今やインターネットを通じて、世界中の人々とやり取りをすることができる時代です。
自身の商品を、日本国内だけではなく、海外でも販売したい!と思ったことはありませんか?
ですが、素人やプロのリスティング運用担当者でも、「海外向け」の広告となると全く成果が取れないばかりか、国内向けリスティング広告運用と同じルールで運用をしている業者が多いのが現状です。
そこで今回この記事では、リスティング広告を海外で配信するために気を付けるべきこと!時差や現地のポリシーは順守すべき?など概要をご紹介していきたいと思います。
ぜひ、海外進出の参考にしてみてくださいね。
リスティング広告を海外に配信できるプラットフォームとは?

海外に配信できるプラットフォームは、「Google広告」です。
Google広告(Google Ads):世界最大の検索広告ネットワーク
Google広告(Google Ads)は、世界で最も利用されている検索広告プラットフォームであり、海外展開を検討する企業にとって第一選択肢となるサービスです。
200以上の国と地域に対応しており、多言語・多通貨の運用が可能な点は非常に大きな強みです。
検索広告だけでなく、Googleディスプレイネットワーク(GDN)を通じたバナー広告や、YouTubeを利用した動画広告も展開できるため、リスティング広告と組み合わせた包括的なマーケティング戦略が立てられます。
Google広告は、ターゲット地域や言語、ユーザー属性に基づくきめ細かなターゲティングが可能です。
また、キーワードのボリュームやCPC(クリック単価)の目安も国や言語ごとに確認できるため、事前の市場リサーチにも有効です。
たとえば、「英語・アメリカ合衆国」と「スペイン語・メキシコ」では検索ボリュームも広告競合も異なるため、それぞれ別キャンペーンとして設計すれば、より効率的な運用が可能になります。
さらに、Google広告はアカウントの構成単位をキャンペーン・広告グループ・広告・キーワードと段階的に管理できるため、複数国への同時出稿も一元管理しやすい点がメリットです。
言語・通貨・配信時間などを国ごとに設定することで、文化や時差を反映した運用が可能になります。
一方で、各国の広告ポリシーには違いがあるため、出稿前に現地のガイドラインを確認する必要があります。
たとえば、医療・金融・宗教に関するキーワードや広告文には厳しい規制がかかることがあり、無意識のうちにポリシー違反となるリスクもあります。
総じて、Google広告は圧倒的な配信網と細かなターゲティング設定が可能なため、海外配信における“基盤”となるプラットフォームといえるでしょう。
Microsoft広告(旧Bing Ads):欧米圏を中心に強い影響力
Microsoft広告(旧Bing Ads)は、Google広告に次ぐ主要な検索広告プラットフォームとして、特に欧米圏で一定のシェアを持っています。
BingはGoogleほどの検索ボリュームはありませんが、Windows OSやEdgeブラウザに標準搭載されていることから、ビジネス層や中高年層を中心に安定した利用者を確保しています。
アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど、英語圏での展開において非常に有効な選択肢です。
Microsoft広告の強みは、LinkedInとの連携による詳細なB2Bターゲティングが可能である点で、職種、企業規模、業界などに基づいて広告を配信することができ、特にBtoBサービスを展開する企業にとっては、Googleにはないユニークなアプローチが実現できます。
また、Google広告と類似したインターフェースを持ちつつも、競合が少ない場合が多く、CPCが割安であることもメリットです。
Microsoft広告でも国・言語・タイムゾーンを指定して配信できるため、海外向けにターゲットを絞った広告展開が可能です。
予算やキーワード設定もGoogle広告と近いため、Googleで作成したキャンペーンをMicrosoft広告にインポートする機能を活用すれば、配信開始までの工数も削減できます。
一方で、対応している国と地域はGoogle広告よりも限定されており、特にアジアや中南米などでは利用者数が限られています。
そのため、国やエリアによっては別の媒体との併用が必要です。
とはいえ、北米・欧州市場をターゲットとする広告主にとって、Microsoft広告は競合が比較的少なく、高い費用対効果が得られる可能性を秘めた優良なプラットフォームです。
Yahoo広告(Yahoo!広告/Yahoo Gemini):一部地域での展開に強み
Yahoo広告(旧Yahoo!プロモーション広告、米国ではYahoo Gemini)は、国によっては非常に強い影響力を持つ検索広告プラットフォームです。
特に日本や台湾など、Yahooブランドが根強く残っている地域では、検索エンジンとしての利用率が高く、現地ユーザーに対して効果的な広告配信が可能です。
日本国内においては、Yahoo! JAPANがGoogleとは別の広告プラットフォームとして独自に運用されており、検索結果や提携メディアへのリスティング配信が可能です。
一方、海外ではVerizon MediaやOathといった名称で展開され、現在はYahoo Advertisingという形で米国・カナダなどでの配信を統合管理しています。
日本とは異なる仕様・ポリシーとなるため、地域ごとに運用方針を見直す必要があり、Yahoo広告の特徴は、検索広告に加え、ネイティブ広告(記事風広告)やディスプレイ広告との連携による多角的なアプローチが可能な点です。
ユーザーの行動履歴や属性に基づいたターゲティング精度も高く、特定の地域や業界に深く入り込む配信が行えます。
ただし、Yahoo広告はGoogleやMicrosoftに比べてグローバル展開のスケールは限定的で、国によっては広告ネットワークが整備されていない場合があります。
また、プラットフォームや運用画面の仕様が異なるため、各国で別のアカウントやキャンペーンを立てる必要があり、運用の手間が増える点にも注意が必要です。
とはいえ、Yahooが強い国・地域においては、Google広告では取りこぼしてしまうユーザー層にアプローチできるため、リスティング広告のカバレッジを広げるうえで有効な補完チャネルとなります。
リスティング広告を海外で配信するメリット

リスティング広告を海外で配信する「メリット」・「デメリット」について、それぞれご紹介していきたいと思います。
- 新規市場へのダイレクトなアプローチが可能
- 広告配信の柔軟性と即時性を活かせる
- 為替や物価差を活用した高収益化も期待できる
さっそく詳しくみていきましょう。
新規市場へのダイレクトなアプローチが可能
リスティング広告を海外で配信する最大の魅力は、新規市場へのダイレクトなアプローチが可能になることです。
検索エンジンを利用するユーザーに対し、今まさに求めている情報や商品をピンポイントで届けることができるため、現地に営業拠点がなくてもマーケティング活動を展開できます。
特に、現地での認知度がまだ低いブランドや商品でも、検索という「ニーズが顕在化している場」で接点を持つことで、効果的に市場参入の第一歩を踏み出せます。
従来であれば時間や費用がかかっていた現地の市場調査や広告代理店を介したプロモーションに比べ、リスティング広告は比較的低コストかつ短期間で実施できるのが特長です。
また、Google広告などはほぼ全世界に対応しており、国・言語・地域ごとのターゲティングが可能で、キーワード設定や地域別のキャンペーン構成を行うことで、都市単位での集客やエリア別の成果分析も実現できます。
これにより、「まずは特定エリアでテスト → 成果に応じて拡大」という段階的アプローチも容易に行えます。
海外展開を検討している企業にとって、リスティング広告はリスクを抑えつつ新市場の反応を見られる貴重なチャネルです。
リアルなユーザーの行動を数値として取得できるため、ターゲットの感度やニーズ、価格許容度の把握にも役立ちます。
スピード感と精度を兼ね備えた新市場開拓手法として、非常に有効な手段といえるでしょう。
広告配信の柔軟性と即時性を活かせる
リスティング広告の最大の強みのひとつが、運用の柔軟性と即時性です。
これは海外配信においても同様で、出稿エリア、キーワード、予算、配信時間、クリエイティブなどをリアルタイムで調整できる点は、他のマーケティング手法と比べて大きな優位性となります。
例えば、ある国で想定以上にCVが取れている場合、予算を拡大しリーチを増やすことで、短期間で成果を最大化できます。
一方で、成果が芳しくない国では即時に配信停止したり、広告文やキーワードを変更してテストを重ねたりと、無駄な出費を抑えながらPDCAを回すことが可能です。
この即応性は、複数国に展開するグローバル企業にとって特に有益です。
各市場の反応に応じて広告配信戦略を細かく調整できるため、国ごとの特性に合わせた“現地最適化”が実現でき、また、突発的なイベントや季節要因に合わせたプロモーションをタイムリーに展開できるのも、即時性の恩恵です。
さらに、GoogleやYahoo!の広告プラットフォームは、インターフェースが共通化されているため、管理画面上から複数国の配信状況を一元管理できます。
レポート機能を活用すれば、国別のクリック率やCVRを比較し、改善ポイントを可視化することも容易です。
このように、柔軟かつスピーディに広告を展開できることは、海外市場という変動要素の多いフィールドでの戦略設計において大きなアドバンテージとなり、限られたリソースの中で最大限の成果を追求するなら、リスティング広告の運用柔軟性を活かさない手はありません。
為替や物価差を活用した高収益化も期待できる
海外でリスティング広告を配信する際、為替レートや物価水準の違いをうまく活用することで、国内よりも高い利益率を確保できるケースがあります。
これは、特に「自国では高単価・高品質」と評価される商品やサービスを、比較的コストの安い国で販売する際に顕著に表れます。
たとえば、日本製の工業製品や美容商品、教育コンテンツなどは、海外市場において品質の高さから高価格帯で受け入れられることが多く、1件あたりの単価が上がる傾向にあります。
その一方で、広告費は現地のCPC相場に左右されるため、物価の低い国ではクリック単価が日本よりも安くなることが多く、CPA(1件獲得単価)を低く抑えることが可能になります。
また、為替レートによって収益に差が生まれる場合もあります。たとえば円安の局面では、ドルやユーロで得た売上を円換算した際に利益が増大することがあります。
逆に、現地通貨建てで広告費を支払っている場合は、為替変動の影響を受けにくいというメリットもあり、こうした物価差・為替差を活かすには、まず国別のCPC相場や購買力を事前に調査することが重要です。
Google広告では、地域別のクリック単価や広告競合度を確認するためのツールも用意されているため、シミュレーション段階で利益構造を想定することができます。
また、販売価格や通貨表記を現地仕様に最適化することで、ユーザーの心理的な障壁を下げ、CVRを高めることも可能です。
このように、海外市場ならではの価格構造を逆手に取ることで、国内市場よりも効率的な広告運用と利益最大化が実現できるのです。
海外にも配信することによって、単純にアプローチできる範囲が広がるので、効果を発揮する場面が増えます。
リスティング広告を海外で配信するデメリット
リスティング広告を海外で配信するにあたって、とくにデメリットというデメリットは基本的にありません。
しかし、商材によっては、あまりリスティング広告が向いていない商材もあるので、利用を控えた方が良いケースもあります。
- 言語や文化の違いによる訴求ミスのリスク
- 広告ポリシー・法規制が国ごとに異なる
- 時差・通貨・商習慣など運用面の管理が複雑
詳しく見ていきましょう。
言語や文化の違いによる訴求ミスのリスク
海外でリスティング広告を配信する際に、最も注意すべき点のひとつが「言語や文化の違いによる訴求ミス」です。
日本語で効果的だったコピーや訴求ポイントが、他言語ではまったく通用しないことは珍しくありません。
たとえば「無料」「限定」など、日本では効果的な表現が、欧米圏では安っぽく感じられたり、逆に警戒心を持たれたりするケースもあります。
さらに、翻訳を機械任せにすると、文法的には正しくても自然ではない言い回しや、不適切なニュアンスになることが多く、ブランドイメージを損なうリスクもあります。
特に広告文やLP(ランディングページ)の翻訳は、ネイティブのライターによる文化的背景を考慮したローカライズが欠かせません。
また、文化的背景により「好まれる表現」や「避けるべき表現」も異なります。たとえば宗教や人種に関連する表現は、地域によってはタブーであり、無意識のうちに不快感を与えてしまう恐れがあります。
こうした細かい配慮が欠けた訴求は、たとえクリックされたとしてもコンバージョンにはつながらず、結果として無駄な広告費が発生する原因となります。
そのため、海外向けの広告を作成する際は、現地文化に精通したパートナーとの連携や、ABテストを活用した検証が重要で、単なる「翻訳」ではなく「ローカライズ」を意識した訴求設計が、海外配信の成功には不可欠です。
広告ポリシー・法規制が国ごとに異なる
海外でリスティング広告を出稿する際は、各国ごとに異なる広告ポリシーや法規制への対応が求められます。
これは、Google広告やYahoo!広告といったプラットフォームの規定だけでなく、各国の法律・倫理基準によっても大きく左右されます。
特に医療、金融、アルコール、タバコ、美容関連などのジャンルでは、地域によって配信禁止・表現制限が設けられていることが多く、知らずに出稿してしまうと広告の却下やアカウント停止のリスクがあります。
たとえば、EUでは「消費者保護法」によって誤認を招く広告表現に対する取り締まりが厳しく、日本では許容されている比較広告や限定表現が問題になるケースがあります。
アメリカでは州ごとに規制が異なることもあるため、全国展開するつもりでも州単位での審査が必要になることがあります。
アジア諸国では、政府による広告検閲や特定ワードの使用制限が課されることもあり、事前の確認が欠かせません。
また、Google広告自体も国別に審査基準や自動チェックの厳しさが異なる場合があります。
たとえば、日本語広告では通過するクリエイティブでも、英語版では掲載不可になるといったことが起こり得ます。
このようなリスクを避けるためには、各国の広告ポリシーを事前にしっかり確認し、必要に応じて現地代理店やリーガル専門家との連携を図ることが重要です。
ポリシー違反によるアカウント停止は、回復にも時間がかかり、ブランドへの信頼にも関わるため、細心の注意が求められます。
時差・通貨・商習慣など運用面の管理が複雑
海外へのリスティング広告配信では、単に言語を変えるだけではなく、時差・通貨・商習慣など「運用上の管理ポイント」が国内配信よりも格段に複雑になります。
まず大きな影響を及ぼすのが「時差」です。
国によっては日本との時差が10時間以上ある地域もあり、国内時間に合わせた配信設定を行うと、ターゲット地域では深夜や早朝に広告が表示されてしまう可能性があります。
Google広告では地域別にタイムゾーンを設定できますが、複数国に出稿する場合はキャンペーンを分けて管理する必要があり、構成やレポートが煩雑になりやすいのが実情です。
また、運用の最適化に必要な曜日・時間帯別の効果分析も、国別で分けて行う必要があります。さらに、通貨の違いも考慮しなければなりません。
日本円での設定と、米ドルやユーロなど現地通貨との為替変動を把握しておかないと、ROAS(広告費用対効果)の正確な判断が難しくなります。
価格表記も日本円のままでは現地ユーザーにとって違和感があるため、LP側も含めて通貨・単位をローカライズする必要があります。
また、商習慣の違いも無視できません。
たとえば、欧米ではクレジットカード決済が主流である一方、一部の国では銀行振込や代引きの文化が根強い場合もあり、CV獲得後のコンバージョンプロセスにも工夫が求められます。
このように、運用面の管理が多岐にわたる海外配信では、事前準備の段階で「国ごとのキャンペーン構成」「通貨・価格設定」「商習慣に応じたCV設計」「時差に応じた配信スケジュール」をしっかり整理しておく必要があります。
国内以上に緻密な設計と柔軟な対応が、成果に直結するポイントとなるのです。
リスティング広告が向いていない商材を、どう判断すれば良いのかについてはとてもシンプルで、「自分の商材を買いたい人たちはどう検索するだろうか?」と自問自答することです。
仮に、答えがでなければリスティング広告は向いていませんので、注意する必要があります。
リスティング広告を海外で配信する際のポイント

リスティング広告を海外で配信する際のポイントについて、いくつかご紹介していきたいと思います。
どんな言語が使われているの?
海外に発信するということは、もちろん日本語ではなく、配信先の言語で広告を作ることになります。
つまり、多言語について知識を深めていくことが必要となります。
例えば、「借りる」という単語は日本語だと他に意味はほとんどありませんが、英語に変換すると、「Borrow」「rent」「have a loan」など、さまざまな言い回しがあり、それぞれ検索のボリュームが変わってきます。
リスティング広告を海外配信する際は、どのような言語を使用し、その言語の中にはどのような単語があるのかをよく確認しておきましょう。
その国の検索習慣を理解する
検索習慣とは、その国のユーザーの「検索の仕方」のことです。
当然のことですが、言語や文化が異なるので、検索エンジンの利用方法も大きく異なります。
例えば、日本と言語的に近い中国の場合、「日本 旅行」→「日本旅行」と言ったように、「スペース」がほとんど利用されません。
また、英語圏の場合は、「What to Do in Japan」というように、フレーズが入力されるケースが多いです。
韓国の場合は、一つの言葉に対し3つも4つも類似した言い方があり、海外リスティング広告で最も重要なポイントの一つは「キーワード選定」です。
その国の検索の方法を理解しなければ、最適なキーワードの選定を実施することができませんので、まずは検索習慣の違いを理解する必要があります。
時差は要注意!
リスティング広告を海外で配信する際に見落とされがちなのが「時差」による影響です。
特に、生活リズムや商習慣が日本とは大きく異なる国や地域をターゲットにする場合、配信時間の最適化は成果を大きく左右します。
たとえば、日本時間の午前9時に広告を配信していても、アメリカ西海岸では深夜になるため、ターゲットユーザーがアクティブでない時間帯に広告が表示されることになります。
広告効果を最大化するには、現地のピークタイムを意識したスケジュール設計が不可欠です。
現地時間の出勤前やランチタイム、夜のリラックスタイムなど、ユーザーの行動パターンに合わせて広告を表示することで、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)の向上が期待できます。
Google広告などではタイムゾーンごとの配信設定が可能ですが、運用者側がどのタイムゾーンを基準にしているかを正確に把握しておく必要があります。
複数の国・地域に配信する場合は、国別にキャンペーンを分け、配信時間帯も細かく調整すると効果的です。
さらに、時差によってレポートの集計時間にもズレが生じるため、成果分析時にも注意が必要で、広告費の無駄を防ぎ、現地で成果を最大化するためにも、時差を踏まえた戦略的な配信管理が求められます。
現地のポリシー
日本には日本のルールがあるように、海外にも海外独自のルールが存在します。
日本の当たり前を、海外に持ち込んではいけません。
紹介したい商品が海外のルールに反しているということもあり得るのです。
なので、海外向けリスティング広告を配信する際には、ルールをしっかり確認しておきましょう。
特に重要なポイントは、「その国の言語で分析する」ことが重要です。
その国の言語で調べることで、より検索エンジンに関する正確な情報(シェアや成長率など)を見つけることができますので、正確な媒体選定を実施することが可能になります。
必ずアカウントを設定しよう
googleは、日本でも海外でも両方使うことができますが、通貨の混在を防ぐため、必ず別のアカウントを持つようにしましょう。
通貨が混ざってしまうと、それだけ計算がややこしくなってしまい、混乱を生じてしまいます。
なので、間違えを防ぐためにも、面倒かもしれませんがアカウントを作っておきましょう。
その地域のトレンドを知り、海外リスティング広告専用にクリエイティブを作成する
海外で広告を出すにあたっても、やることは日本と同じで、重要なことは、その地域のトレンドを調べることなのです。
日本で成功しているものをそのまま海外に持っていったところで、言語も文化も全く異なるので、刺さるクリエイティブが全く違い、その結果、成功する可能性は少ないです。
また、単純な翻訳のみで同じクリエイティブを使いまわすと、圧倒的にクリック率の差が生じるので、注意をする必要があります。
なので、まずは、競合他社などがどの様なクリエイティブを作成しているのか徹底的に研究し、各国に合わせたデザインや文言のクリエイティブを作成するようにしましょう。
海外向けリスティング広告を利用することによって、日本にいながら簡単に海外進出ができます。
インターネットが普及している国であれば、必ず何かしらの検索エンジンが使われており、その検索エンジンがウェブでの活動における「窓口」になっているため、そこを海外リスティングで抑えることができれば、多くのユーザーを集客することができます。
テキスト広告よりも、ディスプレイ広告の方が地域差がはかりやすいと言われているので、是非ためしてみましょう。
「ただの翻訳」では失敗する
海外向けにリスティング広告を実施する場合は、「翻訳」は完璧に実施するように意識するのですが、「完璧に」というポイントが非常に重要です。
多くの日本企業は「とりあえず日本語のキーワードと広告文をそのまま言語を変えて出稿してみて」海外リスティング広告を実施するケースが多いです。
ですが、これでは失敗してしまう可能性が非常に高いです。
それにはさまざまな理由がありますが、主に下記の2点が挙げられます。
- 海外リスティング広告:キーワードの検索の仕方が日本と海外で全く異なる
- 海外リスティング広告:翻訳が間違っていると信頼性が大きく下がる
日本人が普段検索の時に使うキーワードと、外国人が使うキーワードは大きく異ります。
日本人向けのキーワードをそのまま翻訳しても、外国人がほとんど検索しない、または検索していても日本人とは全然検索の意図が違う可能性があります。
なので、海外リスティング広告を実施するのであれば、ただの翻訳ではなく一からキーワードを洗い出すようにしましょう。
また、初めて目にするサイトで何かを購入しようとしていたら、「日本語がところどころ間違っている」「文法的には間違っていないものの、言い回しがおかしい」「何か違和感がある」…そんなサイトで日本人はコンバージョンしますか?
既に海外で認知度が高いのであれば話は変わってきますが、初めてそのサイトを目にするユーザーが多い場合、大きな不信感につながってしまう恐れがあり、まずはコンバージョンはしないと思います。
それは広告文でも同じで、変な翻訳をしている広告文はクリックされないので、翻訳の質については徹底的にこだわってください。
それだけで、海外リスティング広告の費用対効果が大きく変わるはずです。
文字数
広告文の文字制限も地域によって差があります。
また、同じ意味の言葉でも、言語によって文字数に大きな差があるため、テキストによっては、日本のものと大幅に変えなければならないものもあります。
小さく始める
初めて海外向けにリスティング広告を実施する場合は、必ず「小さく」始めることが重要になります。
日本でリスティング広告が上手くいっていても、海外でのリスティング広告で成功するとは限りません。
リスティング広告の最大の魅力は、キーワード単位で入札できるということなので、最初は確度が高いと思われるキーワードのみに絞り込み入札を行って、徐々に効果検証を行いながら、拡大していくことで、最小の費用でスタートを切ることができます。
海外のインターネットユーザーには、日本と比較しても全然違ったウェブ週間や商習慣があるので、日本と同じやり方が通じないケースが多いです。
そこで、最初からキーワードの幅を広げて大きく踏んだとしても、海外では失敗する可能性が非常に高いのです。
なので、まずは確度の高いキーワードに絞り込み、ランディングページを最適化しながら効果を見合わせる必要があります。
海外各国の検索習慣

日本に限ったことではなく、世界のどの国でも「検索エンジン」が利用されています。
「検索習慣」とは、それらの検索エンジンにおいて、言葉や文化の違いにより生まれる、各国にてユーザーが検索する際の行動の違いを指していますが、海外各国の「検索習慣」の違いをしっかり理解することは、海外プロモーションを実施する上で非常に大事です。
海外SEOを実施するにしても、海外でリスティング広告を実施するにしても、どの国でどの様なキーワードが、どの様な形式でどのお客様に検索してアクセスされるのかについて把握しておく必要があります。
もし、分からないようなことがあると、効果的な海外ウェブマーケティングを実施することができません。
今回は、
- 中国の検索習慣
- 韓国の検索習慣
- 欧米の検索習慣
の3つの検索習慣について見ていきましょう。
中国の検索習慣
まずは、中国の検索習慣をご紹介いたします。
中国で最も登録して利用されている検索エンジンの機能は、百度(Baidu)ですが、中国の人が百度を利用して検索する際は、基本的に「スペース」を使いません。
中国も日本と同じで、「漢字」を利用して検索するので、「海外 旅行 おすすめ」のように、漢字の単語を単体で組み合わせて検索するケースが多いです。
ただし、検索をより効率的に行うために、中国人は「海外旅行おすすめ」のように、それぞれの単語の間にスペースを入力しないで探すので注意するようにしましょう。
韓国の検索習慣
韓国では、Naverの検索エンジンが、最も高いシェアを占めています。
Googleの場合は、検索結果には基本的に「広告」と「自然検索」のサイトが表示されますが、Naverの場合は「広告」「ブログ」「知識 iN」(Q&Aを投稿するサイト)「ショッピング」「ニュース」など、様々なカテゴリーの検索結果が目的ごとに分かれて表示されます。
そして、ユーザーが検索したキーワードに応じて、疑問の場合は「知識iN」が表示されます。
そのため、韓国の場合は、ユーザーがどの様な意図でその検索キーワードを入力しているのかを予め予想し、最適な自社コンテンツを表示して対策をすることが求められます。
欧米の検索習慣
最後に欧米、特に「ラテン系の言語」と「英語」を使う国の検索習慣をご紹介いたします。
こちらはずばり、ロングテールの検索語句が非常に多くなっています。
欧米は、日本や中国の様に漢字一文字で意味が完結することがありません。
なので、きちんとしたフレーズを記述しなければ、言語的に意味が通じません。
日本語では「東京 おすすめ 観光」と検索される一方で、英語では「things to do in Tokyo」のように、多くの文字列を含んだ具体的なフレーズが検索されます。
そのため、欧米圏ではできる限り細かくフレーズを分析しながら、関連する多くのキーワードのデータをウェブサイトに盛り込む必要があります。
ヨーロッパの検索エンジンシェアは?

EU加盟国(フランス、イタリア、ドイツ、イギリス、スペインなど)では、既にご存知の方も多いですが、ヨーロッパでは独占禁止法に違反するとしてEUがGoogleを提訴するほど、Googleの検索エンジンシェアが圧倒的に高い状態になっています。
とくに、ヨーロッパの主要国(仏、伊、独、英、西)では、軒並みGoogle検索エンジンのシェアが90%を超えています。
これは、Googleが本拠地を構えるアメリカの78%を大きく超えている状態になっているという状況です。
ヨーロッパ主要国のGoogle検索エンジンシェア
ヨーロッパの主要国のGoogle検索エンジンシェアについて、それぞれ把握しておきましょう。
- イタリア:97%
- フランス:96%
- イギリス:93%
- ドイツ:97%
- スペイン:97%
ヨーロッパの主要国のGoogle検索エンジンシェアは、上記のようになっています。
調査して分かるように、かなり高い割合いで検索エンジンを利用している人が多いことが分かります。
ヨーロッパで海外リスティング広告を実施するなら

ヨーロッパで海外リスティング広告を実施するのであれば、Google検索上でのリスティング広告で十分だと思います。
最近のGoogle検索エンジンシェアを見て分かるように、ヨーロッパの検索エンジンユーザーの90%以上なので、多くにリーチをすることが可能になります。
しかも、ヨーロッパの大半の国において、インターネットの普及率は非常に高いです。
なので、インターネットユーザーの大半が検索エンジンを利用していることを考えると、どれだけヨーロッパ進出においてGoogleでの海外リスティング広告の重要かということが分かります。
リスティング広告を海外で配信する際の注意点

ここからは、リスティング広告を海外で配信する際の注意点をいくつかご紹介していきたいと思います。
しっかりと把握をして、ミスをしないように対応していきましょう。
動画広告はやらない
動画広告をあえて実施しないという選択には、明確な戦略的理由が存在します。
まず、動画広告は制作コストや準備期間がかかるため、スピーディーなマーケティング施策を重視する企業にとっては負担が大きくなります。
特に中小企業やスタートアップにとって、動画コンテンツの品質を担保しながら短期間で量産するのは容易ではなく、静止画やテキスト中心の広告と比べて手軽さに欠けるのが実情です。
また、動画広告はインプレッションは多く得られても、コンバージョンまでの距離が長い傾向にあります。
ユーザーの関心を高めるには適していますが、「今すぐ問い合わせ」や「購入」を狙うダイレクトレスポンス型の商材にとっては、検索広告やディスプレイ広告のほうが即効性と費用対効果に優れているケースが多いです。
さらに、動画はターゲットに届くまでのアルゴリズムや再生環境にも影響を受けやすく、ユーザーの興味がなければスキップされやすいという特性もあります。
そうした背景から、予算や目的、ターゲットの購買フェーズを考慮し、「あえて動画広告をやらない」という判断も、有効なマーケティング戦略の一つといえるのです。
後進国と先進国に同じ広告を出稿しない
後進国は、「文化的」・「政治的」・「経済的」な事情が、先進国と比べて全く異なります。
例えば、返品・交換や関税支払いに対する考え方が先進国の人たちと比べて意識が低く、これらのトラブルに対してのクレーム率が高くなる傾向があります。
海外向け広告というと、親日国である「台湾」や「ベトナム」、「マレーシア」、などをまずターゲットとして連想しがちですが、これは間違いです。
まず出稿すべき国としては、先進国の中でも特に「アメリカ」、「イギリス」、「オーストラリア」、「ニュージーランド」、「カナダ」、「シンガポール」、などの日本人と所得感が同じレベルの国です。
所得感が同じレベルということは、経済的事情が同じ条件なので、その国で成約がとれるかどうかです。
ブランディングしてはいけない
ブランディングは、結果からお伝えすると、ギャンブルよりも圧倒的に速いスピードで大切なお金を失うことになります。
日本ではちょっと有名な会社であっても、海外では無名です。
無名の会社が、どうしてもfacebookでサービスを紹介したり、自社facebookページをブランディングしたところで、facebookファンページでいいね!を獲得するための宣伝としては基本、ほとんど効果がありません。
なので、ブランディングをするには他の方法を考えた方が良さそうです。
会社やサービスの内容を紹介するよりも、その会社やサービスがどのような形で紹介されているのかを詳細にリサーチすると、大きなヒントになることがあります。
リスティング広告を海外で配信するために気を付けるべきこと!時差や現地のポリシーは順守すべき?のまとめ

今回は、リスティング広告を海外に配信する際に気を付けるべきことを紹介してきました。
海外への広告配信は、簡単に行えるものではなく、越えなければならない壁が意外とたくさんあります。
いざ広告を海外に向けてみると、国内の成功と言われるやり方をそのまま流入してやってもあまり効果がありません。
海外へリスティング広告を出すのには、事前に相当な時間と労力がいりますが、ここを乗り切れさえすれば、マーケットが国内だけでなく世界中に向けられることになるので、国内での広告出稿よりも効果が出る可能性もあります。
同じ管理画面を見ているはずなのに、国が違えば新しい発見を得る機会がたくさんあります。
あなたも導入して、海外への進出を是非、開始してみませんか?
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