Facebook広告を始めようと思っている方なら、一度は聞いたことがあるワード「類似オーディエンス。」
Facebook広告を配信する上で、利用することによてって効果が高くなるといわれている設定に、「類似オーディエンス」という機能がありますが、利用していますか?
類似オーディエンスは、追加することですでに自分の顧客となっているユーザーと似たプロフィールを持つユーザーをターゲティングできる機能で、様々な個人情報を取り扱うFacebookならではのものです。
自分の商品に興味を示していると分かっているユーザーと、似たようなユーザー向けにリーチをすることができるので、やみくもに広告を打つよりもはるかに効率よくアプローチをすることが出来る広告になります。
類似オーディエンスは、使い勝手もよく集客をする効果も高いので、Facebook広告を効果的に活用をしたいと考えている方におすすめしたい機能になっています。
今回この記事では、類似オーディエンスの使い方を理解して、効率的にマーケティングを展開をするためにも、Facebook広告の類似オーディエンスの概要や効果、注意点、さらに最大限に活用する方法を初心者の方にもわかるように紹介していきます!
もし、ウェブ広告での成果に悩んでいる人は、是非これからご紹介するFacebookの類似オーディエンスを試してみてください!
Facebook広告の類似オーディエンスとは?
Facebook広告は、Facebookのタイムラインや右側広告枠などに表示できるほか、Facebookが提携しているWebサイトやアプリなどにも広告配信できることが特徴です。
画像や動画など、さまざまな広告フォーマットを利用することが可能です。
類似オーディエンスは、そんなFacebook独自のサービスで、ソースとなるオーディエンスを広告主が指定することによって、特定のユーザーと似た傾向を持つプロフィールのビジネスと共通の情報や興味・関心を持っている可能性が高いと思われる他のユーザーを探し出して、広告を掲載する機能です。
この機能は、前述の通り使い勝手がよく集客効果も高いので、Twitterなどの他媒体でも活用されることが多く、その人気からSNSマーケティングには欠かせない機能として多くのマーケティング担当者が採用し支持されています。
特定のユーザーをどうするかは企業によりますが、ほとんどの場合、自身がすでに保有している既存の優良顧客リストをもとに、類似オーディエンスを検索します。
顧客リストを持っていない場合は、自身の広告を何度かチェックしている人、とか、HPにアクセスをして来たことのある人等、様々です。
更に、実名登録が原則となっているFacebookは、ユーザーの属性情報をより正確に把握することができるので、類似オーディエンスの精度が他のSNSよりも高いと言われているところがポイントになります。
その特定ユーザーと、趣味が同じ人や、友達として繋がっている人などが、類似オーディエンスの対象となっていく様です。
Facebook広告の類似オーディエンスはどんな時に効果的?
類似オーディエンスが効果を発揮する場面としては、
- 「自社のサービスのターゲットがわからない…」
- 「ターゲティングができていない層に対しても広告配信がしたい」
- 「見込みの高いユーザーに広告配信がしたい」
上記のようにターゲットがまだ明確ではない、新規顧客を獲得したいという時に類似オーディエンスが効果的です。
ターゲティングできていない見込み顧客にリーチできる
類似オーディエンスでは、既存顧客やFacebookページのファンと共通のカテゴリを持っているので、コンバージョンに達したユーザーや自社に興味・関心のあるユーザーと似ているユーザーへリーチすることができます。
なので、未だターゲティングができていないFacebookユーザーに対しても広告配信がしたい、といったケースなどに最も実用的です。
自社のサイトと相性の良い確度の高いユーザーへ広告が配信されるため、コンバージョン率や認知度の上昇効果が期待できるでしょう。
「まだターゲットが定まっていない」「ターゲティングの設定に見落としがあるかもしれない」といったときも、類似オーディエンスを活用することで見込み顧客へリーチできる可能性があります。
指定したソースオーディエンスから、自動的に類似すると判断されるFacebookユーザーに対してターゲティングをすることができるので、実際に管理には手間がかからないです。
既存の顧客リストがある場合は、まずはこの類似オーディエンスを参考にして活用するのがおすすめです。
管理の手間がかからない
類似オーディエンスでは、Facebookのシステムがソースオーディエンスに類似したユーザーを自動で抽出して広告を配信してくれるため、管理の手間がかかりません。
また、類似オーディエンスのリストは一度作成をしてしまえば、 ソースオーディエンスを参照して大体3日~7日ごとに自動でリスト更新がされます。
ソースオーディエンスの傾向に変化があったときも、手動でカスタムせずとも適切なリストに作り替えてくれるのです。
なので、例えばソースオーディエンスの年代層バランスなどの変化があった場合には、その傾向も加味して類似オーディエンスを変更してくれるのです。
Facebook広告類似オーディエンスの設定方法
では早速、類似オーディエンスの作成方法について解説していきます!
手順1.オーディエンスを開く
まずは、類似オーディエンスを検索するためのカスタムオーディエンス(もととなる顧客)を作成します。
次に、Facebook広告マネージャーを開き、その内の左上部のハンバーガーメニュー(三マーク)の「ツール」をクリックし、さらに「オーディエンス」も選択してクリックします。
手順2.類似オーディエンスの作成
そして、「オーディエンスを作成」画面を選んで押して、その表示されたメニューから「類似オーディエンス」を選択してクリックしてください。
ここで指定できるソースオーディエンスは、既存のリスト以外でも作成をすることができ、
- 広告アカウントで作成済みのオーディエンス
- 広告アカウントで作成済みのコンバージョントラッキングピクセル
- ビジネスマネージャ管理下にあるFacebookページ
多くの場合が、既存顧客のオーディエンスを指定しますが、数値を計測することができるピクセルタグを設置することで、ピクセルタグに溜まったデータの類似オーディエンスを作成することができます。
基本、顧客リストをソースオーディエンスとして利用する場合は、顧客のデータを反映させたカスタムオーディエンスを事前に作成しておく必要があります。
また、Facebookのピクセルは広告の効果を測定するためのツールなので、コンバージョンを計測するためのタグをあらかじめウェブサイトに設置して広告と関連させておくことで、利用者の中でコンバージョンに達した情報を集めることができます。
「元となるデータ」、「国」、「サイズ」の3条件をそれぞれ選択後、「オーディエンスを作成」の画面をクリックすれば類似オーディエンスの作成が完了します。
このページ内のソースとは最初に作成しておいたカスタムオーディエンスのことを指し、国は、配信先の国を言います。
また、類似オーディエンスリストが機能するまでに数時間~24時間要します。
手順3.類似の濃度の決定
次に、カスタムオーディエンスと類似オーディエンスはどのくらいのマッチング度にするのかを選択します。
ターゲットの地域
ターゲットにするユーザーが住んできる地域を選択します。
指定した国を居住地としている場合や、位置情報から滞在していると判断された場合は、オーディエンスの中で、ソースオーディエンスを元に類似オーディエンスが作成されます。
ソースオーディエンスの中に指定した国のオーディエンスが100人以上いない場合には、類似オーディエンスを作成することができません。
海外にいるユーザーへ配信をする場合を除いて、「日本(JP)」を指定します。
類似度を高めれば高めるほど、成果があがると予想されますが、その分対象人数が減ってしまうので、一概に類似度を高めればいいというわけではありません。
オーディエンスサイズ
類似度は、類似度サイズという言葉で表現されていますが、これは数字が小さければ小さいほどソースオーディエンスとの関連性が高いということになります。
類似度が高い上位1%~10%までのオーディエンスを範囲指定して、類似オーディエンスを作成することが可能です。
通常は、類似度サイズ1%で検索されることが多く、日本全体をターゲットとする場合、1%につき25万人前後の推定リーチと示されますが、あくまでFacebookユーザーの全体に対する1%になるので注意しましょう。
日本では大体、1%=25万人前後、2%=64万、3%=96万、4%=130万、~、10%=320万人と、選択できるサイズが約32万~320万人の範囲となります。
サイズを大きくすると、関連性が低くなる代わりにリーチすることが可能なユーザー数が多くなります。
なので、確度の高いユーザーにリーチしたい場合、最大から攻めるのではなく、テストをしてみて最終で判断をすればいいので、まずは最も類似する1%のサイズから始めることをおすすめします。
その時の状況や扱っている商材によって変わってきますが、最も類似し信憑性が高いと判断されるオーディエンス作成を望むのであれば、1%サイズの類似オーディエンスを作成します。
1%サイズを使用して成果くさらにリーチを広げたいという場合に、2%、3%とリーチを広げたいという場合には、サイズを広げて広告配信を拡大していきましょう。
ソースオーディエンス次第ですが、2%以上のサイズとなると精度が低まるケースもあるので注意をしながら、その状況や扱っている商品やサービスに合わせて使い分けるようにしましょう。
手順4.類似オーディエンスの完成
最後に、「オーディエンスを作成」を押すと、類似度オーディエンス作成完了となります。
完成したら、広告に類似度オーディエンスを適応させましょう。
広告セットのオーディエンス設定の中のカスタムオーディエンスを選択して、先ほど作った類似度オーディエンスを選択したら、完成です。
実際に類似オーディエンスが作成されるまで、6~24時間ほど待つ必要があります。
注意として、Facebookは頻繁に管理画面の仕様が変わることがあるので、ここまでご説明してきた内容に一部誤りがある場合もあるので、ご了承ください。
リスト以外でも類似オーディエンスは作成できる
リストを活用した類似オーディエンスだけではなく、リストが無くても類似オーディエンスを利用することができます。
類似オーディエンスが作成できる項目
類似オーディエンスは、下記のように既存のリスト以外でも作成をすることが可能です。
- 広告アカウントで作成済みのオーディエンス
- 広告アカウントで作成済みのコンバージョントラッキングピクセル
- ビジネスマネージャ管理下にあるFacebookページ
類似オーディエンスを作成する場合、コンバージョンページURL指定のオーディエンスリストや既存顧客の電話番号・メールアドレス指定のリストなど既存顧客のオーディエンスを指定します。
しかし、ピクセルタグという数値を計測することができるツールを設置することによって、ピクセルタグに溜まったデータの類似オーディエンスを作成することが可能になります。
- サンクスページに設置したタグの類似オーディンス
- LPページに設置したタグの類似オーディエンス
Facebook上で自社のサービスや商品を購入したり、自社のサイトに登録をしたユーザーと興味・関心が類似しているユーザーへ配信をすることが可能です。
また、一度自社のサイトに訪れてページを見たというユーザーと興味・関心が類似しているユーザーに対して配信をすることが可能で、この場合は、ピクセルが設置されているページが対象になります。
また、Facebookページを指定した場合には、そのページにいいね!などのアクションをしているユーザーの類似オーディエンスが作成されます。
類似オーディエンスのメリット
類似オーディエンスのメリットについて、ご紹介させていただきます。
- 見込みユーザーへリーチをすることができる
- 顧客獲得の確率がぐっと上がる
- 費用対効果が高くなる
- 管理がしやすく、継続的な成果が期待できる
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
見込みユーザーへリーチをすることができる
まずは、精度の高い見込みユーザーに対してリーチをすることができます。
リーチできる理由としては、ウェブサイト訪問者が何らかのアクションを起こした状態、いわゆるコンバージョンをした顧客がもとになっているということです。
コンバージョンした顧客の類似オーディエンスを作成すると、たとえば、ウェブサイトからの問い合わせや資料請求、商品やサービスの購入などをしてくれそうな人を集客することあが可能になります。
なので、興味・関心のないユーザーより、効率的に配信をすることができます。
また、モバイルアプリのアクションをもとにしても、同じような方法で活用をすることができます。
顧客獲得の確率がぐっと上がる
広告を配信する目的として、ユーザーの獲得があると思います。
どのような広告を作成して、どのようなターゲットに配信をするかによって大きく変わってきます。
たとえば、健康食品を扱っている場合に、自分の健康に関心がないユーザーに対して広告を配信したとしても、興味・関心がないので新規顧客を獲得することができるチャンスはほとんどありません。
そこで、ターゲットとして狙うべきは、現在のユーザーと属性がよく似ている新規のユーザーになります。
このソースオーディエンスと類似しているユーザーをターゲットにすることによって、顧客獲得の確率はぐっと上がりますが、ユーザーの中から有効なターゲットを見つけることは、そんなに簡単なことではありません。
そこで、類似オーディエンスを活用することによって、興味・関心がある新規顧客に対して配信をすることができ、宣伝広告がとしては効率的にあがり、さらに、大幅にコストを抑えることもできます。
費用対効果が高くなる
類似オーディエンスは、過去に購入をしてくれたり会員登録をしてくれたり、コンバージョンに至ったユーザーや興味・関心をもってくれているユーザーと特徴が近い人にリーチをすることができます。
なので、通常の広告と比較しても、当然、認知向上率やコンバージョン率などが高くなる傾向にあります。
ただなんとなく不特定多数のユーザーに向けて、数に任せた広告の配信を行っても、なかなか効果を上げることはできません。
さらに、コスト面に関してもそれなりのロスを考えると、費用対効果が悪くなってしまいますが、ターゲットを絞ることにとよって、効率的な配信をすることが出来るようになります。
ターゲットを絞ることによって、通常の広告を配信するのに比べると、当然、コンバージョン率や認知向上率が高くなる可能性があります。
管理がしやすく、継続的な成果が期待できる
広告効果は、一定期間経過すると効果が伸びにくくなることがあり、効果を安定させるためには一定期間ごとに設定の調整が必要になってきます。
そこで、類似オーディエンスは、常に自動で最新のユーザー情報を更新する仕組みになっているので、管理がしやすく継続的な成果を期待することができるという特徴があります。
ソースオーディエンスに類似するユーザーをピックアップしたリストが作成されるので、とても便利なシステムになっていて、手動での配信設定と比較をしても、運用工数を削減することができます。
また、広告の配信まで自動で処理が完結するので、毎日管理をする手間が省けるというのは大きなメリットですね。
Facebook広告の類似オーディエンスの注意点
そんな優秀すぎる「類似オーディエンス」にもいくつか注意点があります。
- ビジネスマネージャの利用が必須
- 登録するリストは100以上必要
- 電話番号ではなくメールアドレスがおすすめ
それぞれ一つずつ見ていきましょう。
ビジネスマネージャの利用が必須
Facebook広告自体は、ビジネスマネージャを利用しないでも出稿をすることはできますが、類似オーディエンスを利用する際はビジネスマネージャの登録が必須になります。
ビジネスマネージャは、広告アカウントやFacebookページをまとめて一元管理をすることができたりと、類似オーディエンス以外にもさまざまなマーケティング機能がある無料のプラットフォームになります。
また、会社の規模などに関係なく、誰でも作成をすることができるので、広告アカウントに限らず、複数の管理もスムーズに行うことができるので持っておくと何かと便利です。
登録するリストは100以上必要
類似オーディエンスの注意点としては、ベースとなるソースオーディエンスを作るためには、最低でも100人以上のユーザーデータを用意しなければ作成をすることができません。
リストやCVデータを参考にするにしても、保有している顧客データとFacebookが所持している顧客データを100件以上一致させる必要があります。
このソースオーディエンスがあまりにも少なすぎると、類似オーディエンスを適切に定義づけることができず、非効率なターゲティング広告を行ってしまうので、最低でも100人以上が必要になります。
例えば、見込み顧客となるソースオーディエンスが100人と10,000人だとすると、類似する条件の内容が大きく変わるので、当然、数字の多い10,000人のソースオーディエンスの方が類似精度の高いデータを収集することができます。
また、データソースの数が少なすぎるとCPCやCPMが高沸してしまい、費用対効果が合わなくなってくる場合もあるので注意をするようにしましょう。
しかし、Facebookのアカウントを作成したメールアドレスと、商品を購入する際に使用したメールアドレスが異なる場合にはFacebookデータと一致しないので、顧客リストを登録する際は、ベースとなるデータボリュームを300以上用意しておくと安全です。
一定数までは、ソースオーディエンスが多ければ多いほど類似オーディエンスの精度としては向上するので、対策としては、Facebookでは1,000~5万人のソースオーディエンスを用意することを推奨しています。
また、コンバージョンユーザーを元にする場合には、できるだけ多くのユーザーを集めるために、オーディエンスリストに含める日数を最大日数に設定することをおすすめします。
ちなみに、最大日数は180日になります。
電話番号ではなくメールアドレスがおすすめ
類似オーディエンスを作成する際は、顧客の電話番号ではなくメールアドレスを使うことをおすすめします。
類似オーディエンスのために、ソースオーディエンスに保有している顧客リストを利用するときに電話番号のリストをアップロードする人がいますが、これはあまりおすすめできません。
電話番号は、Facebookのユーザー登録に必須ではないので、ソースオーディエンスに保有している顧客リストを利用するときは、電話番号ではなくメールアドレスをアップロードするようにしましょう。
そもそもFacebookのアカウントを登録する際に電話番号は必須ではないので、電話番号を登録していないユーザーも数多くいます。
また、Facebook側にユーザーの電話番号データが少ないので、顧客リストとFacebookのユーザーデータを一致させることが難しく、類似オーディエンスの元データにするのが難しくなります。
そのため、登録の多いメールアドレスを使うことをおすすめします。
また、顧客リストのメールアドレスとFacebookに登録しているメールアドレスが同一ではない可能性も当然あります。
なので、先述のとおり100人以上のユーザーデータがなければ類似オーディエンスは作成できなくなってしまうので、念のため300人以上のデータを用意しておくのが安全でしょう。
なので、リストをアップロードするのであれば、Facebookで登録が必須であるメールアドレスがおすすめです。
Googleアドワーズでの類似ユーザー作成とは異なり、特定のユーザーリストを作成後に自動的に作成はされることはなく、自らソースオーディエンスを指定することで作成が可能となっています。
さらに、類似オーディエンスにはソースオーディエンスに含まれる人々は除外されます。
しかし、作成済みのコンバージョンピクセルから類似オーディエンスを作成した場合は、ソースオーディエンスに含まれる人々は除外されません。
Facebook広告の類似オーディエンス作成の際に指定する3条件について
類似オーディエンス作成においての肝となる、最後の手順で指定する3つの条件について詳細を解説いたします。
元となるデータ (ソースオーディエンス)
類似オーディエンスのソースオーディエンスを、
- 広告アカウントで作成済みのオーディエンス
- 広告アカウントで作成済みのコンバージョントラッキングピクセル
- ビジネスマネージャ管理下にあるFacebookページ
のオーディエンス種から選択をすることが可能です。
多くの場合、この項目で事前に作成した既存顧客のオーディエンスを指定しますが、Facebookページを指定した場合、そのページのファン(いいね!をしているユーザー)の類似オーディエンスが作成されます。
国
指定した国を居住地としている場合や、位置情報から滞在していると判断される場合は、オーディエンスの中で、ソースオーディエンスを元に類似オーディエンスが作成されます。
しかし、そのソースオーディエンスの中に指定した国のオーディエンスが100人以上いなければ類似オーディエンスを作成することはできません。
また、海外にいる人々へ配信をする場合を除き、「日本(JP)」を指定します。
サイズ
1.と2.を元に類似度が高いと判断される上位1%~10%までのオーディエンスを範囲指定し、リスト作成をすることが可能です。
ここで抽出され配信対象となる類似オーディエンスの人数は、指定した範囲でそれぞれ固定化された人数であるため、人数を指定することは出来ません。
ちなみに、この人数は2.で指定した国のFacebookユーザー数やその他の指標により異なります。
日本では大体、1%=32万、2%=64万、3%=96万、4%=130万、~、10%=320万人と、選択できるサイズが約32万~320万人の範囲となります。
他国の例を見てみますと、日本の人口の半分程しかいないタイでは、人口に対してのFacebookユーザー率が高いため、選択できるサイズは日本を上回る約47万~470万人と大きくなります。
最も類似し、見込みが高いオーディエンスを作成したい場合、1%サイズの類似オーディエンスがおすすめです。
1%を使用して成果が良く、さらにリーチを広げたいという場合には2%、3%とサイズを広げて広告配信を拡大していくのが理想的です。
しかし、1%は見込みが高い分、CPCやCPMが高騰してしまう可能性もあります。
反対に1%から2%、3%と広げていくことで、見込みは下がってしまうものの、CPCやCPMも下がる可能性もあるので、その時の状況や商材によって、使用するオーディエンスのサイズを使い分けましょう。
ソースオーディエンス次第ですが、2%以上のサイズとなると精度が低まるケースもあるので注意が必要です。
基準になるターゲット層の種類
類似オーディエンスを作成するときは、まず基準になるターゲット層を指定することからはじまります。
この基準になるターゲット層には種類があるので、自社に合ったものを選択するのが重要です。
ちなみにターゲット層は、最低でも100人以上必要とされています。
ただしFacebook側では500人以上推奨となっているので、余裕を持った数を揃えておいた方がいいでしょう。
ここからはターゲット層の種類について詳しくご紹介します。
カスタマーオーディエンス
カスタマーオーディエンスは、Facebook利用者から自社の既存顧客を抽出する機能です。
名前やメールアドレスといった情報をFacebookにアップロードして、一致するなかからコンバージョンしたユーザーを探し出します。
ちなみに1つの広告アカウントで作成できるカスタマーオーディエンスは最大500種類です。
カスタマーオーディエンスを基に作成することで、既存顧客に類似した新たな見込み客へリーチを広げられます。
ターゲット層の種類のなかでは最も精度の高い方法です。
指定のFacebookページのファン
ターゲット層の2つめは、指定のFacebookページにいいね!しているファンを基にした方法です。
このユーザーたちのウェブサイトでのアクションが類似している人を抽出しています。
つまり興味・関心の傾向が似ているということなので、効率良く広告配信ができるという仕組みです。
既存顧客とまではいかなくても、すでに興味・関心のあるユーザーを対象にしているので見込みは高いといえるでしょう。
カスタマーオーディエンスと同様に、今まで接点のない見込みのあるユーザーへリーチを広げられます。
コンバージョントラッキングピクセル
コンバージョントラッキングピクセルとは、Facebookピクセルを活用したターゲット層の作成方法です。
カスタムオーディエンスを作成し、Facebook利用者のなかからコンバージョンを発生させたことがあるユーザーを抽出します。
自社の顧客データを提供しにくい場合におすすめです。
確度の高さを比較すると、3種類のなかではちょうど中間の位置にあります。
類似オーディエンス配信を行う際に設定しておくべきこと
類似オーディエンスの設定を行う際に、見落としがちなのが、コンバージョンユーザーの除外設定です。
それは、
- 除外ユーザーの設定
- オーディエンス重複の除外設定
このように、類似オーディエンスの配信を行う際に、合わせて設定しておくことについて、解説していきます。
除外ユーザーの設定
類似オーディエンスを活用する際には、元データとして使用しているカスタムーオーディエンスを除外設定するようにしましょう。
類似オーディエンスには、ソースオーディエンスに含まれるユーザーは除外されますが、作成済みのコンバージョンピクセルから類似オーディエンスを作成した場合は、ソースオーディエンスに含まれるユーザーは除外されません。
たとえば、リピート広告のない商品の既存顧客に、同じ商品の広告を出し続けても全く意味がなく、ただ広告費を無駄にしているということになります。
そこで、「購入ユーザー」のリストを元に類似オーディエンス配信を行う場合には、購入ユーザーのリストを除外設定します。
元データを除外する理由としては、
- 過去に購入したユーザーも配信対象者に含まれてしまう可能性が高いため
- すでに購入しているユーザーへの広告配信はコンバージョン獲得の見込みが低いため
このように、除外することによって効率的に広告を配信することができるので、無駄な費用をかけずに適切なユーザーに広告を配信していくためにもしっかり除外設定を行いましょう。
また、リターゲティング広告などを一緒に配信している場合には、広告セット同士での配信対象ユーザーの重複を防ぐためにも、「訪問ユーザー」の除外設定もしておきましょう。
オーディエンス重複の除外設定
類似オーディエンスの類似度を上げる際には、既に配信している類似オーディエンスリストを除外設定しましょう。
年齢や性別、居住地域や興味・関心、行動などをターゲット設定する中で、ターゲット層がかぶってしまわないようにしましょう。
これも、並行して配信している類似オーディエンスとの配信対象ユーザーの重複を防ぐことが目的です。
同一アカウント内での競合配信を防ぐために、たとえば、類似度1%から2%に拡張する場合、類似度1%のユーザーは忘れずに除外設定をするようにしましょう。
重複自体はそれほど問題ではありませんが、重複をした結果、広告費用や広告配信機会の損失につながってしまったり、広告セットの配信効率が悪くなってしまう場合があります。
ターゲット重複の確認方法
ここでは、ターゲット重複を避けるための方法について解説していきます。
オーディエンスから確認する
- 広告マネージャにアクセスしたら、左上にあるメニューからオーディエンスを選択
- 作成されたオーディエンスの中から、重複を調べたいオーディエンスを選択し、ターゲット重複率を表示をクリック
- 選択されたオーディエンス同士のターゲット重複人数と重複率が表示される。
重複率の目安としては、30~40%を超えればターゲット設定を見直すべきです。
配信インサイトから確認する
- 重複率を確認したい広告セットの確認をクリック
- スクロールし、オークションの重複を確認し、オークションの重複率のチャートをみる
ここで確認することができるのは、対象の広告セットが広告アカウント内で重複した割合になります。
オークション重複率が重複なしとなっていれば問題ありませんが、この重複率が高ければ高いほど、広告の配信がされなくなってしまいます。
重複率が高い場合の対処法について
重複率が高い場合の対処法についてですが、方法としては配信の停止をするのが一番良いですが、どうしても配信をしたいという場合には、下記のような対処法があります。
ターゲット層の変更
広告が2つ以上がある場合は、ユーザーの反応が高くて成果の良い広告はそのままにしておき、もう一つの広告のターゲット層を変更することで重複率を下げてみましょう。
そこで、類似オーディエンスを活用することによって、すでに配信していて重複率が高い場合、例えば1%で設定していたオーディエンスを3%で設定をして、再度オーディエンス重複率を確認してみましょう。
その他にも、リストの蓄積日数を調整してみるなどもおすすめです。
広告セットの統合
扱っている商品やサービスの広告の内容によっては、ターゲットの変更をしたとしても重複率が下がらない場合があります。
そのような場合には、重複率の高いオーディエンスを同じ広告セットに統合して配信を行い、配信をした後である場合には、パフォーマンスが高い方に広告セットに統合するようにしましょう。
その結果、コンバージョンのデータもたまりやすくなり、最適化が加速します。
Facebook広告の類似オーディエンスを最大限に活用する方法!出稿したいターゲットに配信する裏技!まとめ
今回はFacebook広告の類似オーディエンスを最大限に活用する方法を紹介してきました。
類似オーディエンスは、広告を掲載するうえでとても役立つ機能で、Facebookユーザーの正確な登録情報が前提としてあるので、初めてでも成果を出せる可能性がかなり高くなります。
類似オーディエンスの選定はもちろん、広告配信の自動最適化も実用的で、既存顧客に類似するユーザーへリーチをする際におすすめです。
既存顧客のオーディエンスデータが十分にある場合には、より一層効果を実感することができるので、Facebook広告を制作する際に、必ず設定しておくようにしましょう。
同じ量の広告をうつのであれば、目的をしっかり持って、可能性の高いユーザーを分析して効果的に見てもらいですよね。
そんな時に見込みの高い新規ユーザーなどにも手軽に配信をすることができる類似オーディエンスは、おすすめの機能になります。
類似オーディエンスを利用するにあたって、準備をするものとしてリストが必要になったり、さまざまな注意点もありますが、Facebook広告の中でも非常に優秀な仕組みとなっています。
Facebook広告の類似オーディエンスの使い方を早めに習得して、これを機に、是非試してみて、効率的かつ有効にマーケティングを展開していきましょう。
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