皆さんは、Google広告を運用していて「ローテーション設定」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
「広告のローテーション設定ってなに?」「広告のローテーション設定は知ってはいるけれど、具体的にはどの選択肢がベストなのかはちょっと自信が無い」という方も中にはいるのではないでしょうか?
また、なかなかニッチなワードなので、聞いたことがない人も多いのではないかと思います。
ただ、ニッチゆえに使いこなすことができればライバルと圧倒的差をつけることができます。
そこで今回はこの記事で、Google広告におけるローテーション設定について、基本なことから概要までみていきます。
また、活用法などの内容も見ていくので、参考にして頂いてしっかり正確に覚えていきましょう。
Google広告のローテーション設定とは?
ローテーション設定とは、検索ネットワークとディスプレイネットワークの両方に適用される広告の配信方法のことです。
サイトのアカウント内の広告は、1度に1つしか表示されませんよね。
なので、広告グループ内に複数の広告の利用がある場合は、広告はローテーションでオークションにかけられることになります。
この広告のローテーション設定を設定しておくと、広告グループ内の複数の広告を相対的に、どの程度の頻度で配信するかを決めることが可能になるんです。
これは、設定しておかないと損をするケースが多発するので、設定しておくことを推奨します。
Google広告ローテーション設定の設定方法
では、ローテーション設定の設定方法についてみていきます。
設定方法は3種類あり、
- キャンペーンに広告のローテーションを設定する
- 複数のキャンペーンに広告のローテーションをまとめて設定する
- 広告グループ別に広告のローテーションを設定する
です。
では、1つ1つ見ていきましょう。
キャンペーンに広告のローテーションを設定する
まず、1つ目です。
設定方法は、「Google広告」にログインします。
次に、ナビゲーションパネルで「すべてのキャンペーン」をクリックして、変更するキャンペーンをクリックします。
次に、ページメニューで [設定] をクリックし、[その他の設定] をクリックします。
そして、「広告のローテーション」を選択します。
広告のローテーション方法としては、 [最適化] または [無期限にローテーション] を選択します。
最後に[保存] をクリックします。
これで、ローテーションの設定は終了となります。
複数のキャンペーンに広告のローテーションをまとめて設定する
次に、まとめて設定する方法をみます。
まず、「Google広告」にログインします。
次に、ナビゲーションパネルで [すべてのキャンペーン] をクリックします。
次に、ページメニューで [設定] をクリックして、変更するキャンペーンまたは広告グループの横にあるチェックボックスをオンにします。
そして、[編集] をクリックします。
ここで、プルダウンメニューで [広告のローテーションを変更する] を選択します。
次に、広告のローテーション方法を選択します。
最後に[保存] をクリックします。
これで、ローテーションをまとめて設定する方法は完了となります。
広告グループ別に広告のローテーションを設定する
最後に、グループ別にローテーションを設定していきます。
この設定方法は、かなり簡単です。
まず、「Google広告」にログインします。
次に、ナビゲーションパネルで [すべてのキャンペーン] をクリックします。
そして、ページメニューで [設定] をクリックします。
最後に、フィルタアイコンフィルタをクリックして、広告のローテーションなどの特定の条件に一致するキャンペーンのみを表示します。
たったこれだけで、グループ別のローテーション設定が完了します。
Google広告ローテーション設定の種類
実は、2017年のGoogle広告のアップデートにより、広告のローテーション設定は、
- コンバージョン重視で最適化
- クリック重視で最適化
- 無期限にローテーション
- 均等にローテーション
の種類があります。
では、1つ1つ詳細をみていきましょう。
コンバージョン重視で最適化
Googleの機械学習をフル活用して、広告グループ内でより優れた掲載結果を期待される広告を優先的に配信する方法です。
これが文字通りの、「最適化」です。
ただ、過去に十分なデータがない時は、
- コンバージョン計測を行っていない=クリック
- 十分なコンバージョンデータがある=コンバージョン
で、自動的に判別されるようになっています。
より多くのコンバージョンの見込める広告を特定できるだけの十分なデータが蓄積されていない場合や、コンバージョン計測を行っていない場合は「クリック」になります。
そして、関連する十分なコンバージョンデータがあれば「コンバージョン」と自動で判別されます。
これまでも、「コンバージョン重視で最適化」を選択している場合は、同様に機能していました。
また、ほぼ最適化を選んでいる人が多いです。
クリック重視で最適化
デフォルトで設定されている広告のローテーション設定です。
より多くのクリックを見込める広告に、オークションの機会を優先する設定です。
無期限にローテーション
「無期限にローテーション」は、各広告が均等にオークションにかけられる機会が与えられることになりますが、名前の通りいつまで経っても最適化が行われる可能性はありません。
また、スマート自動入札の対象で使用しているキャンペーンの際は、広告のローテーション設定をしているかどうかに関係なく、また、アップデート後も特に変更はなく、それ以外の設定の場合すべて「最適化」が適用されてしまうので注意が必要です。
さらに、スマート自動入札を使用しているキャンペーンでは、以降、広告ローテーションの設定を問わず、「最適化」が適用されます。
設定をすることができる項目さえ変更となりますが、広告のローテーションの最適化と付き合うコツは、基本、今までと変わりありません。
均等にローテーション
「均等にローテーション」は、90日間均等にオークションに掛けられた後に、自動的にクリックまたはコンバージョンに基づいて最適化されます。
これは、90日経過後、キャンペーンで目標コンバージョン単価、拡張CPC、目標広告費用対効果などコンバージョン目標の入札戦略を使用している場合に限ります。
その場合、コンバージョン重視で最適化されて、それ以外の場合はクリック重視で最適化されます。
どの広告のローテーション設定が良いのか?
広告は、表示回数も大事ですが、その後の直接ユーザーの目に触れられてなんぼのものなので、人の目と手でしっかりとケアをしていくべきものだと思います。
ただし、現実的に見てみると、広告運用者がケアできる範囲としてはごくわずかで限られてしまいます。
そして、最近ではケアに手が回らないがゆえに機会損失が生じてしまうという事例も発生してしまっています。
広告運用者としては、限られた時間の中で、またリソースの中で最大の成果を獲得しなければならないので、広告の管理を一任するというのも有効な一つの手になってきています。
もし、まだ導入したことが無ければ、一度クリック重視で最適化、コンバージョントラッキングを行っている場合はコンバージョン重視で最適化にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
広告の自動最適化には以下のようなメリットがあります。
その最適化を選ぶ理由としては、
- 24時間自動で調整される
- スタートから最速で調整してくれる
- 広告グループごとに個別に最適化してくれる
- 工数が削減できる
です。
では、1つ1つ詳しくみていきましょう。
24時間自動で調整される
これは、当然で最適化というのは、自動的に24時間調整して品質を最適状態にしてくれるということです。
つまり、人間はずっと起きてフルで作業をすることは無理なことで、必ず眠らないといけないので深夜帯は調整が効きませんが、寝ていても自動的に最適化してくれるということですね。
最適状態にしてくれるので、パフォーマンスの悪い広告にコストを割くリスクを減らすことが出来ます。
また、人の手で集計をするとなると、なかなか時間がかかり、また、各広告グループごとに1時間おきに集計するというのはほぼ不可能です。
さらに、広告の良し悪しの判断に十分なデータが溜まっているのに停止判断が出来ない期間が必然的に生じ、ここがまるまる機会損失になってしまいますが、広告の自動最適化はこういった損失を少なくしてくれます。
スタートから最速で調整してくれる
Google広告を運用しているとわかりますが、スタートダッシュはとても大切です。
このスタートダッシュで、すべてが決まるといっても過言ではありません。
同じ広告グループ内で複数の広告を同時にスタートすると、開始後に広告ごとのパフォーマンスに差が出てくることは珍しくいことではありません。
有効なABテストや広告訴求の差が大きいほど、早期に差が出てくるので、配信開始後に広告毎の傾向を掴んで、最適化に繋げるスピード感が成果を大きく分けます。
しかし、手動で広告ごとの集計を行う場合は、広告の自動最適化をしている場合と比べてハンデがあります。
人が手動で対応する場合、四六時中ずっと管理画面に張り付いてデータの更新を待ちながら集計しなければなりませんが、リアルタイムにデータは更新されず、これは現実的ではありません。
そのスタートダッシュを「手動」でするか「自動」でするかでは、明らかに自動化したほうがいいでしょう。
Googleの膨大なデータの前では、もはや手動は無力に等しいです。
広告は、短期間で決着するケースも多いので、配信後のスタートダッシュを広告の自動最適化に任せること、もっとも最適な広告を優先的にユーザーへ向けて表示することができます。
広告グループごとに個別に最適化してくれる
これも、大切です。
いくつかグループに分けて広告運用していると、どうしても力が分散してしまいますよね。
手動の場合、どんなに頑張っても、重要ないくつかの広告グループを気掛けて見るぐらいが限界です。
特に広告グループの数が多いアカウントでは、どうしてもすべての広告グループにぴったりな広告なのかどうかの判断が難しくなってきます。
広告グループごとに配信されるユーザーもそのタイミングも異なり、それに合わせて、効果の高い広告も広告グループごとに変わってくるはずです。
それを回避するためにも、広告の自動最適化を設定していれば何千・何万の広告グループがあろうとそれぞれの広告グループごとに調整をかけてくれます。
なので、やはり自動化が良いのではないでしょうか。
工数が削減できる
広告のABテストの集計あたっては、広告を集計して、有意な差が生じているか確認したりなどの工程が必要で、それなりに時間がかかります。
自動化の最大のメリットは、やはり工数が削減できることですね。
その時間を減らして、別のタスクに充てられることは大きなメリットです。
自分でやるべきではないことは、すべて自動化することによって工数を減らすことができほかのタスクに注力できます。
Google広告ローテーション設定のデメリット
メリットの多い広告の自動最適化ではありますが、もちろんデメリットもあります。
そのデメリットととしてあげられるのは、どのようなロジックで広告のインプレッションが偏ったのかということを説明しづらいということです。
手動で集計をする場合、データの統計をとるなどの工程は手間ではありますが、どのようなロジックで広告の取捨選択を行っているのかを把握することが出来ます。
なので、上司やクライアントにしっかりとした説明をすることが出来ますが、手動ではすべてを完璧にするのはとても時間と労力がかかってしまいます。
ですが、自動化という新しい技術を知らない上司やクライアントが相手の場合、自動より手動で集計して判断を行った方が理解が得られやすいことがあります。
そして、結果的にプロジェクト全体がうまく円滑に回る場合もあるので、そのような場合は、「無期限にローテーション」を選択して手動で広告の取捨選択をするのが良いかもしれません。
ただ、そのように自動化について理解を得られない場合でも、スピードや全体のパフォーマンスを重視するのであれば、自動最適化を行うことをおすすめします。
この時、少しでも理解を得られるように説明をしつつ、全てを自動化するのではなく、テストの一部だけを自動最適化するなど、広告運用者としてみんなが納得できるような方針ですすめましょう。
これも、広告運用者の大事なスキルだと思います。
Google広告ローテーション設定のコツ
では、ローテーション設定をする上で気を付けたほうがいい点を見ていきます。
ローテーション設定をする上で気を付けることは主3つあり、
- データが溜まるように広告グループにボリュームを持たせる
- 一度のたくさんの広告を入れすぎない
- 差が出そうなクリエイティブを入れる
です。
では、1つ1つみていきましょう。
データが溜まるように広告グループにボリュームを持たせる
広告の自動最適化は、広告グループ単位の過去の膨大なデータをもとに最適化が行われます。
つまり、広告グループに最適化に必要な十分な過去のデータが無ければ、その分精度が落ちてパフォーマンスの悪い広告が出続けてしまうことを意味しています。
なので、パフォーマンスは重視しますが、今の段階から将来のことを考えて、広告グループの粒度が細かくなりすぎないようにボリュームを持たせながら、運用することをおススメします。
また、データが溜まりやすいように構造を組むことは、広告のローテーションを素早く回すために重要な観点です。
一度のたくさんの広告を入れすぎない
データ量が確保できる限界というのは、必ずあります。
仮にデータの量がそれなりに確保できる広告グループだったとしても、広告を100本入れてしまうとどうなるでしょうか?
最適化に必要なデータが溜まって、それを管理するのにGoogle側で途方もない時間を要してしまい、かえって逆効果になってしまいます。
おススメの本数は3~5本程度で、それ以上にしてしまうとパフォーマンスが下がる傾向にあります。
なので、どんなに無限に広告のアイディアが湧いてきたとしても、広告グループにオン状態で入れておくのは、自信のある広告3~5本程度に留めておきましょう。
そして、ある程度パフォーマンスが明らかになって、広告の配信ボリュームが偏ってきたタイミングで、成果が低く配信ボリュームの縮小した広告文の代わりに、次の広告文を追加してテストを行うようにしましょう。
差が出そうなクリエイティブを入れる
広告文をあまりに似ているものを連発しても、意味がないですよね。
例えば、広告文の最後に「!」を含めるか含めないかでABテストを行ったとしても、大きなパフォーマンスの差を期待することはできないでしょう。
なので、なるべく言い回しをガラッと変えてみるなど工夫して運用すべきです。
せっかくデータを取る用意はできているので、広告文を変えてみるなどの工夫はしておきましょう。
あらゆるビジネスにおいて、スピードは大変重要です。
せっかく工数を割いてテストを行うわけなので、差が大きく生じそうな広告文を入れることによって、パフォーマンスの差を素早く判断しやすくなります。
広告グループ単位で指定可能に
これまでの広告のローテーション設定は、キャンペーン単位でのみ設定が可能でしたが、アップデート後は広告グループ単位でも設定が可能となります。
この変更によって、1つのキャンペーン内に複数の広告ローテーション設定を指定できることになりますが、これは、スマート自動入札を使用しない場合となります。
今までは、キャンペーン単位でのみ広告ローテーション設定が可能でした。
なので、ある特定の広告グループの広告のみを無期限にローテーションさせたい場合には、新たにキャンペーンを作成して、広告ローテーション設定を変更するしか方法がありませんでした。
しかし、今回のアップデートによって、一つのキャンペーン内で柔軟な設定が可能となるので、同じキャンペーン内の特定の広告グループに対して、広告配信のABテストを行いたい場合などに有効ですね。
また、無期限にローテーションを選択する場合は、いずれの場合でも設定を変更しない限り成果の悪い広告も無期限に配信がされます。
なので、無期限にローテーションを選択する場合は、予めテスト期間や判断基準を明確にしておくことが重要です。
Google広告のローテーション設定とは?活用法と使うタイミングについて!のまとめ
Google広告を打つ理由としては、やはり人に動いてほしいから打りますよね。
広告の本質を突き詰めると、人や組織が意志やスタンスを表明し人に動いていただくものです。
それが、方向性を見失い自己満足で終わってしまえば、何のために広告を打っていたのかがわからなくなります。
これは、ローテーション設定も一緒です。
自動化して最適な状態を保つことで、広告のパフォーマンスも向上しますし、何より事業がさくさくすすむようになります。
複数の広告文を設定しているだけで延々と均等に配信される、テストとは形ばかりのキャンペーンも少なくありません。
また、意図のない広告を均等配信するのは、ユーザー体験、広告のパフォーマンスとどちらにとっても良いものではありませんよね。
今回、本記事でご紹介した広告のローテーション設定は、設定自体は簡単なので、これまで集計に掛かっていた時間を新しい広告を考える時間に充てるためにも設定しましょう。
そして、継続的に広告を追加して、より多くの広告を素早く検証して、さらに現在の広告運用を見直してみることをおすすめします!
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