行っています。

顧客を理解することはマーケティングの出発点ですので、法人営業・BtoBマーケティングでは、まず顧客業界の3C分析が必要で、顧客業界の3C分析+自社業界の3C分析で、6C分析ともいいます。

ペルソナの設計

ペルソナの設計とは、簡単に言えば、訴求したい顧客のモデルを設定することです。

既存ユーザーへの分析を何度も行うことで作り上げていきます。

 

自社のサービスや商品を購入するのはこういう人だろうという架空の人物イメージを、取り扱う商材やそれを利用するユーザーやそのマーケットの状況等の分析から、具体的に作っていきます。

 

また、ターゲットを“層”で絞ったとしても、その“層”に属する人には一人ひとり異なるライフスタイルや性格があります。

なので、万人ウケするプロダクトとして打ち出しても、その“万人すべて”に強い共感を得られるだけのインパクトを与えることは難しいでしょう。

「この商品を求めている人がどんな人なのか」について考えます。

今回のシミュレーションでは、以下のようなペルソナを例として使っていきます。

ペルソナを作るときの必須の10項目!
  1. 基本情報(年齢、性別、居住地など)
  2. 職業(大学・学部、業種・役職、最終学歴)
  3. 生活パターン(起床時間、通勤時間、勤務時間、就寝時間、外食派or自炊派、休日の過ごし方)
  4. 性格(価値観、物の考え方)、生活での実感(困っていること、興味があること)
  5. 人間関係(恋人・配偶者・子供の有無、家族構成)
  6. 収入、貯蓄性向
  7. 趣味や興味(インドア派orアウトドア派、友人間での流行等)
  8. インターネット利用状況・利用時間
  9. 所持しているデバイス
  10. 流行への感度

これらの項目を設定していくと、架空の人物の基本情報からライフスタイル、価値観や行動パターンが見えてきます。

 

見えてきたターゲット層の特性の輪郭を掴むことができれば、あとはそれをさらに深堀できるような細かい調査・分析を繰り返します。

 

そうすることで、より具体的かつ実在しているかのようなペルソナができ上がります。

自社、競合他社それぞれの長所・短所

どの業界にも慣習や暗黙のルールは必ず存在しています。

 

自社の分析だけではなく、競合他社も併せて長所・短所を分析していくことで、自社の現況をより明確に知ることができ、顧客視点で徹底的に見直し改善することで、競合他社と差別化することが可能です。

業界で当たり前となっていることが必ずしも顧客にとってプラスになるとは限りません。

業界の慣習の見直しや改善に取り組むことは、自社商品を差別化し強みを作る上でおおいに有用だといえます。

 

競合企業を徹底的にリサーチすることは、業界内の自社のポジションを把握することが出来、競合他社の弱点を見つけて、それを顧客のニーズと結びつけることによってそこに自社の強みを作り出すことができます。

 

また、顧客は競合同士をよく観察・比較し、それぞれの利点・不利な点を判断しながら利用しているので、自社が強みだと思っていたことを顧客が弱みだとみなしていたり、その逆もあります。

 

競合他社との棲み分けを求める結果、ターゲットの絞り込みをします。

ターゲットを絞り込めば絞り込むほど、顧客は減ってしまうと考えがちですが、的確な絞り込みが行われれば、的から離れる顧客がある反面、新たな顧客を獲得することになります。

“自社の長所=競合他社の短所”、”自社の短所=競合他社の長所”と捉えることで、その市場の中での自社の長所はどこなのか、競合他社の立場はどうなっているのかをしっかりと把握できるようになります。

リスティング広告で自社、競合他社を調べる方法

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ここでは、自社、競合他社を調べる方法を紹介していきます。

①~⑤まで順を追ってそれぞれ見ていきましょう。

①キーワードの検索ボリュームの調査

キーワードが検索にどのぐらい利用されているか、その想定されるボリュームを調べられます。Yahoo!・Googleのどちらでもできます。

【Yahoo!】キーワードアドバイスツール

キーワードアドバイスツールは、Yahoo!プロモーション広告が提供しているキーワードツールです。

 

キーワードについての詳細を調べることができるキーワードツールとなっていて、利用するにはビジネスアカウントが必要となります。

 

ただし、需要を意味する推定表示回数は検索ボリュームではなく、あくまで広告が表示される予測値となっているため、より広告運用に特化したキーワードツールとなっています。

【Google AdWords】キーワードプランナー

Googleキーワードプランナー(旧キーワードツール)は、Google広告を利用するユーザー向けのサービスです。

 

アカウントの取得(無料)だけで、広告出稿に関係なく利用することができます。

 

キーワードプランナーでは、関連キーワードはもちろん、キーワードの「月間検索数」や「競合の多さ」「入札単価」等を調べることができ、多くの方が利用しているキーワードツールです。

しかし、2016年の仕様変更によって、広告費をかけて実際に“Google広告”を利用していないアカウントは、表示されるキーワードの検索ボリュームが「1~100、100~1000、1000~1万」といった、あいまいな範囲での表示となってしまいました。

完全に無料で使用するには、あいまいな数値ではありますが、非常に参考になるツールなのでキーワード選定に利用してみても良いかもしれません。

 

今回の説明では、Google AdWordsのキーワードプランナーを使っていきます。

②配信地域の設定

続いては、配信地域の設定を行います。

Google広告では、地域を設定する方法が2種類あります。

地域を設定する方法!
  • 地名による設定
  • 半径による設定

Google広告では以下のように、地域を判定して広告を配信しています。

地域を判定!
  • ユーザーのIPアドレスやスマホの位置情報
  • ユーザーが関心を示している地域の検索語句や過去の検索履歴

地域指定できる範囲としては、「都道府県」、「一部の市町村郡」があります。

地名による設定

地域による設定は、

地域による設定!
  • 「地域」をクリックし、設定したいキャンペーンを選択する。
  •  ターゲットに設定したい地域を入力する。

一括で設定したい場合には、「場所を一括で追加」にチェックをして、複数入力をします。

半径による設定

半径による設定については、

半径による設定!
  • [地域]をクリックし、設定したいキャンペーンを選択する
  • [範囲]にチェックを入れて、ターゲットに設定したい中心地点と半径距離を入力する。

指定する方法としては、以下の4パターンがあり、いづれも「km」か「マイル」で設定することができます。

指定する方法!
  • 地名から半径指定
  • 住所や郵便番号から半径指定
  • 施設名から半径指定(有名なもののみ可)
  • ピンを立てて半径指定

半径のエリア指定をできるのは、現在Google広告のみ可能です(Yahoo!広告は地名による指定だけ)。

 

今回は、大都市圏に設定していきます。(ECでの実績が実際にあるため)

 

“Googleと検索パートナー”では次のような指定もできますが、ここでは検索ボリュームを分かりやすく見るために、設定は行わないことにします。

配信地域の配信!
  • 検索された場合には配信しないとする語句を”除外キーワード”として指定する
  • Google以外の提携検索サイトも加味するか指定する

③クリック単価を求める

クリック単価とは、広告1クリックあたりにかかる費用の事です。

 

このクリック単価が上下することで、ユーザーを誘導できる人数や、広告の表示位置に影響が出てきます。

 

クリック単価の管理は、広告を配信するにあたっては欠かせないものです。

ここで、ランニングウェアを例として解説していきます。

ランニングウェアのクリック単価の例!
  • 月間平均検索ボリューム → 12,100[件]
  • 推奨入札単価(クリック単価) → 38[円]

このように、あらためて実際に使用されるキーワードとして考えると、直球的に”ランニングウェア”だけで検索されることは少ないのではないでしょうか。

 

そこで、例えば前に”動きやすい”、”安い”、”メーカー”、”メンズ”、”レディース”などといったキーワードも含めると、より購入に繋がりやすい検索語句と言えるでしょう。

 

他にも”おしゃれ”、”かっこいい”、”人気”、”ランキング”などというキーワード等も、ペルソナを考慮すれば、よりリアリティがあると言えます。

 

同じ業界でもクリック単価は変わり、企業や商品の知名度が広くある場合は、広告に対するクリックは集まりやすくなります。

 

逆に、知名度が少ない企業はそういった競合のトップの他社を相手にするので、クリック単価は高くなりがちです。

 

また、季節であったり、取り扱う商品が「成長期」なのか、「成熟期」なのかといったタイミングが関係してきます。

冬場に水着の広告を出しても興味を示す人は少なくなりますし、斬新なタイプの商品もブームを過ぎていくと競合他社との競り合いがより渋くなり、メディアの反応も悪くなってクリック単価にも影響を及ぼします。

④クリック率の設定

クリック率(CTR:Click Through Rate)とは、広告が表示された回数に対して、どのくらいクリックされたかを示す割合のことです。

 

なので、クリック率を左右するものとして、ユーザーの求める内容に広告文がマッチしているか、という点が挙げられます。

 

クリック率は、広告のクリック数を表示回数(=インプレッション)で割った式で計算され、リスティング広告の平均クリック率の一覧としては、

リスティング広告の平均クリック率!
  • 検索の平均クリック率:5%
  • ディスプレイの平均クリック率:0.3%

業種や商材、予算、配信地域、キーワードの種類などさまざまの要素はある前提で、このようになります。

 

クリック率が高くなることで、品質スコアが改善し、掲載順位が上がることによって表示回数が増え、費用対効果も改善されます。

 

このことから、クリック率を想定していく上では、サイトとの関連性や最近の流行、対象となる似たようなケース等を分析して、ユーザーの求めるカテゴリの内容となるような広告文を作ることが重要になります。

 

広告文には正解というものはありませんので、A/Bテスト等を利用して、色々試しながら作成して運用をしていきましょう。

⑤コンバージョン率の設定

リスティング広告を運用していく上で、決して欠かすことの出来ない大切な指標であるのあコンバージョン率(CVR)です。

 

コンバージョン率とは、「最終的にどれだけの人が、自社の設定したゴール地点(商品購入など)にまで到達してくれたのか」という割合のことを指します。

 

つまり、広告の最終成果をダイレクトに示す指標となっています。

 

ユーザーが折角クリックしたとしても、そのリンク先のサイトに魅力がなければ、すぐにそのサイトから離れてしまいます。

 

例えば、広告文とは異なる内容の画像や文章がメインとなっていたり、そもそもトップページの情報量が更新されていなくて極端に少なかったりといった場合です。

 

前述のランニングウェアの例で考える場合、”パリコレで評判になったランニングウェアを検索し探しているユーザー”は、前々からコンバージョン率が高い傾向があるというデータがあります。

また、コンバージョン率の平均的な数値は、業種によって大きく変わります。

そもそも、成果地点をどこに置くかは、企業や案件によってケースバイケースなので、一概に「事例では、平均はこれくらい」ということは断言することは出来ません。

 

しかし、強いて言うとすれば、「コンバーション率1%」というのはよく使われる平均値になります。

 

長期間リスティングを運用すれば、蓄積される新規の情報は増え、もっと精度の高いデータを集めることができるようになります。

 

次は、PDCAサイクルを回していきます。

PDCAとは?

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PDCAとは、「Plan」「Do」「Check」「Action」の略で、Webマーケティングの中でも頻出のワードといえます。

PDCA!
  • P…Plan(計画)
  • D…Do(実行)
  • C…Check(評価)
  • A…Action(改善)

このように、先にプランニングを行い、それを実行し、その評価を行い、更に改善していくというサイクルをあらわすマーケティングの考え方のひとつです。

 

まず、「Plan」で、目標を設定し、そのために何をするのかある程度の仮説を立て、施策をプランニングしていきます。

 

そして、「Do」プランをもとに施策を実行して、「Check」プランで設定した各指標(KPI)をみながら、その時の計画にそって施策が展開されているか、検証を行います。

 

最後に「Action」でCheckの中で見えてきた課題から、解決策を考えて算出して、対処を行います。

 

PDCAという考え方においては「Plan」と「Check」が大変重要な要素となってきます。

リスティング広告におけるPDCAサイクルの回し方について

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ここでは、PDCAサイクルの回し方の紹介として、クリック率を改善したいケースと、コンバージョン率を改善したいケースを見ていきます。

クリック率改善のケース

クリック率改善のケースの場合は、どういった語句からサイトにアクセスしてきたのかは、ユーザーのクエリ(検索語句)から見て取ることができます。

 

なので、張っているキーワードを変化させて、ユーザーへの訴求を行動などを見てさまざまなアングルから行うように広告を配信していきましょう。

コンバージョン率改善のケース

コンバージョン率改善のケースの場合は、同じような広告文などの素材ばかりというのは、飽きを招きやすく、アクセスを逃しクリック率の低下に繋がってしまいます。

 

なので、A/Bテストをベースとして改善を何回も行いつつも、必要に応じてさらにサイトの改善や、ランディングページを取り入れることなどをして効率よく活用できるように検討していきましょう。

リスティング広告でのシミュレーションの考え方と作り方!のまとめ

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今回は、リスティング広告のシミュレーションについての考え方やフロー等を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

 

ここまで見てきたように、導入して運用後の施策を考え行っていく上では、シミュレーションはとても有用と言えます。

 

Yahoo!のキーワードアドバイスツールと、Googleのキーワードプランナーのどちらも、値は想定値で実際に書いてあるものとは異なります。

 

似たようなケースを元に、この想定値をより実際の値に近づけるための設定をし、そしてその運用を行った結果から再び施策を立てていくということが重要になっていきます。

 

「PDCAをまわす」と一言に言っても、「Check」に時間を多くとられてしまったりと、効率的な運用にたどりつくまでには試行錯誤をして変更などを繰り返すこともあるかと思います。

 

ですが、「どうすればこの施策が届けたい相手に届き、響くのか」といった視点をもって、仮説と検証、対策と改善策に取り組んでいきましょう。

 

マーケティングは「人」に届けるものです。

 

とはいえ、あくまでシミュレーションですから、得た結果に左右され過ぎないようにしながら、上手くPDCAサイクルを回して、より良いリスティング広告に繋げていきましょう!

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