皆さんは、Facebookで広告を配信する際に「広告ライブラリ」という機能があるのをご存じでしょうか。
広告運用の中で、大事な要素の一つとしてクリエイティブがあります。
広告運用をしていると、他社がどんな広告を配信しているのか気になる方も多いと思いますが、リスティング広告なら検索すれば見つかります。
ですが、ディスプレイ広告やSNS広告などは自分がターゲットされていないとなかなか出てきませんよね？
Facebookは、広告の透明性を高めるために「広告ライブラリ」という新機能を公開し、InstagramやAudience Networkを含めて、現在配信されているすべてのFacebook広告を誰でも簡単に検索・閲覧できます。
ですが、実は、Facebook広告ライブラリをうまく活用できている人は少なく、Facebook広告ライブラリを使いこなすことができれば、競合他社のリサーチに便利な広告に対して圧倒的に広告配信において有利になります。
また、Facebook広告ライブラリについてしっかり知っておく必要があります。
では、Facebook広告ライブラリとは一体何なのか。
そして、Facebook広告ライブラリの具体的な活用方法と検索のコツ、注意点、Facebook広告の具体的な事例を紹介していきます。
Facebook広告ライブラリとは？
Facebook広告ライブラリは、2019年3月に追加された新機能でInstagramを含むFacebookアプリやサービスに広告を誰でも簡単に検索・情報の確認をすることができる機能です。
また、Facebook製品に掲載されていてアクティブになっている広告を検索することもでき、表示された広告に関する情報を確認できます。
Facebook広告ライブラリで確認できるのは、
- 広告主のFacebookページ
- 出稿された広告
の2つです。
また、Facebookページでは、まず出稿元（広告主）のFacebookページの概要が確認できます。
概要は主に以下の4点です。
- Facebookページの名前、ID、業界
- Facebookページのいいね数
- Instagramアカウントのフォロワー数
- Facebookページの作成日
です。
他には、ページ名の変更回数や管理者の移住国など、基本的なプロフィールであれば確認することも可能です。
そして、出稿された広告で確認できる項目は、
- 広告の掲載が開始された日時
- 広告クリエイティブ（バナーやテキスト）
- 広告の出稿先プラットフォーム（Instagram、Facebook、Audience Network、Messenger）
- 広告のリンク先
- 広告のタイプ（写真広告、動画広告、カルーセル広告、リード獲得広告、ダイナミック広告etc.）
- 広告が表示されたアプリ・サービス
- 掲載された広告レイアウト
Facebook広告ライブラリを駆使することによって、広告レイアウトに設置されているCTAから、実際にリンク先に飛ぶことができます。
そのため、競合他社がどのように活用しているのかをリサーチすることができるんですね。
また、広告の掲載状態からその広告が動画なのかカルーセルなのか、はたまたダイナミック広告なのか、など広告タイプまで判断をすることができます。
Facebook広告ライブラリの特徴
広告ライブラリの特徴としては、次のとおりです。
- 誰でも利用することができる
- 検索可能
まずは、「誰でも利用することができる」ということです。
広告内の広告はもちろん誰でも閲覧、または検索することもできます。
ただし、アルコール飲料やギャンブルなど年齢制限のあるものに関する広告については、Facebookにログインしていない人や制限年齢未満の人には広告クリエイティブが表示されません。
この制限は、利用者が自己申告した年齢に基づいて適用されます。
もう一つは、「検索をすることが可能」ということです。
広告ライブラリでは、任意の語句や名称、ページで検索をすることができます。
例えば、政治家の名前、社会問題、選挙または政治に関連する広告に出資した組織の名前、特定の広告主、特定のページなどでも検索をすることが可能です。
広告ライブラリを検索すると、その語句を含む内容の広告、またはその語句を含むFacebookページから出稿された広告が表示されますが、社会問題、選挙、政治と関係のない広告は、広告ライブラリでページを訪問しないと見つけられません。
また、キーワード検索では表示されません。
Facebook広告ライブラリの使い方
では、Facebook広告ライブラリの使い方を見ていきましょう。
実は、Facebook広告ライブラリは、Facebookアカウントを持っていないユーザーでも利用することが可能となっています。
初心者の方でも簡単に使えますので、この機会にぜひ覚えておきましょう。それでは、順に説明していきます。
しかし、広告の報告と成人向けコンテンツの表示をするためにはアカウントとログインが必須条件です。
では、Facebook広告ライブラリの使い方を見ていきましょう。
手順1．広告ライブラリページを開く
まずは、「Facebook広告ライブラリページ」を開きます。
そして任意の語句や名称、ページのいずれかを入力して探したい広告を検索にかけます。
社会問題、選挙、政治に関連する広告以外を検索したい場合は、「すべてを検索」に切り替えて検索しましょう。
手順2．検索結果で内容を確認
そして、検索を実行すると検索結果ページに遷移し、検索結果が表示されるので分析します。
これで、Facebook広告ライブラリの使い方はOKです。
後は、自分なりの分析方法を駆使して分析をしていきましょう。
出稿された広告が一覧で表示され、フィルターから「国」「インプレッション時期」「プラットフォーム」の3つから検索結果を絞り込むことも可能です。
検索されて表示されている広告に対しては、インプレッションやクリックスルーなどが結果に反映されないように、Facebook運営側で設定されています。
しかし、ごくまれにFacebook広告ライブラリでは検索できないケースがあります。
検索したい広告をうまく探しだせないという場合は、Facebookページからアクセスしましょう。
手順は、Facebookで探している広告を出稿している広告主のFacebookページを開いて、Facebookページにある「ページの透明性」からすべてを見るをクリックします。
そこで、表示された画面スクロールすると、「広告ライブラリに移動」という項目があり、クリックすることで広告ライブラリへアクセスすることができます。
Facebook広告ライブラリの検索の注意点
では、Facebook広告ライブラリの検索における注意点を見ていきます。
注意点は、以下の3つがあります。
- 実際の表示とは異なることがある
- 掲載が終了すると見れなくなる
- 広告ジャンルによって見れる情報が異なる
です。
では、1つ1つ見ていきましょう。
実際の表示とは異なることがある
Facebook運営側は、クーポン付きの広告については、限定でクーポン無効化されているので非表示になり、クリックできないように設定されています。
なので、実際の広告レイアウトの表示と異なる可能性があります。
また、ダイナミック広告については、一部のサブセットのみが検索やインデックス化の対象にななっているので、それ以外の表示は、検索やインデックス化の対象にならないようになっています。
掲載が終了すると見れなくなる
Facebookの広告ライブラリでは、現在アクティブな広告は表示することができますが、掲載が終了している広告については確認できなくなります。
しかし、社会問題系は例外で、広告の掲載日から7年分のアクティブと非アクティブ両方の広告の結果を確認できます。
競合他社のリサーチして分析をしたい場合には、逐一バックアップを取って記録しておくことをおすすめします。
広告ジャンルによって見れる情報が異なる
Facebookの広告ライブラリは、透明性を高めることを目的としています。
そのため、社会問題や選挙または政治に関連する広告の場合は、広告費用の出資者や広告費の金額範囲、広告がリーチした利用者層などの詳細な情報を追加で確認できるようになっています。
また、Facebookの広告ライブラリは、誰でも利用することができますが、未成年ユーザーに対しては、アルコール飲料やギャンブルなど年齢制限のある広告については表示されないようになっています。
このように、広告のジャンルによっては、見れる情報が異なるので注意が必要です。
Facebook広告ライブラリの検索事例
では、実際にFacebook広告ライブラリを使って広告を検索してみましょう。
今回は、事例を挙げて見ていきます。
事例1.株式会社ギャプライズ
「株式会社ギャプライズ」は、MarTechLabの運営を行っている会社です。
リサーチしてみると、運用しているホワイトペーパーの広告が表示されましたね。
これは、かなり作りこまれていて、とても見やすい広告になっています。
事例2.Bake Cheese Tart
「Bake Cheese Tart」は、チーズタルト専門店ですね。
リサーチすると、画像だけでなく動画を駆使したプレゼントキャンペーンを配信しているのが確認でき、より広告が目立ちますね。
画像のサイズからストーリに広告を配信していると推測できます。
画像だけでなく、動画も再生ボタンをクリックすれば再生されます。
画像と動画を駆使して広告配信をするのも効果的かもしれませんね。
事例3.ニフティ不動産
「ニフティ不動産」は、賃貸や購入物件を掲載している不動産サイトです。
動画も駆使ししており次々と写真が出てきます。
これにより、ユーザーが興味を示してくれる可能性が上がりますよね。
また、CTAではアプリのダウンロード画面に移行するようになっていて、アプリのダウンロード率の促進にもとても効果的ですね。
事例4.京都やまちや
「京都やまちや」は、健康食品ブランドを提供している会社です。
累計200万本以上売れている”なたまめ歯磨き粉”のプロモーションにFacebook動画広告を活用しています。
CTAでは、LPにアクセスできるようになっていて、興味を持ったユーザーに対して詳しい説明で訴求することができるようになっています。
事例５.
「menu株式会社」は、スマホで有名飲食店のメニューをデリバリー/テイクアウトできるアプリ「menu」を運営している会社です。
Facebookでは、動画広告を活用して、30日間の無料トライアルをインセンティブにユーザー獲得を目指しています。
CTAでは、アプリダウンロード画面に遷移するようになっています。
事例６.コクヨマーケティング株式会社
「コクヨマーケティング株式会社」は、文具・事務用品などオフィス用品を販売している会社です。
Facebook広告では、フリーアドレス導入に検討している企業を獲得するために活用しています。
CTAでは、無料でダウンロードできる導入ガイドを配布し、ユーザーの悩みを解決することができるようになっています。
Facebook広告ライブラリのコツ
では、Facebook広告ライブラリを使う上でのコツを見ましょう。
コツは2つあり、
- ニュースフィードから流入できる
- ベンチマークを駆使できる
です。
では、1つ1つ見ていきましょう。
ニュースフィードから流入できる
ニュースフィードを見ていて気になった広告があれば、広告からFacebookページリンクへ移動し、「ページの透明性」から、広告ライブラリに移動することができます。
直接広告ライブラリへ移動することにより、その広告主が現在配信している他の広告も一度にチェックすることができます。
ベンチマークを駆使できる
ベンチマークしている広告があれば、Facebook広告ライブラリを使用して、ベンチマークしている広告のテスト進捗が追えます。
Facebook広告ライブラリとは？具体的な活用法と検索のコツ！のまとめ
今回は、Facebookが「Facebook広告ライブラリ」という、とても便利な新機能を追加しました。
また、Facebookページのいいね数の確認は競合登録する必要がありましたが、検索一つで手軽に確認できるようになったことはうれしい機能追加となりました。
Facebook広告ライブラリについての知識を深めることができましたでしょうか。
また、Facebook広告ライブラリの使い方をマスターすることによって競合他社のリサーチに活用できます。
これで、自身の広告運用の添削が可能になりますね。
コツや注意点を抑えることによっても、Facebook広告ライブラリの効果を最大限に発揮できるようになります。
このツールは誰でも簡単に利用できるので、まずは興味のある企業の広告をチェックしてみることから始めてみてください。
クリエイティブに悩んだら、是非ともFacebook広告ライブラリを使ってアイディアを発掘してみてはいかがでしょうか？
きっと、これからのSNS広告の運用に役立つはずです。
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