LINEは、日本のユーザー数としては8,600万人以上いると言われています。
これだけユーザーがいるということは、LINE広告を使うことで多くのユーザーに対してアプローチを出来るということになりますよね。
LINE広告を配信して、効果測定をし、PDCAを回していくことはとても重要です。
でも、どんな風に効果を測定したらいいのかよく分からない…という人も多いはずです。
LINE広告では、様々な計測の方法があります。
主にLINE Tagを活用するのですが、その中でクロスドメイン計測を行うことができます。
そこで今回は、LINE広告でクロスドメイン計測を行う方法について見ていきます。
LINE広告のクロスドメインとは?
ユーザーからのアクセス状況を測定したい場合に、複数のドメインにまたがってサイトを展開していると、正確が数字が把握できなくなってしまいます。
この状態を「クロスドメイン」と言います。
例えば、ECサイトなどで、商品案内ページと、ショッピングカートに入れたページのドメインが違うという場合も多くあるはずです。
ウェブサイトの運営者側からしても、ユーザーから見ても、そのサイトが同じであるということに変わりはないのですが、2つのドメインをまたいで利用する形になります。
商品案内ページと、ショッピングカートに入れたページのドメインが異なる場合、内部での移行ではなく、外部からの流入であると判断されてしまうのです。
そうすると、セッションが途切れてしまうということが起こり得ます。
こういったことを防ぐために、設定することが必要になってきます。
LINE広告のクロスドメイントラッキングとは?
クロスドメインの状態でアクセス状況を把握したい時は、クロスドメイントラッキングの設定が必要になります。
クロスドメイントラッキングを設定することで、セッション情報の相違などを防ぐことが出来るようになります。
セッションが途切れてしまうと、ユーザー情報が連動しなくなってしまうので、この設定はしておくべきでしょう。
サイト内のユーザーの移動を正しく追うことが出来なければ、データの正確な分析をすることが出来なくなってしまいます。
LINE広告でクロスドメイン計測を行うにはLINE Tagの設定が必要
では実際に、LINE広告でクロスドメイン計測を行っていくのですが、その前にLINE広告上にLINE Tagのベースコードを設置する必要があります。
LINE広告で効果測定を行うためには、計測したいページにLINE Tagを設置しなければいけません。
LINE Tagは、
- ベースコード
- コンバージョンコード
- カスタムイベントコード
の3つのコードから成り立っています。
まずは、LINE広告の管理画面からLINE Tagを取得しましょう。
LINE Tagの取得方法
では、LINE Tagを取得する方法について見ていきましょう。
- トップページの「広告アカウント」のタブから計測したい広告アカウント名をクリックします。
- 広告マネージャから「≡」>「共通ライブラリ」の「トラッキング(LINE Tag)」を選択していきます。
- 用途に応じて、ベースコード、カスタムイベントコード、コンバージョンコードを設置します。
表示されている各コードを設定していきましょう。
トラッキング(LINE Tag)画面の見方
では、トラッキング(LINE Tag)画面の見方を説明していきます。
ステータス | タグの状況を確認することが出来る。 | |
名前 | タグの名称(イベントコードの場合には、タグが動作したら設定したイベント名が表示される) | |
ステータス | タグの動作状況を表示 ・「利用可能」…問題なし ・「停止中」…7日間タグが動作されない場合。 |
|
最終受信 | 最後にタグが呼び出された日時を表示。 | |
各コード | 用途に応じてコピーして使用する。 | |
カスタムオーディエンス | リターゲティング用のオーディエンス、類似オーディエンス等の作成ページに移動します。 LINE Tagはサイトに訪問したユーザーのデータを蓄積し、データはリターゲティングに活用することが出来ます。 |
|
計測方法 | サードパーティーCookieが利用できない場合にはファーストパーティCookie/Local Strageを利用することで計測することが出来ます。 |
LINE Tagを設置しているのに、ステータスが利用可能に変わらない場合には、うまく設置出来ていない場合があります。
LINE Tagを設置する(ベースコード)
では、取得したLINE Tag(ベースコード)を設置していきましょう。
LINE Tag(ベースコード)は、計測を行う全てのページに設置しなければいけません。
設置場所は<head>~</head>内を推奨しています。
もしくは、タグマネージャーを利用しましょう。
LINE広告でクロスドメイン計測を行う方法
LINE Tagを取得し、ベースコードを設置することが出来たら、準備は完了です。
後は、Cookieを利用したクロスドメイン計測を行う方法をご紹介します。
クロスドメイントラッキングを行う
クロスドメイン計測を行う場合には、設置している全てのベースコードに対象ドメインの記述を追加する必要があります。
手順は、
- 「ファーストパーティーCookieを利用したクロスドメイン計測」をクリックします。
- 対象になるドメインを記入します。
こでれ、追加記述が反映されたベースコードを取得することが出来ます。
対象とするドメインを設置することで、ルートドメインが同じ場合に限り、クロスドメイン計測が可能になります。
なお、サードパーティーCookieが使える場合には計測することが出来ます。
サブドメインが異なる場合は?
先ほど、ルートドメインが同じでないとクロスドメイン計測ができないとご紹介しました。
では、サブドメインが異なる場合はどうなのでしょうか。
サブドメインが異なる場合というのは以下の状態のことを言います。
- ランディングページのドメイン→https://www.xyz.com
- コンバージョンのドメイン→https://jp.xyz.com
この状態だと、サブドメインの一部が異なっています。
完全に別ドメインのクロスドメイントラッキングになると、計測することが出来なくなってしまいます。
- 記事ランディングページ→https://www.123.com
- ランディングページ→https://www.abc.com
- コンバージョン→https://jp.abc.com
この場合には、完全に別ドメインになるのでクロスドメイントラッキングは対応していませんが、サードパーティーCookieが使える場合は計測可能です。
ケース | クロスドメイントラッキングのON/OFF | 計測状況 |
LPとCVページのサブドメインが異なる場合 | OFF |
|
ON |
|
|
LPページとCVページが完全に別ドメインの場合 | OFF/ON |
|
こちらの表のようになっており、クロスドメイン計測ができるかどうかはこちらから判断するようにしましょう。
LINE広告のクロスドメイン計測で必要なCookie(クッキー)とは?
LINE広告でクロスドメイン計測を行う際には、ファーストパーティーCookieとサードパーティーCookieが重要になってきます。
では、ファーストパーティーCookieとサードパーティーCookieとはどんなものなのでしょうか?
詳細について見ていきましょう。
Cookie(クッキー)
まずは、Cookie(クッキー)について見ていきましょう。
例えば、ログイン形式のウェブサイトなどでIDとパスワードを使ってサイトに一度ログインします。
しばらくしてからもう一度そのウェブサイトにアクセスすると、IDとパスワードを入力しなくてもログイン出来ることがあると思います。
また、ショッピングサイトなどで買い物をしているときに、買い物を完了せずにそのままログアウトしてしまって、しばらくしてからもう一度ショッピングサイトにログインした場合に、カートの中に入れたものがそのまま残っているような場合もあるはずです。
これは、Cookie(クッキー)が有効になっているからなんです。
Cookie(クッキー)というのは、閲覧したウェブサイトのサーバーから発行される小さなテキストファイルのことで、Cookie(クッキー)によって訪問したウェブサイトの情報が一時的にスマホやパソコンに蓄積されていくんです。
Cookie(クッキー)を使うことで、買い物履歴やユーザーの関心などをウェブサイト側が把握することが出来てしまいます。
ですから、Cookie(クッキー)というのは、マーケティングの解析には欠かせないものであると言えるんです。
そして、Cookie(クッキー)には、2種類あります。
- ファーストパーティーCookie
- サードパーティーCookie
この2つの違いというのは「Cookieの発行元」です。
ファーストパーティーCookie(1st Party Cookie)
では、ファーストパーティーCookieについて見ていきましょう。
ファーストパーティーCookie(1st Party Cookie)というのは、ユーザーが訪問したウェブサイトのドメインから直接発行されているCookie(クッキー)の事です。
ファーストパーティーCookieが付与されることで、ユーザーは一度入力したIDやパスワードを再度入力しなくてもログイン出来るようになったりします。
広告主側としては、ユーザーの訪問情報や履歴の判別が出来るようになります。
ファーストパーティーCookieは、訪問しているサイトでしか機能しません。
サードパーティーCookie
では、サードパーティーCookieについて見ていきましょう。
サードパーティーCookieというのは、ユーザーが訪問しているウェブサイト以外のドメインが発行するCookie(クッキー)のことです。
サードパーティーCookieは、訪問しているウェブサイト以外でも機能するので、ウェブ広告などで活用されることが多いです。
ショッピングサイトなどで気になる商品を見た後に、別のサイトを見たら、ショッピングサイトで見た気になる商品の広告が表示されるなど、「リターゲティング広告」や、「おっかけ広告」などと呼ばれる広告が表示されることがあるかと思います。
これは、サードパーティーCookieによってユーザーが追跡されているからなんです。
サードパーティーCookieというのはこういった機能から、プライバシー保護の観点から問題視されている部分もあります。
ファーストパーティーCookieとサードパーティーCookieの違い
Cookie(クッキー)には2種類あって、その種類の違いを説明してきました。
そして、ユーザーがウェブサイトを訪問した時に、バナー広告やユーザーがアクセスをした際と以外のドメインがあった場合に、ユーザーにはファーストパーティーCookieとサードパーティーCookieの2種類のCookie(クッキー)が付与されることになります。
ファーストパーティーCookieは、ユーザーにブロックされることはあまりないので、精度の高いトラッキングが可能になります。
しかし、ファーストパーティーCookieではドメインを横断したトラッキングをすることは出来ません。
デバイスやブラウザをまたいでしまうと、別ユーザーとして認識されてしまうのです。
しかし、サードパーティーCookieでは、サイトのドメインを横断してトラッキングすることが可能になります。
ユーザーの動向をしっかりと把握したい場合には、サードパーティーCookieをしっかり理解しておく必要があります。
LINE広告でクロスドメイン計測を行う上での注意事項は?
では、LINE広告上でクロスドメイン計測を行う上での注意点をご紹介します。
クロスドメイン計測は100%動作するわけではなく、様々な制約条件があります。
ルートドメインの計測には例外がある
まず、ルートドメインが異なっているとクロスドメイン計測はできません。
しかし、ウェブサイト上でサードパーティーCookieが利用できる場合は計測をすることができるようになっています。
そのため、ご自身のウェブサイトでサードパーティーCookieが利用できるようにしておくべきでしょう。
クロスドメイン計測が例外で機能しない場合がある
基本的に、LINE広告上でクロスドメイン計測が機能しないことはありません。
しかし、ファーストパーティーCookieの期限が切れているなどの理由で計測ができないことがありますので注意が必要です。
LINE広告でクロスドメイン計測を導入する効果は?
今まで、クロスドメイン計測について見ていきました。
ただ、実際にクロスドメイン計測を導入するとどういった効果があるのかがわからない方が多くいると思います。
そこで、クロスドメイン計測を導入するとどういった効果が得られるのかをご紹介します。
ターゲティング精度向上
まずは、ターゲティングの精度が向上します。
クロスドメイン計測はその名の通り、ユーザーの行動をクロスさせ計測をするようになっています。
そのため、クロスした分、精度が向上するということになります。
結果、CPAの削減にもつながるでしょう。
オーディエンスの拡大
また、LINE広告を経由して訪問してきたユーザーのデータが蓄積されるようになっています。
そのため、オーディエンスの規模拡大が狙えるでしょう。
コンバージョンデータ獲得の拡大
今まではCookieのみで計測していたデータも、クロスドメイン計測を導入することによってコンバージョンデータ獲得の幅は広がります。
LINE広告の「詳細マッチング機能」とは?
LINE広告のクロスドメイン計測は、サードパーティーCookieを使用することで計測することが出来ますが、サードパーティーCookieを使うことは最近ではプライバシー保護の観点から制限が難しくなっている部分もあるようです。
ウェブサイトに訪問したユーザーから得られる情報量というのが減ってしまい、
- 広告配信に利用できるユーザーリストが縮小している
- 計測できるコンバージョン数が減少している
などの影響が起こっています。
広告配信をする上で、これらの問題というのは重要になってきますよね。
そこで、Cookie(クッキー)に頼らなくてもユーザーの情報を取得したり、計測したりする機能が注目されています。
LINE広告では、「詳細マッチング機能」というものがあります。
「詳細マッチング機能」を使うことによって、ターゲティング精度が向上したり、コンバージョン単価の改善が期待出来るようになります。
では、「詳細マッチング機能」について見ていきましょう。
詳細マッチング機能とは
詳細マッチング機能というのは、LINE Tagを活用して、暗号化されたユーザーの電話番号やメールアドレスを取得し、LINEアカウントとマッチングさせることで、次のような効果が期待出来ます。
- 広告配信の最適化
- コンバージョン計測精度の向上
- オーディエンス蓄積の増加
詳細マッチング機能ではどんなことが出来るようになるのでしょうか。
詳細マッチングで出来ること
詳細マッチングを利用することで、
- 端末やブラウザをまたいだコンバージョン計測、オーディエンス蓄積
- クロスドメイントラッキング
などが可能になります。
今までは、スマホのサイト閲覧ユーザーのみだったものが、詳細マッチングを導入するとパソコンから閲覧しているユーザーのオーディエンスの蓄積や間接コンバージョンの計測も出来るようになります。
最初はスマホの広告から流入して、後からパソコンでコンバージョンした場合などです。
そして、詳細マッチングではサードパーティーCookieが使えない場合でもドメインをまたいだ計測が出来るようになります。
詳細マッチングを利用していない場合だと、ランディングページとコンバージョンページのドメインが異なるようなウェブサイトではコンバージョンの計測が出来ない場合がありました。
この場合ファーストパーティーCookieを使えばサブドメインを計測することは出来ましたが、違うドメイン間ではCookie(クッキー)の共有をすることは出来ません。
サードパーティーCookieを利用すればドメインをまたいだ計測も可能ですが、近年ではサードパーティーCookieはブロックされる傾向にあります。
しかし、詳細マッチングを使えば、Cookie(クッキー)に頼ることなくLINE Tagで取得したユーザーの情報とLINEアカウントの情報がマッチすれば、ドメインの違うサイトの成果の計測や、蓄積が出来るようになるんです。
LINE広告でクロスドメイン計測を行うには?導入する効果は?まとめ
今回は、クロスドメイン計測について見ていきました。
LINE広告を運用していくにあたって、コンバージョンを計測して広告の効果を見ていくことというのはとても重要なことです。
購入や申し込みなど、広告によってどのぐらいユーザーが反応してくれたのかをしっかり把握しないと広告を運用している意味がなくなってしまいます。
そして、クロスドメイン計測は、LINE広告を運用するうえで非常に大事な計測方法になっています。
ドメインをまたいでコンバージョンがあった場合の成果を計測することはとても重要だからです。
クロスドメイン計測にはファーストパーティーCookieとサードパーティーCookieの活用が重要なポイントになってきますが、そのCookieに頼らなくても計測することが出来る「詳細マッチング」という機能もあります。
これからLINE広告を運用しようと思っている方は、ドメインの違うサイトでも正確にしっかりと効果を計測していくためにクロスドメイン計測などの仕組みは理解しておくようにしましょう!
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