「ドメイン認証」とは、Facebookで広告を利用する際に、重要な手続きの一つで、コンテンツの安全性や信頼性を保証するための機能になります。
ドメイン認証を未承認のままにしておくと、コンバージョンやターゲティングに用いるオーディエンス、興味関心などのデータを正確に計測することができない可能性があります。
また、合算イベント測定を導入するに際に、事前にドメイン認証を行う必要があります。
現在の使用上、この「ドメイン認証」と「合算イベント測定」の二つの設定をしなければ、コンバージョンの広告を出せなかったり、広告の計測が正確に出せなかったりするので、現状は必須の設定になります。
そこで、Facebook・Instagram広告のドメイン認証と合算イベント測定について、解説をしていきたいと思います。
Facebook・Instagram広告のドメイン認証の設定方法について
ドメイン認証とは、Facebookビジネスマネージャーにページのドメインが自分のものであると明確にし、所有権を取得することです。
ドメインの所有者を明確にすることによって、不正利用や悪質行為者による偽情報の拡散を防ぐことが出来るので、コンテンツの安全性や信頼性を保つことができます。
Facebook広告のビジネスマネージャにログインをします。
ビジネスマネージャのトップ画面の左上のメニューボタン「≡」をクリックし、「ビジネス設定」を開いてください。
左側のメニューの中から「ブランドセーフティー」から「ドメイン」をクリックします。
すると、「リンク済みのアセット」という画面が表示されます。
まだドメイン認証をしたことがない方は、右側のとろこに何も表示されていない状態で、「追加」をクリックすると、
- ドメインへのアクセスをリクエスト
- 新しいドメインを作成
と、2つの選択肢が出てくるので、「新しくドメインを作成」をクリックします。
すると、ドメインを追加というポップアップ画面が表示されるので、「あなたのドメイン」の入力欄にドメインを入力して「追加する」ボタンをクリックします。
頭に「http://」付いているものや、「最後の.jp/」のように「 / 」を含むものなどは無効になるので、それらを削除したものにしてください。
「〇〇.jp」、「○○.comと」いうところだけを入力し「追加」をクリックします。
また、サイトの中にはサブドメインを含んだものもありますが、サブドメインにて認証を行うと、サブドメインを含まないリンク先のものは、認証の対象外となってしまうので、メインドメインでの認証をおすすめします。
ドメイン追加を入力しただけの状態では、「未承認」と赤文字で表示されます。
ドメイン認証の設定する方法としては、下記にある3種類のうちのいずれかの方法で行います。
HTMLソースコードにメタタグを追加 | metaタグを、ウェブサイトのトップページのセクションに設定。 |
HTMLファイルをアップロード | 指定されたディレクトリーにファイルをアップロード |
DNSにTXTレコードを更新 | DNSにTXTレコードを設定 |
3種類いずれかの方法で設定を行って、「認証する」をクリックします。
どの方法でも結果は同じですが、作業のしやすい方法を選ぶことをおすすめします。
HTMLソースコードにメタタグを追加する方法
ドメイン認証作業をするなかでも、一番手軽で簡単な方法というのは、HTMLソースコードにメタタグを追加する方法になります。
ドメイン認証を行うまでの手順としては、下記の通りになります。
- 「ビジネス設定」にアクセスして、「ブランドセーフティ」内の「ドメイン」を開きます。
- ドメイン一覧からドメイン認証を行いたいドメインを選択します。
- 「オプションを1つ選択してください」のプルダウンリストから「HTMLソースコードにメタタグを追加する」を選択します。
- 「1.Copy this meta-tag:」の項目に表示されているタグコード※をコピーします。
- Webサイトの<head>から<head>の間に貼り付けます。
- Webサイトのソースコードから、メタタグが掲載されていることを確認します。
- ビジネスマネージャの「ドメインを認証」の緑のボタンをクリックします。
上記の手順で、ドメイン認証が完了になります。
ルートディレクトリにHTMLファイルをアップロードする
ドメインに設置されたWebサイトなどを編集する権限がない場合や、編集できないサービスを利用している場合などにはHTMLファイルをアップロードする方法が有効です。
- 「ビジネス設定」にアクセスして、「ブランドセーフティ」内の「ドメイン」を開きます。
- ドメイン認証を行いたいドメインを選択します。
- 「オプションを1つ選択してください」のプルダウンで「ルートディレクトリにHTMLファイルをアップロードする」を選択します。
- 「HTML verification file」のリンクをクリックしてHTMLファイルをダウンロードします。
- FTPソフトなどを使い、ドメインのルートディレクトリ※にダウンロードしたHTMLファイルをアップロードします。
- 上記画像の「3」に記載されているURLをクリックし、認証コードが表示されるか確認します。
- ビジネスマネージャの「ドメインを認証」の緑のボタンをクリックします。
上記の手順で、ドメイン認証作業は完了になります。
ドメインのルートディレクトリとは、Root、つまり各フォルダの元になるところ、コンピュータファイルの最上部にあるディレクトリを示す言葉で、ルートディレクトリにアップロードをしないと、正しくドメイン認証を行うことができません。
ルートディレクトリ内には「.index」や「home」、「app」などのディレクトリがあると思いますが、それらのディレクトリと同じ列の位置にダウンロードしたHTMLファイルをアップロードしましょう。
また、アップロードする際にHTMLファイルの名前を変更すると認証ができないので、その点は注意をするようにしましょう。
また、サブドメインを利用している場合には、トップドメインへのアップロードをして問題ありません。
ドメインレジストラーでDNS TXTレコードを更新する
ドメインレジストラーでDNS TXTレコードを更新する方法は、少し難易度が高めになりますが、ドメインレジストラー側から確認することも可能です。
サーバーなどの管理権限がなく、ドメイン側に管理権限がある場合などに利用をすることができます。
- 「ビジネス設定」にアクセスして、「ブランドセーフティ」内の「ドメイン」を開きます。
- ドメイン一覧から認証を行いたいドメインを選択します。
- 「オプションを1つ選択してください」のプルダウンで「ドメインレジストラーでDNS TXTレコードを更新する」を選択します。
- 「2」に表示されているTXTレコードをコピーします。
- ドメインレジストラーの管理画面から対象ドメインを選択します。
- DNS設定などを選択し、「DNSレコード設定」の画面を表示します。
- 項目の中から「TXTレコード」を追加する画面で追加します。
- DNS TXT検索ツールなどで正しく追加できているか確認します。
- ビジネスマネージャの「ドメインを認証」の緑のボタンをクリックします。
DNS設定は、ドメインサーバーによって手順ややり方が大きく異なります。
誤った設定をしてしまうと、Webサイトの表示に支障をきたしてしまう可能性もあるので、ドメインサーバーやレジストラのヘルプなどを確認した上で作業を行うようにしましょう。
また、ドメインが認証されたら、メタタグ、DNS TXTレコード、HTMLファイルを削除しても、認証ステータスには影響することはありません。
DNS認証は、設定をするのに時間として最大72時間も工数もかかってしまうことがあるので、HTMLファイルでのアップロードがおすすめです。
ビジネスマネージャの「ドメインを認証」の緑のボタンをクリックすると、赤文字の「未認証」の文字が緑文字の「認証済み」と表示されます。
この状態になったら、ドメイン認証は完了になります。
ここまで自分でできるという方は、手順に沿ってドメイン認証を行ってください。
しかし、自分ではできないという方は、「HTML verification file」のファイルをダウンロードして、ファイルと表示されている画面のスクリーンショットを撮影して、Webページを管理している人に送って、サーバーにアップロードしてもらうようにしましょう。
ドメイン認証が終了したら、合算イベント測定について解説していきます。
合算イベント測定について
ドメイン認証が完了していても、「合算イベント測定」の設定が未設定であると、Facebook広告のパフォーマンスが低下してしまう可能性があります。
ドメイン認証したドメイン1つにつき、最大で8つまで合算イベントを設定することができます。
ウェブイベント設定は、72時間に1回までしか編集をすることができないので、設定するイベントや優先度はあらかじめ決めてから設定をするようにしましょう。
メニューの中から「イベントマネージャ」をクリックして、左側メニューの「データソース」をクリックします。
すでにFacebookのピクセルがある方は、「合算イベント」から「ウェブイベントを設定」をクリックして、「認証済みドメイン」をクリックして、「イベントを管理」をクリックします。
すると、「これらのイベントを編集しますか?」と表示されるので、「編集」をクリックします。
すると、「ウェブイベントの設定の編集」という画面が表示されます。
すでに欄がある場合には、該当のものに変更をします。
ない場合には、「イベントを追加」をクリックして、自分が使うピクセルコードとイベント名を選択していきます。
イベント名に関しては、広告と担当者にどれを使って設定をするのかを相談して設定をするので、指定がされていなくて分からないという場合には、担当者に聞くようにしましょう。
ここまでが合算イベント設定になります。
また、イベントの優先度は、最高から最低までで、「⠿」のドラッグ&ドロップで変更をすることができ、順位が上に行くごとに計測の優先度が高くなるので、コンバージョンアクションごとに優先度を決める必要があります。
顧客がコンバージョンした際に複数のアクションが発生した場合には、優先度の高いものだけイベントが送信されます。
まだ、ピクセルがないという方は、左側メニューの「データソースをリンク」をクリックすると、
- ウェブ
- アプリ
- オフライン
- CRM
という項目が表示されるので、「ウェブ」を選択して、「リンクする」をクリックします。
そして、ピクセルを作成という表示の「ピクセルに名前を付ける」という欄にピクセルの名前を入力して、「ピクセルを作成」をクリックするとピクセルの設定は完了します。
このピクセルの名前については、管理上の名前でどこにも出ることはないので、プロジェクトの名前であったり商品の名前であったり、会社の名前、なんでもOKなので管理がしやすい名前を付けるようにしましょう。
ピクセルを作成した上で、画面を戻すと、左側にピクセルが作成されていると思うので、「合算イベント測定」から「ウェブイベントを設定」をクリックして、手順のように進めていきます。
ここまでで、「Facebook・Instagram広告のドメイン認証」と「合算イベント測定」の設定は完了になります。
合算イベントの注意点としては、イベントの順序を変更すると広告が最大72時間停止してしまうという恐れがあるということです。
イベントを追加することに関しては、広告の配信が停止することはありませんが、イベントの順序を変更すると広告の配信が停止してしまうことがあります。
なので、コンバージョンが土日に多いアカウントである場合、なるべく平日に設定をするようにして、なるべく広告の配信に影響をしないようにしましょう。
Facebook・Instagram広告のドメイン認証と合算イベント測定について解説のまとめ
Facebook・Instagram広告のドメイン認証と合算イベント測定について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「ドメイン認証」は、Facebookビジネスマネージャでドメインの所有権を取得することで、ドメイン認証の方法としては、
- HTMLソースコードにメタタグを追加
- HTMLファイルをアップロード
- DNSにTXTレコードを更新
のような3種類の認証方法があります。
Facebook広告の効果に大きく影響を及ぼすドメイン認証は、必須の設定になります。
ドメイン認証をしていないと、広告パフォーマンスが下がってしまったり、最悪の場合、アカウントが停止してしまう可能性もあります。
広告のパフォーマンスが下がった配信をしないためにも早めに対応しましょう。
また、合算イベントに関しては、広告の成果に大きく影響してくるので、配信をする前の準備段階として、しっかり設定をすることをおすすめします。