リスティング広告を運用するにあたって、気を付けるべきポイントについて、どのようなことがあるのかご存知でしょうか?
それは、リスティング広告は、サイトに掲載した後にそのまま放置をしないで、しっかり分析をして結果を検証し続けることが重要であるということです。
ですが、「毎日、管理画面を見ているのに、どうして成果があがらないの?」、「アカウント分析の結果、本当に成果につなげられてるの?」なんて、疑問や悩みを抱えている方はいませんか?
「広告を投稿することができたら、あとは顧客がつくまで放置をしている」というやり方では、広告を出した意味がなくなってしまう可能性が大です。
そこで、今回この記事では、リスティング広告をどのように分析すべきなのか、どのようなポイントを押さえておくべきなのかを解説していきたいと思います。
是非、今後、リスティング広告の機能を広く有効的に活用するために、参考にしてみてくださいね。
リスティング広告の「検証」できていますか?
実際に指標を決めて運用しているつもりでも、いざ数字のあふれる管理画面の一覧を見ると、どこを見ていいのか分からず、数字だけを比較して惑わされてしまうことがあります。
しかし、リスティング広告のプロの運用者は、限られた時間の中で最大限の改善を行うために、管理画面のどこを見るべきか、そして、何を見るべきかを明確に判断しています。
リスティング広告を分析して利用する際に、全ての数字を見て判断していては、圧倒的に時間が足りなくなってしまいます。
そのため、限られた時間を有効な施策に費やすためにも、まずは基本であるリスティング広告で見るべきポイントを的確に見つけられるようになりましょう。
効果測定の重要性
リスティング広告では、効果測定が重要となります。
効果測定の重要性としては、まずは、継続的に業績を上げていくヒントが得られるという点です。
リスティング広告で継続的に業績を上げていきたい場合に、「ユーザーのニーズ変化」「市場の変化」などに対応していくために、効果測定は重要な要素となります。
今、現状でリスティング広告で業績が上がっている場合でも、ものすごい速さで変化をしているので、効果測定をしないでそのまま継続的に成果を生む保証はどこにもありません。
例えば、新規企業が参入してきた場合には、より新しい情報に多くのユーザーを取られてしまう可能性がありますが、リスティング広告の効果測定をおこなっていることで、ユーザーが今何を必要としているのかを理解することができ、他の企業とは違った視点からアプローチをすることもできます。
そのまま放置をしている状態で継続的に業績を上げることは困難であり、市場で生き残っていくためには、リスティング広告の効果測定が必ず必要になります。
そして、さらに、効果測定っをすることによって、費用対効果を改善するヒントを得ることができるという点です。
自社の利益を向上させるためにも、リスティング広告の費用対効果を把握する上でも効果測定は重要になります。
商品の購入を促すためにリスティング広告を出稿していても、費用対効果を見た時に、リスティング広告費用の方が多くなってしまし、マイナスになっていたら意味がありません。
その場合、リスティング広告を出稿しなければ、そのまま利益になったかもしれないので、必ず効果測定をするようにしましょう。
リスティング広告の管理画面のどこを見るべきか?
リスティング広告の管理画面で、どこに目を向けるべきなのでしょうか。
その広告の目的にもよりますが、最も多い「商品販売」のアカウントの場合は、やはり顧客獲得単価(CPA)から見るのが一般的となっています。
また、そのアカウントが、
・広告運用のどの段階にあるか
・どれくらいの期間運用をしてきたか
以上のようなことによっても、見るポイントが変わってきます。
運用開始からしばらく経っている場合
まず、広告の運用を開始してからしばらく経って、コンバージョン(CV)もある程度出ているアカウントの場合です。
しばらく経っている場合は、まずは現状のCPAが目標CPA内に収まっているのかということを確認するようにしましょう。
また、CPAが目標CPA内を超過している場合もあります。
まずは、現状を把握してどれくらいの改善が必要なのか、どのような調整が必要なのかを確認しましょう。
運用を始めたばかりの場合
一方、こちらは運用を始めたばかりの場合です。
まだ始めたばかりの場合は、まだ十分なCVが発生していない事例が多い傾向にあります。
その場合は、まずはクリック数が十分にあるかを確認します。
ページのクリック数が十分でない場合には、そもそもの作成をする時の配信ターゲットの設定、文のキーワードの選定、告文の内容などに問題があるかもしれません。
なので、クリック数を上げるためにも、公開する前に、配信ターゲットの設定、キーワードの選定、広告の内容などを改善していきましょう。
インパクトの大きい部分を見つける
どのように効果を測定・分析したら良いでしょうか。
まず、アカウント全体において大きなインパクトを与えている要素を把握することが、アカウント分析のファーストステップになります。
たとえば、コンバージョン単価を下げたいアカウントのとあるキャンペーンのCPAが目標CPAの2倍だったとき、「どうしよう…」と数字だけを見て反射的に慌ててしまいがちです。
ですが、この広告グループで発生している予算が全体の1%であったらどうでしょう?
影響が少ないから全く気にしなくてもいいというわけではありませんが、このキャンペーンよりもっと全体のパフォーマンスに影響を与えている箇所がある可能性が高いです。
それは、漠然と全部の数字だけを見るのではなく「どこを改善したら、アカウントの改善に最も効果的か」を考えながら見るという事です。
「良いところを伸ばす」方法もあり
一方、アカウントの中で良いところを大きく伸ばすことでも全体のCPAは改善できます。
多くの方は、「安いCPAで取れている」場合に、数字上の悪化を恐れてしまいます。
目標CPA内よりかなり安く取れている=まだチャレンジが出来る部分となります。
安く取れているからといって数字を守ろうとするのではなく、本来の目的である獲得件数の増加・売上アップのために最適な施策を選ぶということです。
CPAは、ビジネスモデルから逆算して、利益が出るように高く設定されているはずです。
言ってしまえば、CPAは全体で目標内に収まっていればOKなので、「できるだけ安くしよう」と努力するのは、売上アップに対して効果的とは言えません。
リスティング広告の効果が大きい所に集中して分析・改善を行なう
リスティング広告の分析を行なう時には、結果に与えるインパクトの大きい部分を見極めるように見ることが重要です。
もちろん、悪い所を放っておいてもいいという訳ではありません。
悪い所を放っておけというわけではなく、効果が高い所を改善していくことによって、全体のCPAが下がって、効果の出ていないところに手を付けられる時がいつかくるということです。
数字が悪い所を見つけると改善をしたくなったり、さらに、良い数字が出ていると「維持したてやる」と思うことがありますが、その選択が本当に「目的」に結びつくのかどうか、遠回りにならないかという視点を忘れないようにしましょう。
あくまでも優先順位の問題になるので、悪い所を放っておいたままにはしないようにしましょう。
さらに、運用結果を分析する時には、常に「目的」を意識し、目先の数字に振り回されないように注意して、効果の大きい改善を行うことによって、あなたもプロのように効果的な施策を打つことが出来ます。
リスティング広告はこう分析しよう!
リスティング広告は、以下の手順で分析をしていきましょう。
- :レポート作成→ゴールを決めて課題を探す
- :分析→課題をクリアするための対策を練る
- :対策を実行する
- :結果を確認する→修正
では、1つずつそれぞれ見て理解していきましょう。
1:ゴールを決めて課題を探す
まずは、課題をはっきりさせるためにも、目指すべき最終的なゴール地点がどこなのか?ということをしっかり決めておく必要があります。
また、費用対効果を高めることを目的とするのか、または、とにかく集客を求めることを目的とするのか、という優先する順位をはっきりと決めておきましょう。
例えば、費用対効果の観点からCPAを重視している場合、目標のCPAが1,000円なのに対して現状のCPAが2,000円になっているのであれば、まずなによりも先にCPA改善にフォーカスする、というように改善するべき課題が見えてきます。
リスティング広告のダッシュボードを見ると、いろいろなデータや情報が表示されているので、本来のゴールとは異なったところに焦点を当ててしまうということも多々あります。
なので、まずはゴール地点を具体的な物にすることで、自分の目的をはっきりと持ちましょう。
そして、そこから何が足りないのかを考えて、ゴールに向かってどうすればよいのかを考えましょう。
2:課題をクリアするための対策を練る
ゴールが決まったら、次にその課題を達成するための対策を練っていきます。
たとえば、もし費用対効果を求めるならば、CPA改善を対策として行動していきます。
CPA改善を図りたい場合、まずは大きな原因として、
- コンバージョン数が少ない
- コストが割高になっている
この場合、上記の2点を特に注視すべきだと考えられます。
さらに、例えば、「コンバージョンが少ないからだ」というケースが原因だったとする場合は、CPA改善を図りたい
- そもそものクリック数が少ない
- コンバージョン率(CVR)が良くない
というような新たな原因探究パターンを考えることが出来ます。
そこでクリック数とCVRを確認した結果、「クリック数が少ないことが全ての原因だ」という答えに行きついたとします。
「クリック数が少なかった」という事になれば、それを改善するために、「クリック数を増やす」「インプレッションを増やす」という行動を起こしていくこと施策を打つ必要があります。
それではクリック数を増やす為には、何をすれば良いのでしょうか?
例としては、前提となるインプレッションを増やしたり、クリック率(CTR)を改善したりといった対策をすると思います。
ですが、このように順を追って課題と原因を細かく見極めていく作業をすることによって、「今、何をするべきか」ということがはっきりと見えてきますね。
課題に対する改善施策の例 | ||
CPA改善を図りたい | → | コストが割高になっている |
↓ | ||
コンバーション率が少ない | → | コンバーション率がよくない |
↓ | → | インプレッションを増やす |
そもそものクリック数が少ない | クリック率を改善する |
3:対策を実行する
配信結果を分析して改善すべき課題が見えたら、あとは、決めた改善策を実際に行っていくことになります。
リスティング広告の改善する項目としては、主に以下の10個が挙げられます。
- キーワード
- 除外キーワード
- 広告
- 広告表示オプション
- ターゲティング
- 予算
- 入札
- ランディングページ(LP)
- コンバージョン
- アカウント構成
媒体のアップデートなどによって、さまざまな機能が増えている可能性がありますが、上記の大項目は変わっていません。
先ほどの例でいえば、「インプレッションを増やし、クリック率を上げる」という行動を起こすことになります。
つまり、キーワードを見直してみたり、広告の文章をもっとわかりやすくしたり、ということをしていくのです。
このように、行うべき施策が定まったら、さっそく実行に移していきましょう。
4:結果を確認する
改善策を実行したら、しっかりとその結果を確認をするようにて、必要に応じて修正を行っていきます。
施策の結果確認や分析をするのは、1週間~1か月後に行うのが一般的になります。
ですが、何かしら施策を実施したら翌日には、配信になにか問題が起こっていないかは確認をするべきです。
たとえば、日予算の桁を一つ多く設定してしまったり、配信をしてはいけないキャンペーンを誤ってオンにしてしまって、1か月後に気付いたというのでは、さすがに遅すぎるので、設定の変更をした後にチェックをするのが基本になりますが、念のため、翌日にも確認をすることをおすすめします。
そして、一定期間後に結果をチェックして、もしも思ったような結果が出ていないというようであれば、それはなぜか原因を再び考える必要があります。
思ったような結果が出ていないのには、下記のような原因が考えられます。
- 施策がハマらず、数値の改善に繋がらなかった(インプレッション増加のための施策がうまくいかなかった)
- 改善すべき項目の設定が適切ではなく、最終的な結果に繋がらなかった(クリック数を増やすという目標設定が間違っていた)
対策が適切でないために結果が出ていないのか、そもそも改善すべき点が間違っていたのか、その後はレポートの数値を基にどちらのケースなのかをよく見極めるようにしましょう。
そして結果が出てくるまで、原因となる地点に戻り、分析・改善をするというのを何度も同じ作業の繰り返しをしていくのです。
リスティング広告の具体的な分析・改善方法
ここからは、リスティング広告の具体的な分析方法と改善方法について、解説していきます。
リスティング広告の具体的な分析・改善方法としては、
- キーワードを改善する
- インプレッションシェア
- 入札単価の調整をする
- キャンペーンの予算策定をする
- キャンペーンの設定をする
- 広告グループの再構成をする
- 広告文の改善をする
- ランディングページの改善をする
となります。
それぞれについて、見ていきましょう。
キーワードを改善する
リスティング広告の効果を最大化するために、コンバージョンに繋がらないようなキーワードを除外キーワード登録します。
ユーザーが利用しないキーワードを除外キーワード登録することによって、ユーザーのニーズと広告の一致率を向上させ、費用対効果を改善することができます。
また、分析をする際は、検索クエリレポートから余分なキーワードを見つけ、キーワードマッチを「完全一致」や「部分一致」などに変更することもおすすめします。
さらに、キーワードの絞り込みも大切です。
キーワードの絞り込みは、キーワードごとのクリック数とクリック率を比較して、その中から、パフォーマンスが低いキーワードを除外して、クリック数とクリック率が多いキーワードに対して予算を回すことで、広告パフォーマンスが向上して費用対効果も改善することができます。
また、コンバージョン率が高い広告の掲載順位が3位以下の場合には、キーワードの配信制限を解除したりすることで、入札単価を上げて、コンバーション数を伸ばすことが出来ます。
インプレッションシェア
インプレッションシェアとは、予算不足によって広告が表示されなかった合計回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合のことです。
インプレッションシェアの算出方法は、インプレッションシェア=広告が実際に表示された回数÷広告が表示不可だった合計回数×100という式になります。
たとえば、広告を表示可能な回数として1,000回あって、そのうち実際に表示することができたの回数が800回だった場合、インプレッションシェアは80%となります。
インプレッションシェアの仕組みとしては、その日に行われた広告オークションを対象としてていて、その広告オークションに参加した他の広告の品質などのデータに基づいて算出されます。
キャンペーンの予算が不足してしまっていると、キーワードを検索されたとしても広告が掲載されないというタイミングが発生してしまい、その結果、機会損失に繋がります。
インプレッションシェアは、広告の見られやすさの指標となり、ターゲティングや品質スコア、入札単価などによって変動し、高くなればなるほど、多くのユーザーにアプローチをすることができ、機会損失を防ぐことができます。
部分一致でインプレッションシェアが低いという場合には、意図しないキーワードで検索されている可能性が高いので、キーワードを除外登録をすることで、キーワードの改善につながります。
入札単価の調整をする
入札単価は、いくつかのステップを経て調整をしますが、入札単価を調整することによって、コンバージョン率が高いユーザー層のクリックシェアが上がります。
コンバージョン率が低いユーザー層の入札単価を下げ、コンバージョン率が高いユーザー層の入札単価を上げることによって、全体のコンバージョン率が上がります。
入札単価を最適化する方法としては、
- 地域の設定
- 日時の設定
- ユーザー属性の設定
などがあります。
地域の設定をすることで、掲載範囲や表示頻度を最適化し、地域ごとの競争状況を把握することが出来るので、効果的な広告キャンペーンを実施することができます。
さまざまな指標をもとにして、適切な入札単価を設定するようにしましょう。
キャンペーンの予算策定をする
キーワードと入札単価が同じ場合は、予算の多い広告の方が上位に表示されるので、他社競合より目立たせるためには、適切にキャンペーンの予算策定を行うことが大切になります。
いくつかキャンペーンがある場合に有効で、キャンペーンの中でも効果の高いキャンペーンと効果の低いキャンペーンを見極めて、効果の高いキャンペーンに対して予算を多めに配分しましょう。
また、キャンペーンの予算は、1日に想定される広告費より多めに設定をするようにしましょう。
それぞれのキャンペーンの運用効果に応じて、適切に配分をするように、キャンペーンの効果が高い・低いに関しては、CPAやコンバーション数などの数値を参考にしましょう。
適切な配分をする際に、設定する予算をギリギリに設定してしまうと、広告が掲載されにくくなり、機会損失が増大してしまうので、キャンペーンのステータスに「予算による制限」が出ている場合は、Google広告からの提案を参考に金額を変更することも可能です。
また、Googleが提供する「コンバージョンオプティマイザー」は、CPAを設定するだけで最適なCPCを自動で計算してくれるので、コンバーションを増加させ、CPAを減少させるのに効果的です。
予算はいつでも変更をすることができるので、現実的な金額からはじめることをおすすめします。
キャンペーンの設定をする
リスティング広告のキャンペーンは、アカウントごとに複数作成をすることができ、キャンペーンによって予算を分けたり、広告配信を行うスケジュールや地域、配信するオーディエンスの設定をすることができます。
最適な広告配信を行うために、キャンペーンで達成したい目標を選択し、地域やネットワーク、曜日や時間帯、配信手法や配信拒否するWebサイトの登録など、細かいキャンペーン設定を行いましょう。
キャンペーン設定の改善をする際は、以下のような設定を改善していきます。
- ネットワークの設定
- 曜日配信
- 時間帯配信
- 広告配信方法
- 配信対象外サイトの登録
ネットワークの設定は、パフォーマンスの確認をして、検索サイトの検索結果にのみ広告を表示させるという場合には、「検索パートナー」を選択します。
曜日配信と時間帯配信は、曜日別のレポート、時間帯別のレポートを確認して、コンバーションしやすい曜日や時間帯を指定して配信します。
広告配信方法については、「標準」「集中化」の2つがあるので、どちらかを選択して、配信対象外サイトの登録は、無駄クリックを生むサイトがある場合に除外をします。
特にコンバーションが発生しないサイトは、ただコストかさんでしまうだけなので、積極的に配信拒否をするようにしましょう。
キャンペーンで設定することは、広告を運用する根幹を担う設定が多いので、キャンペーンでどのようなことができるのかを知っておくことで、設定の抜け漏れを防ぐことができます。
広告グループの再構成をする
反応が良いキーワードと悪いキーワードを定期的に分析して、広告グループを適切な分け方で作成をすると、広告の品質を高めて、掲載順位を上げることができます。
良い広告グループは活発に運用をしることができ、悪い広告グループは規模を縮小するなどをして、運用をすることが可能です。
特にコンバーションが多く発生している広告グループに関しては、反応が良いキーワードと言えます。
また、広告の商品やサービスが決まった段階で、ある程度ユーザー層が絞られていると思うので、広告に興味を持ってくれそうなユーザー層ごとに広告グループを分けるというのも、効果的な方法になります。
また、広告から遷移させたいリンク先のURLごとに分けるというのも、リンク先の自社サイトの内容と一致した広告文を設定することによって、コンバージョンを高めることができるのでシンプルで効果的な方法になります。
1つのキャンペーンに多くの広告グループを作ると、広告を掲載する機会が制限されてしまうので、キャンペーンを追加して広告グループを分類するようにしましょう。
広告文の改善をする
広告文の改善は、クリック率が低い場合の改善方法として効果的な施策になります。
広告がクリックされるかどうかは、広告の見出しであったり、本文などの文章が影響してくるので、文章のクオリティにも気を配る必要があります。
広告文を魅力的なものに改善をすることによって、ユーザーの興味・関心を高めることができ、クリック率やコンバージョン率が向上し、また、掲載順位を左右する品質スコアを高めることができます。
商品やサービスの魅力がしっかりと伝わるような、共感してもらえるような、ユーザーが消費欲を掻き立てられるよな、そんなユーザーの心にささる文章を書くことが大切になります。
リスティング広告は、競合他社と並んで表示されるので、競合がどのような広告文を設定しているかを常にチェックしたり、「検索キーワードと一致させる」、「数値を用いて具体性を持たせる」など、ユーザーの行動を促すような改善をしましょう。
また、コンバーションに至る可能性の高いユーザーに狙いを絞ることで、コストを抑えることもできます。
改善をした後の広告は、新規の広告として認識されるので、掲載順位や品質スコア、品質インデックスが落ちてしまう可能性がありますが、時間が経てば効果が現れてくるので問題ありません。
ランディングページの改善をする
サイトに訪れたユーザーは、3秒以内にそのページを見るかどうかを決めるとされているので、3秒以内にユーザーが興味・関心を持ってくれなければ離脱されてしまう可能性があります。
基本的なランディングページの構成としては、「ファーストビュー」→「商品・サービス提案」→「お客様の声・導入事例」→「よくあるご質問」という流れになります。
商品やサービスによっては、最適な構成が異なるので、ターゲットにあわせて構成を立てていきましょう。
いくら、広告からの流入率がよくても、ランディングページの質が悪ければコンバーションには至らないので、まずは、ファーストビューでしっかり心を掴んで、続きを読んでもらいましょう。
ファーストビューの必須要素としては、
- キャッチコピー
- 画像
- 申し込み・購入ボタン
の3つで、キャッチコピーは左側、画像を右側、キャッチコピーと画像の下に申し込み・購入ボタンを置くという配置が最も効果が出やすいです。
画像ばかりのページや、文章表現が乏しいページなどは、広告リンク先のページとして低評価を受けやすいので、まずは、ターゲットユーザーが解決したい課題や求めているものが何かを明確化し、その上で、ランディングページで伝える内容や順番などを見直していきましょう。
自社の商品やサービスの強みをアピールするだけではなく、リスティング広告の検索キーワードを適度に使って、ユーザーの心理を想定して構成を考え、読みやすいコンテンツを心がけましょう。
ランディングページでコンバージョンを促すためには、ボタンに記載する文言も重要なポイントになるので、ユーザーがクリックをしたくなるような魅力的な文言を記載することによって、コンバーション率を上げることができる可能性があります。
たとえば、簡単な文言として「購入する」と書かれたボタンよりも、「今だけ送料無料!限定500円で購入!」など、ユーザーにとってのメリットが書かれたボタンの方が魅力的です。
なので、まずは分析をして、その後、成果を得ることができるようにランディングページを改善していきましょう。
リスティング広告の分析は「5W2H」に沿って行う
リスティング広告の分析方法について、ご紹介していきます。
目標や目的を達成するためには、業務における改善点やそれを改善する施策を見つけ出すことが重要になりますが、改善するべき点がどこにあるのかを把握することができてない場合に、5W2Hは有効な手法になります。
リスティング広告の分析をする方法としては、ビジネスの基本的なフレームワーク「5W1H 」を意識して、When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)How(どのように)を埋めるようにします。
そこに、How much(いくら)を加えたものが「5W2H」になります。
「5W2H 」は、正確な情報の伝達や業務の円滑化、さらには業務の質の向上など、多くのビジネスシーンで役に立ちます。
この方法は、リスティング広告だけではなく、ディスプレイ広告やSNS広告、動画広告といった他の広告にも使うことができます。
項目 | 内容 | 具体的な内容 | |
What | 何を①【商品】 | リスティング広告で何を売るのか | 配信対象 |
何を②【商品】 | どのような広告を配信するのか | 広告文 広告表示オプション リンク先ページ |
|
Who | 誰に【顧客】 | ターゲットは誰にするのか | キーワード 除外キーワード 検索クエリ ターゲティング |
When | いつ【時間】 | 広告の配信日時をは、いつ、どれくらいの期間継続するのか | 配信日時 |
Where | どこで【販路・場所】 | ・どこで配信するのか ・主な販促活動の地域はどこなのか ・どの媒体を用いてマーケティングを行うのか |
媒体 地域 デバイス |
Why | なぜ【訪問理由・購買理由】 | ・なぜその商品やサービスの販促を強化するのか ・配信の目的はどうするのか |
コンバージョン |
How | どのように【集客・施策】 | ・どのような施策を打ち出すか ・配信の仕方をどうするのか |
アカウント構成 |
How Much | いくらで【価格】 | 予算・入札価格をいくらにするのか | 予算 入札 |
このように、媒体や広告種別が変わったとしても、その中身が変わるだけであって、大枠の分析の方法については共通になります。
「When」は、時間や日程、期限や期間、季節などを示す要素になり、「○時に」「○月○日に」「○日までに」「今年の冬に」など、Whenを意識して物事を伝えたり、考えたりすることで、時間を意識して動けるようになります。
明確に効果が良い時間帯や、悪い時間帯、曜日などを確認することができたら、配信の強化をしたり停止をするようにしましょう。
「Where」は、場所や空間、販売先などを示す要素で、たとえば「本社の会議室」「Webサイト」「○○チャンネル」など、どこで行なうのかを明確にします。
「Who」は、担当者やチーム、顧客などを示し、ターゲットなどの対象者を示し、「担当者の○○」「男性を対象に」「20代~30代をターゲットに」「顧客の〇社」など、誰が実施するのかを明確にします。
「What」は、商品やサービス、課題やコンセプト、価値などを示し、「当社の〇というサービス」「消費コストを抑えることが課題」「新サービスのコンセプト」など、何についての話し合いなのかを明確にします。
「Why」は、目的、理由、背景などを示し、「なぜそのようになったのか」「どうしてそうしたいのか」など、目指す方向性の認識を揃えることで対策をしやすくなります。
「How」は、方法、手段、状態などを示し、「どのようなで営業スタイルにするのか」「どの媒体を使用するのか」「どのような状態を目指すのか」など、どのように行動をすればいいのかを明確にします。
商材によって、配信する媒体を選んで比較し、配分する予算の比重を調整したり、配信自体を停止するなど、判断をしていきましょう。
「How Much」は、予算、入札価格などを示し、「予算設定は適正か」「入札設定は適切かどうか」などを分析し、分析する際にキャンペーンの1日の予算が不足していることにより、広告表示機会に広告が表示されなかった割合(インプレッションシェア損失率)を必ず確認するようにしましょう。
予算によるインプレッション損失は文字通り損失になってしまうので、日予算を上げたり、入札価格を下げるなどをして損失を無くす必要があります。
リスティング広告のメッセージを見た受け手をイメージしやすくなるので、反応してもらいやすくなります。
違う媒体に配信をする場合でも、この5W2Hに沿って見ていく事によって、どんな広告方式が用意されているのか、どんなターゲティングをすることができるのかなど、すぐに対応をすることができます。
なかなか新たな施策が見つからないという場合には、5W2Hをもとにして、顧客が、「どのタイミングで」「どこで」「何を」「なぜ」商品を購入したのかを把握することによって、再現性の高い施策を打ち出すことができるようになります。
5W2Hのメリット
5W2Hを活用するメリットとしては、
- 情報を過不足なく伝えられる
- 課題や原因を見極めやすくなる
- 新たな視点で改善案を検討できる
ということが挙げられます。
5W2Hを活用することで、情報を過不足なく伝えることができ、さらに、目的や課題、方法などの情報を共有することもできます。
情報の認識のズレができにくく、何度も情報を確認し合う手間も軽減することができ、スムーズなコミュニケーションをとれることによって業務が効率的になります。
また、5W2Hにより状況を整理・可視化することによって、なかなか日常の業務では気づくことができない課題や、その原因を特定することができます。
課題を特定し改善することで、今までにない新たなアイデアが生まれることもあるかもしれません。
既存商品を見直す際に、その商品やサービスに新たな可能性に気付くことは、日頃、同じパターンで考えている場合には難しいことがありますが、5W2Hを活用することによって新たな視点を持つことができます。
5W2Hは、情報や状況を伝えやすいというメリットがありますが、伝える情報が多いうえ、混乱を招いてしまう可能性があります。
混乱してしまわないようにするためにも、すべての情報を網羅するのではなく、必要な情報のみを加味し、必要ではない情報については省略することで、混乱を回避し、より理解しやすくなります。
リスティング広告を分析するのに必ずチェックしたいのはこの3つ!
リスティング広告で「ここは押さえて!」というポイントは全部で3つです。
順に見ていきましょう。
- ポイント1:数値をよく見て論理的に考える
- ポイント2:分析対象は細かく分類する
- ポイント3:目標は絶対に見失わない
1つずつ解説していきたいと思います。
ポイント1:数値をよく見て論理的に考える
一番大切なのはフィーリングや勘、感覚ではなく、実際の数字、つまり実績に基づいた実数値やデータとなる「考察結果」です。
リスティング広告の運用を長く続けていると、いつの間にか惰性で運用してしまったり、ついついなんとなく運営してしまうことがありますが、しっかり広告効果を出したければ、分析することを忘れないことです。
しかし、分析をしていくうえで基礎となる最も重要なのは、実際の数値であり、導き出されたデータになります。
分析や改善を行う際は、必ず数値とデータをよく見て、「なぜこの数値になっているのか?」「なぜそうなったのか」「この数値がこうなっている原因はどこにあるのか?」などということをよく考えましょう。
とにかく、曖昧な経験則に頼って、きちんとした分析を怠らないようにしましょう。
ポイント2:分析対象は細かく分類する
リスティング広告全体のデータをプロジェクト単位でまとめて分析対象とすると、データが膨大でなかなか分析に時間がかかります。
そこで、分析や改善を実施する際は、1つ1つのキーワードないし出稿先ごとに分析する対象を細分化し、意味のある有用なデータを抽出することが大切になってきます。
分析を進めていく際には、原因究明、分析、対策実行の工程を、しっかり把握できる程度の量を分析対象として行っていきましょう。
さらに、分析を進めていく際には、その思考ステップを細分化して、丁寧に順を追いながら適切な改善策を見つけ出すことが肝心です。
改善策を見つけ出す流れとしては、
- 何がどう対処すべき課題なのか?
- その課題の発生原因はどこになるのか?
- その原因を改善するためにはどのような方向性が考えられるのか?
- その方向性で課題の改善をするには、そのような施策があるのか?
上記のように細かく原因を見ていくことで、改善策の方向を間違えること無く、また、時間をかけることなく施策を打っていくことが出来ます。
細分化をすることで、データを分析するのに膨大な時間をかけることなく、確実に分析・改善をすることが出来ます。
ポイント3:目標は絶対に見失わない
リスティング広告の分析においては、総合的な視点で物事を捉えるという姿勢も同じくらい大切なのが、「定めた目標を見失わない」ということです。
リスティング広告やWeb広告全体の大きなメリットとして、あらゆるデータをあらゆる観点から見ることが出来るのは良いことです。
しかし、その分一つ一つの数値に固執してしまい、先の事を見ていないような施策しか打てなくなってしまうという事が多くなってしまいます。
分析は、目標に向かって改善を行うために行います。
つまり、途中で細かな部分に固執して、本来の目標が分からなくなってしまったら本末転倒です。
ですが、実際には数値にとらわれてしまって本来の目標を忘れてしまうという失敗は意外に多いものです。
そこで、分析する際には、総合的な視点で行うことが大切です。
リスティング広告の運用や分析を行う際には、「これはなんの目的で出す広告なのか?」、「それで結果を出すためにはどうしたらよいのか?」という事を改めて考え、その方向性に沿って進めているかを参考になる資料などもあるので、確認しながら分析を行っていきましょう。
リスティング広告の分析が上手くできないハマりがちな落とし穴
「これは、知っておいてほしい」と思う、アカウント分析をする際に広告運用者がハマりやすい落とし穴をまとめてみました。
- 現実的な施策に繋がらない
- 仮説がない
- トレンドを把握することができていない
- 過去の設定を無条件に受け入れている
1つずつ、ご紹介していきたいと思います。
現実的な施策に繋がらない
CPAを下げるために、仮に「CPCはもう下げられないから、CVRを3倍にすれば達成できる」と考えた場合に、コンバージョン率を3倍することは現実的なのでしょうか?
もちろんこの結果は、不可能だとはいいません。
ただし、さまざまな個別の事情などから、広告運用者がこの数字を変えていくことは簡単なことではないです。
実行に移せないような改善策には、なんの価値はありません。
「それは現実的な施策なのか」ということを常に念頭に置いて、リスティング広告の分析に取り組んでいく必要があります。
アカウント分析から導き出す改善策が、現在のリソースや状況を踏まえて、現実的か否かは常に考えながら行っていきましょう。
仮説がない
CPA高騰の原因を探ろうとして、リスティング広告の分析を始めたら、その原因がなにも見つからないまま時間が過ぎてしまっている、なんて方のいるのではないでしょうか?
仮説も何もないままにアカウントを見始めると、入札価格、配信面、オーディエンスリストごとの成果など、まず、考えられる原因を一つ一つ確認していかなければなりません。
しかし、原因となりうる要素は無数にあるので、なんとなくそれっぽい数字の変化を気にしていちいち振り回されているような状態では、時間がいくらあっても足りません。
少しでも時間を省くためにも「これをこうしたらこうなるだろう」という自分なりの仮説を持って行うことで、その仮説が外れたとしても「要因でないもの」が特定することができます。
仮説は、立て続けることによって精度がどんどん高まっていきます。
仮説は立てるという経験をすることで、アカウント分析の際に原因に対する ”あたり” を見つけることが出来るようになり、問題解決までのスピードも上げることに繋がります。
仮説を立てるのが面倒だと思うかもしれませんが、回数を重ねていくうちに慣れてくると思うので、徐々にではありますが、問題をゼロから考えることがなくなります。
時間と労力は、有限です。
限られたリソースを効率的に使っていくためにも、ぜひ、仮説立てからアカウント分析を始めることをおすすめします。
トレンドを把握することができていない
ビジネスを扱っていくうえで、この「トレンド」という感覚を持っておくことは大切な要素になります。
ここでいうトレンドとは、決算期、繁忙期、季節性など広告運用者がコントロールし得ることのできない外部要因のことを指しています。
トレンドを把握しないままアカウント分析をした場合、要因はアカウントの外にあるので、答えのない泥沼にハマってしまって、時間を浪費してしまうことになりかねません。
数字の変動を真っ先に外部要因と結論付けてしまうことは、運用者としてはナンセンスです。
しかし、原因を見つけてたどり着く結論が同じなのであれば、限られた時間を費やすべきものではありませんよね。
とくに、広告主の主要なイベントや業界の繁忙期・閑散期など、影響が考えられそうな外部要因はあらかじめ把握して頭の隅においておくと、無駄足を踏む確率を下げられるでしょう。
過去の設定を無条件に受け入れている
効率が悪かったからといって、アプリやプレースメントなどの配信面を過去配信して、除外したままにしてはいませんか?
また、他にもスマートフォンのCPAが高いからといって、入札金額を下げたままの場合などがあるかもしれません。
パソコンに比べて、ディスプレイネットワークにおけるアプリ面への掲載は、狭いスマートフォンならではの誤タップの多さなどの影響により成果が悪くなりやすいケースがあり、すぐに除外対象となることもありました。
しかし、技術も日々進歩しており、広告フォーマットや広告配信も、ユーザー体験を阻害するような広告フォーマットは改善されているので、アプリ面への配信を一律除外しなければならないケースは少なくなっているかと思います。
リスティング広告(検索広告)を分析する際の重視すべき3つのポイント!初心者はまずここを見るべし!まとめ
今回は、リスティング広告(検索広告)を分析する際の重視すべき3つのポイントを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
リスティング広告は、改善・施策を定期的に繰り返すことによって、広告運用をより効率化することが期待できます。
初心者の方は、まず今回紹介したポイントから見るようにしてみましょう!
「分析」は、リスティング広告運用にとって非常に重要な部分であり、適切な分析なくしてリスティング広告の成功はないと言っても過言ではありません。
せっかく広告を出稿するのであれば、やっぱりいい結果は欲しいところですよね。
現在、リスティング広告を行っている方は、この記事を参考に、適切で効果的な分析を常に行い、目的に合った改善をして変化を続ける広告を作っていってくださいね。
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