皆さんは、「アトリビューション」というものをご存じでしょうか。
SNS広告を作成して運用している方はご存じかと思いますが、Facebook広告でもアトリビューションは超重要です。
Facebook広告において、アトリビューションをしっかり理解していないと、今後の広告運用に雲泥の差ができてしまいます。
そこで今回この記事では、Facebook広告のアトリビューションについて、そして、分析のコツなどをお伝えします。
Facebook広告のアトリビューションとは?
Facebook広告のアトリビューションとは、コンバージョンや目標とする指標への貢献度を評価する指標です。
つまり、Facebook広告でも一部の指標でアトリビューションを計測、確認する事ができます。
アトリビューションを見ることで、広告にクリックないしビューが発生してから、指定の日数以内にどれだけアクション(商品の購入や予約等)に至った、コンバージョンに貢献しているかを確認して、評価対象として利用する事ができます。
アクションに至った場合、広告に起因するとみなし、アクションを広告に帰属させます。
因みにアクションとは、広告内のリンククリックや動画広告の再生、イベントへの参加等のエンゲージメントやコンバージョンのことです。
データ分析の際はアクションの種類や、アクションが発生する場所によって、データを確認できる場所が違うので注意が必要です。
あるユーザーが、広告をクリック／ビューの後に続いてアクションを起こすまでの日数を「アトリビューションウィンドウ」と言います。
Facebook広告の広告内と広告外のアクションって何？
現在、重要視されているアクションの種類は3つあり、
- 広告内で発生するアクション
- 広告外で発生するアクション
- 広告内と広告外で発生するアクション
です。
では1つ1つ見ていきましょう。
広告内で発生するアクション
広告内で発生するアクションは、例えば、ユーザーが広告を見たときのインプレッション数やその広告をクリックしたときのクリック数です。
ユーザーのニュースフィード上に1度広告が表示され、それをクリックした場合、パフォーマンス項目の「インプレッション」列には1インプレッション、「リンクのクリック」列には1リンククリックと表示されます。
その他の広告内でのみ発生するアクションには、動画の再生、投稿のリアクション、投稿シェアなどがあります。
広告外で発生するアクション
ECサイトでの商品購入やランディングページ上でのお申込み等は、広告外で発生するアクションです。
広告内と広告外で発生するアクション
Facebookのイベントを宣伝する広告を掲載している場合、広告内で「参加予定」または「興味あり」を選ぶことも可能ですが、広告外にあたるイベントページでも選択する事ができます。
また、例えば、Facebookぺージのいいね！をキャンペーンの対象としている場合は、広告内で「いいね」を押すこともできれば、広告外（Facebookページ上）でも「いいね」を押す事は可能です。
この場合も、広告内と広告外で発生するアクションにあたります。
このように、アクションと一言で言っても3種類あるんですね。
広告内で起こっているアクションは、広告マネージャのパフォーマンス項目からそれぞれの指標を表示する事で確認できますが、広告外で起こっているアクションについては、アトリビューションで確認する必要があります。
Facebook広告アトリビューションの種類
では、アクション同様アトリビューションにも2つにわけることができます。
それは、
- ビュースルーアトリビューション
- クリックスルーアトリビューション
です。
では、1つ1つ見ていきましょう。
ビュースルーアトリビューション
「ビュースルーアトリビューション」は、インプレッション計測とも呼ばれ、インプレッション により最終的なインストールが行われたことを示す用語のことです。
ユーザーが広告（バナーなど）を見つけてから実際にアプリをインストールするまでに、時間の隔たりが発生する場合があります。
従来は、広告がユーザーにインストールを促すのに効果的だったかどうかを判断するのが非常に困難でした。
しかし、このビュースルーアトリビューション機能を活用することで、どのインプレッションがインストールにつながる可能性があるのかを把握することができます。
ビュースルーアトリビューションの計測がなければ、インプレッションにアトリビューションすることができないので、オーガニックが増えているように見え、また、クリックに比べてインプレッションがもたらすエンゲージメントは少ないです。
なので、インプレッションによってインストールが発生する可能性は低いことを認識しておくことが大切です。
しかし、同日にインストールが行われた場合には、広告のインプレッションがインストールに何らかの影響を与えたか、または、ユーザーの好みと相反する内容なら、実際の広告との関わりを妨げている可能性もあります。
それが、ビュースルーアトリビューションのアトリビューション期間がより短く設定されている理由となっていて、また、インプレッション計測によって、カスタマージャーニーの最初と最後だけでなく、その全体を通じてキャンペーンの効果を把握することもできます。
クリックスルーアトリビューション
「クリックスルーアトリビューション」とは、広告を最小時間表示したモバイルユーザー（クリックやインストールがこれに続くかは考慮しない）のことです。
ユーザーが広告をクリックして、アトリビューションウィンドウの期間内にアクションを実行した数を示しています。
例えば、A社でユーザーが広告をクリックしたものの登録はしないでCVに至らず、3日間以内に、ストアを訪れてCVに至った場合、それは広告の成果となります。
これは、クリックアトリビューション期間が7日なので、7日以内にCVに至ったため広告の成果と説明することができます。
アトリビューションを表示すると、アトリビューション2種の列に加えて、広告アクションの列（下画像の左列）が表示されます。
広告内指標の列には、直接広告内で発生したすべてのアクションが表示されて、アトリビューションウィンドウの内訳の列には広告外のアクションが表示されます。
パフォーマンス項目の「結果」列について
キャンペーンの目的設定やその他の要素に基づいて、パフォーマンス項目の「結果」列に広告の結果として希望する特定のアクションが表示されます。
たとえば、コンバージョンを目的に選択した場合、「結果」列には広告主が設定したコンバージョンの結果（コンバージョン数）が表示されます。
Facebook広告のアトリビューションウィンドウとは？
アトリビューションウィンドウとは、コンバージョン前のどれくらいの期間に、貢献度を付与するタッチポイントを探すかをアトリビューションモデルに示す際に使用します。
例えば、7日間のアトリビューションウィンドウを選択すると、コンバージョンの7日前までに発生したインプレッション、クリック、アクセスには、コンバージョンに貢献度が付与されます。
コンバージョンの8日以上前に発生したインプレッション、クリック、アクセスには新しい貢献度は付与されません。
アトリビューションウィンドウの計算方法は、コンバージョンとタッチポイントの間に定義された期間として計算され、24時間をひとつの単位とします。
Facebook広告のアトリビューションウィンドウの変更方法
では、次にアトリビューションウィンドウの変更方法を見ていきます。
アトリビューションウィンドウの変更は、以下の手順で行います。
まず、対象の広告アカウントの管理者権限を持っている状態で、広告アカウントに移動してアクセスします。
次に、画面左上のハンバーガーメニューから、「設定」をクリックします。
すると、画面右上に「アトリビューション」に関する項目が表示されます。
ここで「編集する」をクリックし、アトリビューションウィンドウを調整し、保存します。（ビューとクリックのアトリビューションウィンドウの設定は、1日、7日、28日に変更できます。）
これで、アトリビューションウィンドウの変更は完了です。
アトリビューションウィンドウは、デフォルトの状態だとビューが1日、クリックが最大で28日に設定されています。
広告が閲覧されてから1日後、および、広告がクリックされてから28日後の期間に実行されたアクションが表示されるので、自由に変更しましょう。
Facebook広告のアトリビューション項目の表示方法
次に、アトリビューション項目の表示方法を見ていきましょう。
アトリビューション項目の表示方法は、以下の手順で行います。
まず、「広告マネージャ」の画面で、画面右側の列項目編集のボタンをクリックし、プルダウンから「列をカスタマイズ」を選択します。
次に、画面右下に「アトリビューションウィンドウ」という項目が表示されるので、「比較ウィンドウ」をクリックします。
そこで、比較したいアトリビューションウィンドウをチェックして、実行します。
これで完了です。
パフォーマンス項目の列に選択したウィンドウが表示され、データを確認する事ができます。
因みに、アトリビューションに関していくつか注意点があります。
それは、
- デフォルトでは、Facebookはラストタッチアトリビューションを採用している
- クリックスルーアトリビューションには、広告への「いいね！」、コメント、シェアなどのエンゲージメントクリックが含まれる場合がある
- アトリビューションに関する数値は28日分保持しており、後日ウィンドウを変更してもデータを引き出すことができる。
- 最大コンバージョンウィンドウの外で発生したイベントは計上されない。
です。
作成する手順を忘れないようにしておきましょう。
Facebook広告のアトリビューション分析の注意点
では、次にアトリビューションを使った分析のおける注意点を見ていきましょう。
注意点としては、
- 偶発的なコンバージョンを含んでいる可能性がある
- クリックアトリビューションの期間
です。
では1つ1つ見ていきましょう。
偶発的なコンバージョンを含んでいる可能性がある
ビューアトリビューションは、顧客が公開されている広告を見ただけでクリックしていない場合でも、コンバージョンを計測します。
つまり、偶発的なコンバージョンが含まれている可能性があるんですね。
間接効果を重視していない場合はアトリビューションウィンドウからビューアトリビューションを外してください。
クリックアトリビューションの期間
アトリビューションの機能上クリックアトリビューションは、期間を短くするほどラストクリックに近く、長くするほど間接効果を評価した効果計測となります。
なので、広告をクリックしてからコンバージョンまでの検討期間が長い商品・サービスであれば、28日間まで計測することで広告効果が過小評価されにくくなる傾向があります。
Facebook広告のアトリビューションとは？基本概要から分析のコツ！のまとめ
Facebook広告のアトリビューションについて、また、基本概要から分析のコツについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
アトリビューションを使えば、アカウントや商材によって特徴がめっきりと別れるということが数値で表示されます。
また、アトリビューションを見てみると、広告を見てからのアクションやクリックしてからのアクションがどうだったかなど、アカウントや商材によって特徴が現れていて、かなり細かいところまで見ることができます。
その結果、広告運用の改善を務めることができるんですね。
今まで、アトリビューションを一切使わず広告運用をしていた広告主も、自身のアカウントのコンバージョンウィンドウを再確認して、アトリビューションを是非使って見てください。
普段の分析より、力強い味方となって、さらにレベルの高い分析をして効率的な運用に繋がったら幸いです。
なぜ、CPA：¥6,286円 → ¥396に改善できたのか？ 『メール・LINE登録CPAを下げるためのFacebook・Instagram広告の必須設定チェックリスト＆マニュアル15選』はもう受け取りましたか？ ・1人社長から誰もがテレビCMで見たことがあるような企業、国会議員、同業の広告代理店や集客コンサルタントまでサポート この中で得られた知見を元に、広告のサポートをする中で実際に使っているMeta広告の必須設定をまとめました。 実際、これを使って、 CPA：¥6,286円 → ¥396 という改善を実現しています。 メールやLINE登録CPAを下げたいのであれば、下記ボタンをクリックして詳細を確認してください。 |
