皆さんは、LINE広告のアトリビューションについてどれくらい理解していますか?
アトリビューションというのは、メディアごとのコンバージョンの貢献度を計測することを言います。
広告がクリックされて、自社の商品やサービスが購入された場合、ウェブサイトなどでコンバージョンがあった時に、ユーザーがどんな広告を見たのかなど、コンバージョンに至るまでに何がどんな影響を及ぼしてきたのか調査することです。
意外と見落としがちなLINE広告のアトリビューションですが、LINE広告を運用していくうえで非常に大事なモノになります。
しかし、情報量が多くなってきたり、多様化してきている現在、コンバージョンに至る要因というのはかなり複雑になってきています。
広告を運用していく上で、ユーザーがどんな風に広告に接触してきたのかを考えるのが重要になってきます。
そこで今回は、LINE広告のアトリビューションや複雑化の理由について見ていきます。
LINE広告とは?
LINE広告というのは、コミュニケーションアプリである「LINE」を利用しているユーザーに対して、タイムラインやLINE NEWSなどに配信する広告や、トークリストの上部に掲載されるSmart Channel、また、LINE BLOGとダウンロード数2,000万を超えるLINEマンガ、LINEポイントなどへ配信することが可能な広告のことです。
LINEを毎日使用するユーザーというのは日本国内でもかなり多いので、LINEというのはアクティブ率の高いアプリとなっています。
LINEは利用者数が多いので、FacabookやTwitter、Instagramなど、他のアプリではリーチすることが出来ないユーザーにアプローチすることが可能です。
LINE広告の配信面
LINE広告は、色々な場所に配信することが出来ます。
- タイムライン
- LINEマンガ
- LINE NEWS
- Smart channel
- LINE BLOG
- LINE ポイント
- LINE チラシ
- LINE クーポン
- ウォレット
- LINE広告ネットワーク
これら11種類の配信面で広告を配信することが可能です。
また、2019年からは、「LAP for Publishers」(LINE 広告ネットワーク)が開始されたことによって、LINE以外の提携アプリへの広告配信も出来るようになったので、さらに配信面は拡大しています。
さらに、2020年からは「動画リワード広告」が開始されたことによって、ユーザーが動画を視聴することでポイントがもらえるような配信面に対しても広告配信をすることが出来るようになりました。
動画広告はまだ少なく、CPCは高めになっています。
しかし、CVRは高くなっているのでCPAは下がる傾向になっています。
LINE広告の特徴
では、LINE広告にはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
LINEに配信することができる
まずは、LINEの中で広告を配信することが出来るというのが一番の特徴であると言えます。
LINEというのは、月間アクティブユーザー数6,800万人を超える国内最大規模のアプリですので、それだけでかなり多くのユーザーにリーチすることが出来るということが分かりますね。
配信面でも見てきた通り、LINEに関連する11種類の配信面で広告を配信することが出来ます。
タイムラインを使用しているユーザーも多く、特に女性のユーザーの比率が多いです。
幅広い年齢層のユーザーに利用されていて、特に20代~40代が多いと言われています。
相性のいい広告
LINE広告に広告を出稿する企業はかなり増えてきています。
成功事例も多く、広告としてはかなり効果が期待出来ます。
アプリ、金融、健康食品、人材、ブランド、コスメ、通販系の企業と相性がよく、成功事例として結果を出しています。
課金形態
LINE広告の課金形態は、静止画はクリック課金型(CPC課金)、動画はインプレッション課金型(CPM課金)となっています。
入札単価
LINE広告の入札単価は、
- 自動入札
- 手動入札
の2種類があります。
自動入札では、「クリック」「コンバージョン」「カスタムコンバージョン」を成果地点として最適化が行われます。
CPCの場合には36円、CPAの場合には1,200円以上になります。
手動入札では、CPCの場合には24円、CPMの場合には200円以上が最低入札単価です。
表示タイプ
LINE広告の表示タイプは、インフィード型です。
LINE広告は、タイムラインやニュースに表示されますが、1つのコンテンツのように違和感なく表示されるのが特徴的です。
広告感を全面に押し出していないので、自然にユーザーにアプローチすることが出来ます。
ターゲティング
LINE広告のターゲティングは、ユーザーのLINEでの行動履歴や蓄積データをもとに、
- 年齢
- 性別
- 地域
- 興味関心
などのターゲティングが可能です。
一度サイトを訪問したことのあるユーザーに対して「リターゲティング機能」を使って広告を配信することも出来るので、コンバージョンの可能性のあるユーザーへの広告配信が可能となります。
LINEでは、ユーザーの基本情報について詳細な設定を求めていません。
ターゲティングの精度としては低めとなりますが、コンバージョンタグや既存ユーザーリストを活用した類似オーディエンス活用することで広告配信の高い効果が期待出来ます。
LINE広告では主に以下のターゲティング方法があります。
- LINEデモグラフィックデータ配信
- オーディエンス配信
- 類似配信
LINEデモグラフィックデータ配信 | ユーザーの性別や年齢、地域、興味関心に応じたターゲティングです。 LINEの登録データやみなし属性をもとに判別されます。 |
みなし属性というのは、LINEのネットワーク内での行動履歴やスタンプの購入履歴、LINE公式アカウントやLINE@の友達登録の履歴などをもとしています。LINEは実名やプロフィールなどを設定しなくても使用することが出来るので属性データが曖昧になるので、「みなし属性」として判断されています。 |
オーディエンス配信 | 広告主側で定めた一定のオーディエンスに対して広告を配信できる方法です。 | 特定のサイトを訪れたユーザーに対してのリターゲティング配信などのことを指します。 自社が保有している電話番号やメーるアドレスからLINEのデータと照合することで特定のユーザーに対してアプローチすることが出来ます。 的確なターゲットに対して広告を配信することが可能です。 |
類似配信 | オーディエンス配信で利用するオーディエンスをもとに、類似しているオーディエンス(ユーザー)に対しても、広告を配信することができます。類似オーディエンスの濃度は1%~15%まで選択可能で、数が小さいほど元のオーディエンスに似ているユーザーとなります。 | 類似濃度が濃いほどオーディエンスのサイズは小さいためリーチできる人数には限りがあります。 獲得見込みの高いユーザーに広告を配信することができます。 濃度が薄いほど獲得見込みは低くなりますが、元のオーディエンスになるべく類似するユーザーに対して広くアプローチすることが出来ます。 |
オーディエンスを活用していくためには、一定のデータが必要になります。
ラインタグを設置してコンバージョンを貯めておくようにしましょう。
LINE Tag(タグ)
LINE広告では、トラッキングタグに「LINE Tag(タグ)」というものがあります。
- ベースコード
- コンバージョンコード
- カスタムイベントコード
これらのタグを提供していて、1つのURLに設置できる上限は10個までです。
ベースコードを設置するときはカスタムオーディエンスを作成する必要があります。
ベースコード | LINE広告効果を計測したい全てのページに設置が必要なコードのことです。 ウェブサイトのヘッダー内に設置する必要があります。 管理画面より発行することができる広告アカウントごとの固有なコードです。 |
コンバージョンコード | コンバージョンを計測したいページに設置します。 ベースコード同様、広告アカウントごとの固有なコードです。 |
カスタムイベントコード | 広告主が自由にユーザーをラベリングすることができるタグです。 特定のページにアクセスしたユーザーについて、イベントベースでの効果測定やオーディエンスの作成をすることが出来ます。 ベースコードとセットで設置できます。 |
ベースコードは全ページに設置、コンバージョンコードはコンバージョンポイントに設置するのがおすすめです。
オーディエンス
カスタムオーディエンスを作成すると、ウェブサイトやアプリなどにアクセスをしたユーザーに対してターゲティングすることが出来るようになります。
- ウェブトラフィックオーディエンス
- モバイルアプリオーディエンス
- IDFA/AAIDアップロード
- LINE公式アカウント友達オーディエンス
- 類似オーディエンス
オーディエンスの作成方法はこれらの5つとなっています。
LINE広告のアトリビューションとは?
では次に、LINE広告のアトリビューションについて見ていきましょう。
LINE広告のアトリビューションとは、ユーザーが購入に至るまでユーザーがどのような動きをしたのかを明確化するためのものとなります。
つまり、LINE広告のアトリビューションは、コンバージョンへの
- 販売ルート
- マーケティングキャンペーン
などの貢献度を、一元で計測することができるものです。
これが分かれば、どこにどの予算を注力すればいいのかがわかるようになります。
さらには、LINE広告のアトリビューションを改善することで、更なるコンバージョンを獲得することができるようにもなります。
理論上、かなりLINE広告のアトリビューションは複雑化しているように見えますがデータ分析をすればいいだけなので、非常に簡素です。
LINE広告のアトリビューションが複雑化しているのは何故?
簡素化しているとはいえ、LINE広告のアトリビューションはまだまだ複雑です。
2021年以降、さらにLINE広告のアトリビューションは複雑化するともいわれています。
その理由についてご紹介します。
デバイスが複数になった
やはり、LINE広告のアトリビューションを計測するうえで厄介なのが、デバイスの複数化でしょう。
テクノロジーが進化したことによって、スマホが普及するようになってからユーザーがオンライン上でとる行動はかなり変化していると言っていいでしょう。
今やデバイスといっても、
- iPhone
- iPad
- iPod
- Android
- Windows
- Mac
などたくさんあります。
これらを全て分析してみると、1人のユーザーが使いまわしているだけだったということも少なくありません。
結果、分析に時間と手間がかかってしまっているのです。
ウェブサイトで商品を購入したりするときに、購入を完了したユーザーというのは色々なデバイスやブラウザで、多くの広告に接触している可能性が考えられます。
ユーザーのコンバージョンに至るまでの経路が複雑化しているので、広告主としてはユーザーの行動を断片的に把握することしかできなくなってしまったのです。
プライバシーやトラッキングの問題
最近のデバイスでは、プライバシー管理やトラッキングが容易ではなくなってきています。
結果、LINE広告を用いてデータの計測をすることが難しくなってきています。
さらに、オンライン上でユーザーをトラッキングする場合には、オプトインを必要とする傾向が強まっています。
LINE広告のアトリビューションの実践方法は?
では、実際にLINE広告のアトリビューションを活用してみましょう。
LINE広告のアトリビューションを受信するには、LINE広告と連携させる必要があります。
LINE広告は、Adjustのネットワークおよびモジュール連携パートナーとなっています。
Adjustと連携させることによって、自動コールバックを通じてアトリビューションとアプリ内イベントを受信できるようになります。
Adjustと連携することによってLINE広告にコールバックが送信されます。
では、その手順を見ていきましょう。
- 該当アプリの「▲」ボタンをクリックします。
- 「パートナー設定」→「新しいパートナーを追加する」をクリックします。
- 「LINE広告」の横にある→「+」をクリックします。
- 使っている「ADVERTISER ID」と「MOBILE APP ID」の2つを入力しましょう。
- 最後に「保存」をクリックします。
これで連携の基本設定は完了ですので、キャンペーンを作成することが出来るようになります。
LINE広告では、次の4つのコールバックを受けることが出来ます。
- インストール
- セッション
- リアトリビューション
- イベント
オプションとして、コールバックをカスタマイズする場合には「詳細設定」を参照しましょう。
LINE広告のアトリビューションの詳細設定の方法は?
では、LINE広告のアトリビューションの詳細設定をしていきましょう。
内容としては、
- アプリ内収益の転送
- セッションの転送
- カスタムデータの転送
- アプリ内イベントの転送
では、1つ1つ見ていきましょう。
アプリ内収益の転送
アプリ内収益の転送を行うことによって、LINE広告は収益イベントデータと収益額を受信することが出来るようになります。
転送する手順を見ていきましょう。
- 該当アプリの下部にある「▲」をクリックします。
- 「パートナー設定」→「LINE広告」を選択します。
- 「アプリ内収益の転送」をONに切り替えます。
これで、LINE広告は計測する全てのトランザクションの収益額を受信できるようになりました。
セッションの転送
次に、アプリ内セッションの転送の設定手順を見ていきましょう。
- 該当アプリの下部にある「▲」をクリックします。
- 「パートナー設定」→「LINE広告」を選択します。
- 「セッションの転送」をONに切り替えます。
これで、セッションアクティビティを受信することが出来るようになります。
セッションは発生量が多いため、Adjustはセッションコールバックを自動的に送信していません。
カスタムデータの転送
カスタムデータの転送は、パートナーパラメータによってAdjustはアプリからカスタムデータポイントを収集しLINE広告に送信できるようになります。
パートナーパラメータをLINE広告に転送する設定手順を見ていきましょう。
- Adjustの管理画面で、該当アプリの下部にある「▲」をクリックします。
- 「パートナー設定」→LINE広告を選択します。
- 「パラメーター転送」をONに切り替えます。
- 「パートナーパラメーターマッピング」をクリックします。
- 「アプリから」のフィールドに、Adjustパラメーター名を入力します。
- 「パートナーへ」のフィールドに、対応するLINE広告の名前を入力します。
- 「保存」をクリックします。
こでで、連携されているもの限定ですが、カスタムイベントの詳細を受信することが出来るようになりました。
アプリ内イベントの転送
アプリ内イベントの転送を行うことで、イベント連携を行うとLINE広告はアプリ内イベントデータを受信できるようになります。
アプリ内イベントをLINE広告に転送する手順について見ていきましょう。
- 該当アプリの下部にある「▲」をクリックします。
- 「パートナー設定」→「LINE広告」→「イベント連携」をクリックします。
- 連携するイベントのフィールドを更新します。
※LINE広告のイベント名または独自のカスタム名を使用する。 - イベント連携を終了したら「OK」→「保存」をクリックします。
これで、イベントごとにアプリ内イベントデータを受信することができるようになります。
Adjustの全てのアプリ内イベントは、LINE広告のプリセット名またはカスタムイベント名に連携することが可能です。
LINE広告のアトリビューションとは?複雑化しているのは何故?まとめ
今回は、LINE広告のLINE広告のアトリビューションや、複雑化している理由についてみていきました。
ウェブ広告を運用していくにあたって、アトリビューションを分析していくことは欠かせません。
アトリビューションを分析しなければならないということを知っておくだけでも、広告の運用効果はかなり変わってくると言えるでしょう。
コンバージョンだけで評価して予算を決めてしまうと戦略を誤ってしまい、逆にコンバージョン数が減ってしまうなんてことにもなりかねません。
アトリビューションについては、インターネットやスマートフォンの普及によってユーザーの行動が多様化してきたことによってかなり複雑化してきました。
ユーザーは、ウェブ上で様々な接点で情報を得た上でコンバージョンに至っています。
コンバージョンの直前の行動だけを把握しているだけでは、ユーザーの行動を全て把握することは難しいのです。
アトリビューションの概念をしっかりと理解することで、多様化するユーザーの行動をしっかりと理解し、コンバージョンに至るまでの行動を改善していくことに繋がるはずです。
LINE広告のアトリビューション自体はスルーされることが多いのですが、非常に大事な指標となっています。
データをしっかりと分析することで、LINE広告運用に役立てていきましょう!
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