Web広告の利点は、計測をすることが可能なことだと言われています。
すでに、バナー広告やディスプレイ広告、リスティング広告のほかにもYouTubeやFacebook、TwitterなどのさまざまなSNS広告を活用している方も多いのではないでしょうか。
しかし、それらすべての広告の効果をしっかりと計測し、そして、分析をしていますか?
2020年3月初めより、Google広告の管理画面「アトリビューションレポート」。
アトリビューションは、コンバージョンに至るまでの複数の接点をさまざまな視点からみて、コンバージョンまでの経路のうち直接成果につながった接点だけではなく、それぞれの接点に特定の方法で貢献度を割当てるという考え方です。
“間接効果”と呼ばれているケースもあります。
いくつかの代表的な型(モデル)を用いることで、さまざまな視点から集客をしたり顧客に対するコミュニケーションの方針を定めるための分析を行うことが出来ます。
これを、「アトリビューション分析」と呼んでいます。
今回、この記事では、以前に増してシンプルになったアトリビューション画面について、概要からレポートの見方までを解説しますので参考にしていただけたらと思います!
- Google広告のアトリビューションとは?
- Google広告アトリビューションのモデル比較までの5項目
- なぜアトリビューションという考え方が必要なのか?
- Google広告においてのアトリビューションのメリット
- Google広告アトリビューションのコンバーションと経路
- Google広告アトリビューションの有用性
- Google広告のアトリビューション分析に向くケースと向かないケース
- Google広告のアトリビューションレポート
- Google広告のアトリビューションモデルとモデル比較
- Google広告のコンバーション経路
- Google広告におけるアトリビューション分析
- Google広告アトリビューションの経路指標
- Google広告のアシストコンバーションについて
- Google広告のアトリビューションレポートを表示する方法
- 今後のアトリビューション分析をどう進めるべきか?
- Google広告のアトリビューションとは?概要からレポートの見方まで解説!まとめ
Google広告のアトリビューションとは?
それでは、ここから解説に移る前に、そもそも、アトリビューションが何なのか?ということですよね。
そこで、アトリビューションについて、配信をする前に基本的なことにはなりますが、しっかりと認知しておきたいと思います。
アトリビューションとは?
アトリビューションとは、ユーザーが広告のコンバージョンまでの経路のうち、達成するまでにたどった複数の接点をさまざまな視点からみて、それぞれの接点に特定の方法で貢献度を割てるという考え方になります。
間接効果と呼ばれているケースもあり、つまりは、分析をする手法のことになります。
ユーザーは、サイトに来てからその後コンバージョンに至るまでに、さまざまな広告との接点を持っています。
最後に接点を持った広告だけを評価しても、コンバージョンに繋がりやすい広告への投資をしたり、コンバージョンに繋がりづらい広告への投資を抑えるという、広告費用対効果を改善することが出来ません。
欲しい商品が決まっている状態で情報収集をしていたとしても、思わぬ出会いがあって検討の候補に上がるなんてこともあるので、購入をするという意思決定をするまでに接するメディアであったり、新たな情報など、さまざまな経路があります。
コンバーションをより効率的に獲得し、最大化することが、ウェブマーケティングにおける重要な目的となります。
どこで、どの接点が購入の意思決定に強く影響をしたのかを特定するのは、とても難しいことですが、広告の成果を高めるためには、購入までに至った経路を見える化して、適切に評価をしていく必要があります。
そのために使われる分析の手段が、アトリビューションになります。
コンバーションとは?
コンバーションとは一般的は字義で言えば、変換や転化と言った意味があり、転じて最終的成果のことを言われます。
マーケティングの世界では、ウェブサイトにおける最終成果のことです。
最終成果とは、ECサイトで言えば商品購入によって生じる売上のことになりますし、資料請求や問い合わせ、会員登録など、サイトの訪問者が顧客となること、それをコンバーションと言います。
そして、Google広告のアトリビューションの理解には、このコンバーションに対する理解が大切になります。
コンバージョンの発生元
コンバージョンの発生元の一部は、[キャンペーン] ページではサポートされますが、アトリビューションではサポートされません。
アトリビューションでは、ウェブサイトコンバージョン、電話番号のクリックのコンバージョン、アナリティクスからのインポートされた目標またはトランザクションのみが考慮され、アプリコンバージョンや来店などの情報は考慮されません。
インポートされたオフラインコンバージョンは、アトリビューションに対応しています。
コンバージョンは、1〜2日ごとにアップロードすることをおすすめしますが、その際は7 日以内のものをアップロードしてください。
[キャンペーン]ページではその他の発生元もトラッキングされますが、ラストクリックを基準とするレポートでのみデータが記録されます。
Google広告アトリビューションのモデル比較までの5項目
代表的なアトリビューションの型(モデル)を紹介し、アトリビューション分析の基本、取り組み方を解説していきます。
Googleアトリビューション画面は、従来から一新して5項目で構成されるというシンプルな画面になりました。
まずは基本的な5つのアトリビューションモデルとして、一番上から、
- 概要
- コンバーション経路
- 経路の指標
- アシストコンバーション
- モデル比較
という5項目がアトリビューションにはあります。
このアトリビューションの5項目は、Google広告によるコンバーションの達成度合い、及び広告に対するコンバーションへの貢献度合いを分析するための指標として新たに設けられたものになります。
貢献度合いとは、コンバーションにどれだけ繋がったかを示す度合いのことですね。(CVRとも言われています。)
なぜアトリビューションという考え方が必要なのか?
ユーザーはコンバージョンに至るまでに、さまざまな広告との接点を持っています。
従来の通り、コンバージョンに繋がったユーザーが最後に接点を持った広告だけを評価する視点しか持っていないと、コンバージョンに繋がりやすい広告への投資を増やします。
そして、コンバージョンに繋がりづらい広告への投資を抑えることを行うことで、広告費用対効果を改善していくことでしょう。
それにより、商品を知ってもらう「きっかけ」として貢献していた広告は評価されず、いつの間にか、ユーザーとの接点を無くしていきます。
その結果として、広告費用対効果は改善できるものの、成果が頭打ちになることにもなりかねません。
欲しい商品が決まっているユーザーが、情報収集していたとしても、思わぬ出会いで検討の候補に上がることもあります。
なので、スマートフォンでいつでも情報に触れられる中では、購入の意思決定をするまでに接するメディアや情報は、その人によりさまざまあります。
しかし、企業側から見ると、購入までの道のりが無数に増えている中で、どの接点が購入の意思決定により強く影響したのかを特定することはなかなか難しいことです。
ただ、広告の成果を高めるためには、これを見える化し、適切に評価する必要があります。
Google広告においてのアトリビューションのメリット
アトリビューションは、まず、コンバージョン達成までにユーザーがたどった経路を確認することが出来ます。
そして、それぞれの広告掲載がどのように関係してコンバージョンにつながっているかをさらに詳しく分析することができます。
たとえば、コンバージョンの直前に使われたキーワード以外に、そのコンバージョンをアシストした他のキーワードがあるかどうかも確認することが可能です。
これにより、最後にクリックされた広告のキーワードだけでなく、コンバージョン経路の全体像をより的確に把握できます。
Google広告アトリビューションのコンバーションと経路
コンバーションには様々な種類があり、それは発生条件によって変わり、そのことがアトリビューションと関わってきます。
サイトを訪問した消費者が、そのままコンバーションに至った場合に発生する直接コンバーションや、サイトを訪問したものの、離れてしまい、しかし再度来訪しコンバーションに至った場合の間接コンバージョンなどがあります。
このようにコンバーションに至るまでには、消費者は様々な経路を通って来ている訳です。
Google広告アトリビューションの有用性
アトリビューションの有用性とは、仮に直接コンバーションが起こった場合でも、消費者がどのような経路を通って来たかで、異なる可能性があるということです。
ラストクリックされる広告が同じであっても、そこに来るまでにクリックされてきた広告は当然、異なる場合がありますよね。
だからこそ、よりコンバージョンを増やしていくのにアトリビューションが効果を発揮するということです。
なぜなら、いままでであれば、気づけなかった広告の存在に目を向けることになるからです。
新たな広告の発見
従来からある一般的なウェブ広告やウェブプロモーションでは、コンバーションした広告、つまり直近の広告のみに注目しがちでした。
しかし、コンバーションの経路を辿っていくと、消費者が同じ広告のクリックからコンバーションへと至っているケースがあります。
初回接触されやすい広告を見逃しているのです。
Google広告のアトリビューション分析に向くケースと向かないケース
アトリビューション分析は、どのようなメディアや広告にも使えるというわけではなく、また、必ず効果があるというわけではありません。
アトリビューション分析を使うのにケースによっては、向いている商品やサービスと、向いていないものがあるので、分析をしたい状況にあわせていく必要があります。
たとえば、購入検討をし始めてからすぐの購入に至ることの少ない高額な商品や、比較的期間が長い商品などはアトリビューション分析が向いていることが多いです。
アトリビューション分析に向いているものとしては、次のような商品になります。
- 購入の検討から実際に購入したり使用したりするまでに長い時間がかかる商品
- 比較的高額な商品
- キーワードが偏っている
- 複数のメディアやチャネルで広告を行う商品
- 複数のチャンネルを経由している
- 商品名で指名検索される割合が多い商品
リスティング広告の成果としては、向上していても、サイト全体の売上としては伸びていないという場合にも有効になります。
また、取り扱っている商品やサービスが高額なものであったり、比較的サイクルが長かったりする商品やサービスに対してアトリビューション分析は向いています。
それとは逆に、アトリビューション分析に向いていないものとしては、次のような商品になります。
- どこででも手に入り、それほど差のない商品
- 比較的安価な商品
- おまけが付いている商品
- 購入を検討するのに時間がかからない商品
このようになっています。
逆に、扱っている商品やサービスがどこで購入しても差の少ない消費財や、コンバージョンに至るまでの流れが単純なケースなどは、比較検討されづらいので、アトリビューション分析ではなくほかの方法で効果測定を行っていく必要があります。
なので、コンバージョン経路がシンプルな場合は、アトリビューション分析の結果として得られる成果はあまり期待することができないでしょう。
Google広告のアトリビューションレポート
ここからはアトリビューションレポートに設けられている5項目について、
- モデル比較
- コンバーション経路
- 経路の指標
- アシストコンバーション
- 概要
という順にお伝えしていきたいと思います。
最初にアトリビューションモデルについて知ることで、コンバーション経路と分析の全体像もイメージしやすくなることと思います。
Google広告のアトリビューションモデルとモデル比較
アトリビューション分析では、コンバーションに至るまで、どの広告が消費者にどんな影響を与えて来たのかを調べるため、5つのモデルを使っています。
- ラストクリックモデル
- ファーストクリックモデル
- 線形モデル
- 接点ベースモデル
- 減衰モデル
- データドリブンモデル
コンバーション経路の分析には、これらのアトリビューションモデルが使われています。
そして、これらを理解することで、Googleアトリビューションレポートの5つ目の項目であるモデル比較の活用が可能になります。
モデル比較とは、すなわち、異なるアトリビューションモデルどうしを比較することで、これにより、それぞれの広告が持つ性質も掴みやすくなるという利点があります。
ラストクリックモデル
アトリビューションで使われる、コンバーションの経路を辿るモデルには、アトリビューションの有用性のところでも触れたようなラストクリックされた広告のみに注目するモデルあります。
コンバーション直近の広告に、最後にクリックされた広告やキーワードだけに貢献度が割り当てられるモデルラストクリックモデルになります。
評価するものとしては、最終的にコンバージョンに貢献できたものが対象になるので、費用対効果の算出がしやすいという特徴があります。
言わずもがな、このモデルを使うことで、サイト訪問者がどの広告によってコンバーションに至ったかを調べることが出来ます。
一方で、最後の広告以外が評価されないために、ラストクリックの結果だけで運用を変えてしまうとコンバージョンが低下してしまう可能性があります。
反対に、消費者に初回接触する広告に貢献度合いを割り当てたファーストクリックモデルがあり、ファーストクリックモデルを使うことで、コンバーションに至るサイト訪問者はどんな広告を最初に見ているのかを把握することが可能になります。
Google 広告やYahoo!プロモーション広告など媒体が提供しているコンバージョントラッキングのデフォルト設定であり、一般的にはもっとも多く採用されているモデルです。
そして、ラストクリックは、もっとも慎重なアトリビューションモデルです。
ファーストクリックモデル
ファーストクリックとは、コンバージョン経路で、成果に結びついたユーザーが最初にクリックされた広告と接点を持ったキーワードだけに貢献度合いを100%割当てるモデルになります。
ラストクリックモデルとは正反対で、ユーザーとの最初の接点に対して貢献度合いとして100%の評価をしてくれるので、高い評価をつけることが可能です。
また、最初に接した広告ということは、サービスの認知につながっていると考えることができるので、その評価を可視化することできます。
コンバージョンから最も離れた広告接点を評価するという点では、積極的に新しいユーザーとの接点をもつことができるアトリビューションモデルと考えられます。
線形モデル
線形モデルは、コンバーションに結びついたユーザーが接点を持ったすべての広告へ、貢献度合いを均等に割り当てたモデルで、さまざまなビジネスモデルで使われているモデルになります。
すべての接点を均等に評価してしまうため、どの接点が良かったのかを判断するのには一定量のまとまったデータが必要になります。
たとえば、コンバージョンに至ったユーザーがコンバージョンまでに「A」→「B」→「C」→「D」→「E」という5つの広告がある場合に、貢献度を100%とすると5つの広告それぞれに20%の貢献度があるということになります。
ユーザーの広告接触が増えているので、線形を用いることで効果的な接点が可視化することが出来ます。
効果的な接点が可視化することが出来る一方で、均等な評価がされるので、本当にその接点が必要なのか、判断をすることが難しいことも考えられます。
接点ベースモデル
コンバーションしたユーザーが、最初に接触したメディアと最後に接触をしたメディアに対して、比重を重くして貢献度合いを割り当てるモデルになります。
割合は、最初と最後に接点をもった広告に対して貢献度を高く割り振りますが、最初と最後に40%ずつを割り振り、残りの20%は中間の経路のメディアで接触の広告へ均等に割り当てるのが基本になります。
なので、コンバーションに至るまでの、最初と最後にどんな広告が来ているのかを把握しやすくなっています。
線形と同じようにすべての接点を評価しますが、最初の接点と最後の接点に多く貢献度を割り当てるため、コンバージョンに至る入り口と出口をバランスよく評価することが可能となります。
減衰モデル
減衰モデルは、成果に結びついたユーザーが、接点をもった広告全てへ貢献度合いを割当て、コンバージョンまでの期間が短いものほど大きな貢献度を与えます。
貢献度合いを置く割合は、コンバーション直近の最後の広告に多く置き、初回の接触の広告に向かうにつれて、接点を持った期間や応じて貢献度合いが小さくなるようにしたモデルです。
たとえば、コンバージョンに至ったユーザーがコンバージョンまでに「A」→「B」→「C」→「D」という4つの広告に接した場合、順に「10%」→「20%」→「30%」→「40%」と貢献度が割り当てられます。
ラストクリックモデルと同じように、短期間のサイクルで完結するような、キャンペーンやイベントなど、ビジネスモデルに向いています。
複数の広告の貢献度を評価することができる一方で、ラストクリックに重きを置きつつ、コンバーションに近いほど、貢献度が多く割り当てられているモデルになるので、アトリビューション分析が比較的慎重になっているという特徴があります。
データドリブンモデル
データドリブンモデルは、他のモデルとは異なり、コンバージョンアクションの過去のデータに基づいて、コンバージョンの経路全体における各広告インタラクションの貢献度を割り振ることで、成果の高いキーワードや広告などを把握することができます。
この手法を使う場合、十分なデータの蓄積が必要になります。
分析に慣れるまでは、ラストクリックモデルとファーストクリックモデル、線形モデルの3つを比較しながらすすめていくことをおすすめします。
ラストクリックモデルで最も効果を上げているものはどこか、それにくらべてファーストクリックモデルで最も効果を上げているのは、線形モデルでは…と比較していくことによって、実際にユーザーへ効果を与えているものが見えてきます。
アトリビューションモデルの中で最適なモデルとは?
上記でご紹介した通り、アトリビューションモデルにはさまざまな種類があります。
自社の商品やサービスの広告運用において、どのアトリビューションモデルを適用すればいいのかという問題ですが、結論から言うと、それぞれの戦略によって異なります。
新商品、新サービスをリリースした、新しく市場に新規参入をしたので、ユーザーへの認知拡大や接点拡大を重視したいというのであれば、「ファーストクリックモデル」や、「接点モデル」が適しているといえます。
たとえば、サイトで初めて新しい商品の存在を知って、その後、動画を見たりSNSなどでさらに見かけながら、最終的に公式サイトでの購入にたどり着くようなパターンになります。
また、顕在層を確実に狙って、手堅い施策を行って着実にコンバージョンをとっていきたい、商品名やサービス名がすでに幅広く知れ渡っていて、ECサイトで購入することができるという場合には、費用対効果がわかりやすい「ラストクリックモデル」や、「減衰モデル」が適しています。
そして、それらの中間となるのが「線形モデル」になります。
データドリブンは、これまでの掲載結果によって分析をすることが可能になるので、投資対効果を向上させたいという場合におすすめです。
Google広告のコンバーション経路
このページでは、コンバーションに至るまで、どんなアシストクリックがされたのかを知ることが出来ます。
詳しく解説していきます。
アシストクリックとコンバーション
アシストクリックとはコンバーションに至るまで、消費者が直近の広告以外にクリックしてきた広告の事です。
ここまででお伝えしてきたように、コンバーションに至るまでに、消費者は様々な経路を通ってきます。
その経路の中には、消費者が商品を知るきっかけになる広告であったり、商品購入を検討するきっかけなった広告が存在します。
それらが最終的なコンバージョンをアシストした広告ということになる訳です。
ディメンションを変えて分析する
コンバーション経路のページでは、ディメンションの選択を変えることで、
- キーワード
- キャンペーン
- 広告グループ
- デバイス
の4種類に分けて、アシストクリックを確認することが出来ます。
なので、それぞれの広告がどんな性質を持つものなのかを確認するようにしましょう。
例えば、ラストクリックに適しているのか、ファーストクリックに適しているのかなどを見ることが出来ます。
Google広告におけるアトリビューション分析
Google広告では、コンバージョントラッキングのアトリビューションモデルを変更することで、効果の測定をしたり、スマート自動入札への活用をする仕組みがあります。
また、そのほかGoogle製品についても、比較的手軽にアトリビューション分析に取り組めるような環境があります。
Google 広告
検索アトリビューション
検索広告(検索キャンペーン、ショッピングキャンペーン、動的検索広告)を対象に、検索アトリビューションという名称で、アトリビューションレポートを確認することが可能です。
また、アトリビューションレポートの中の「アトリビューションモデリング」から、現行のモデルとその他のモデルの違いがあります。
なので、その成果へどんな影響を与えているのかを確認することが可能となっています。
データドリブンアトリビューション(DDA)
先に紹介した基本的な5つのアトリビューションモデル以外に、利用可能なアトリビューションモデルの「データドリブン アトリビューション(DDA)」というのがあります。
基本的な5つのアトリビューションモデルではあらかじめ決定された割合で成果を割り振っていましたが、データドリブン アトリビューション(DDA)では、接点に割り当てる貢献度は、利用した動的な情報に基づいています。
利用条件としては、「過去30日間に15,000回以上のクリックと、各コンバージョンアクションに600回以上のコンバージョンが必要」というものがあります。
利用するには高めなハードルとなっていますが、十分なデータが集められるのであれば、オーダーメイドなモデルの利用が可能となります。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、無料のアクセス解析ツールとして幅広く活用されています。
そんなGoogleアナリティクにも、アトリビューション分析機能があります。
Google広告のアトリビューションモデルとは異なり、カスタムパラメータを設定することで、自然検索なども含めたGoogle広告以外のチャネルを含めたクロスチャネルでの分析をすることができます。
それにより、広告戦略で活用しているすべてのプラットフォームを横断して広告費用のリアロケーション(再配分)が可能になります。
また、Google広告のスマート自動入札への活用に関しては、ラストクリックモデルのみ活用が可能となっているので、自動入札への活用に関しては、注意が必要です。
また、Yahoo!やFacebookなど他広告プラットフォームの入札へ干渉することは出来ません。
Googleアトリビューション
Googleアトリビューションは2017年5月すでに発表されていますが、いまだベータ版での提供のみのため、正式リリースが心待ちにされているGoogleが提供するアトリビューション分析ツールです。
大半のアトリビューション分析ツールによって、課題となる以下の点をクリアすることができるツールとして注目を浴びています。
- 設定が難しい
- ユーザーが複数のデバイスを使用している場合、それらをまたいで購入経路を測定できない
- 広告ツールと連携していないため、対処が難しい
このように、「設定が難しい」、「購入経路を測定できない」などといった課題をクリアすることができます。
Google広告アトリビューションの経路指標
経路の指標とは、コンバーションまでの時間が分かるページです。
経路の指標は、時間単位、日数単位でコンバーションを達成するまでの時間を確認することができます。
なので、消費者が商品を購入するまでにどれだけの検討時間があったのか、即購入したのか、など、消費者心理等を伺い知る一つの要素を分析するのに役立ちます。
Google広告のアシストコンバーションについて
アシストコンバーションは、先に触れたように、コンバーションに至るまでには、
- アシストする広告にクリックがある場合
- サイト訪問者がそのままサイト上の広告をクリックしてコンバーションに至る場合
の二つがあります。
このページでは、アシストクリックがあったコンバーション数を確認することが出来るようになっています。
Google広告のアトリビューションレポートを表示する方法
アトリビューションでは、コンバージョンデータをさまざまな側面から把握できます。
アトリビューションは検索ネットワーク広告でのみ使用できます。
アトリビューションの表示方法としては、
- Google 広告にログインします。
- 右上にあるツールアイコン をクリックします。
- [測定] で [アトリビューション] を選択します。
のように、アトリビューションを表示することが出来ます。
レポートは4つ、グラフと共にまとめて確認できるページになっています。
アトリビューション分析の為の4つの要素を1ページで確認できる為に分かりやすく便利なページとなります。
さらに、より詳しいデータを確認したい場合には、それぞれのページに移動すればよいことが分かります。
今後のアトリビューション分析をどう進めるべきか?
アトリビューション分析は、単にどのチャネルがコンバージョンに貢献しているかを視覚化するために行うものではありません。
アトリビューション分析とレポートで得られた結果をどのように活用していくかが重要になってきます。
アトリビューションの分析のすすめ方としては、
- アトリビューションマネジメントで予算の再配分をする
- コンバージョン率の向上につなげる
- HubSpotでアトリビューションレポートを作成する
そこで、ここからはアトリビューション分析とレポートで得られた結果をどのように活用していくかということについて説明します。
アトリビューションマネジメントで予算の再配分をする
何よりも大切なことが、予算をうまく配分することです。
どのように予算を配分していくかというと、コンバージョンに最も貢献しているものや、見込み客獲得に効果を上げているものに広告予算を多く当てて、最適化することです。
最適化をすることによって、さらに効果をアップすることができます。
また、効果のないものを割り出して予算を削減するだけでなく、ユーザーに届くようにするためにはどのように改善すれば良いかを検討するようにしましょう。
コンバージョン率の向上につなげる
未だにコンバージョンに直接関連するものだけを重視している企業は少なくありません。
そのような企業は、リスティング広告だけにしか出稿をしていないことがほとんどです。
しかし、アトリビューション分析を活用することで、間接的に効果を上げているものに目を向けてみましょう。
複合的な広告・マーケティング活動を行うことによって、確実にコンバージョンは増加するはずです。
アトリビューション分析は、導入してからすぐに結果が出るというわけにはいきません。
ですが、複数の媒体によるメディアプランを立てリスクを回避しながら分析をしていくことで、必ずコンバージョン率の向上に結びつくはずです。
HubSpotでアトリビューションレポートを作成する
HubSpotでアトリビューションレポートを作成することによって、HubSpotのCRMに登録している連絡先にレポートを関連付けることができます。
また、特定のペルソナや連絡先のグループ、ライフサイクルステージ、またビジネスカテゴリなどに、アトリビューションレポートを関連付けることもできます。
そうすることで、登録した見込み客がコンテンツとどのように接触しているのかをきめ細かく把握することができます。
そして、さらにアトリビューションレポートを見込み客への提案につなげていくことができます。
Google広告のアトリビューションとは?概要からレポートの見方まで解説!まとめ
以上が、Google広告のアトリビューション及びレポート画面に関する解説になります。
いかがでしたでしょうか。
一昔前にくらべると、アトリビューション分析を行うための環境が整備されて、実施のハードルもとても低くなっています。
アトリビューションを活用することで、広告の性質や役割の決定、それによる適切な使い分けをすることが出来ます。
また、有効な組み合わせの設計をしたり、プロモーション効果の最大化をすることもできます。
さらに、コストの削減をしたり、最適なコスト配分を考えたり、また、新たなターゲット開拓のための経路を発見することもできます。
広告だけにとどまらず広告主のマーケティングが本当に効果があるものなのかという疑問を、定量的なデータ分析がテクノロジーの進歩で可能となって、実行できているケースも着実に増えているのも実感することができます。
いよいよ、データドリブンなマーケティングは現実味を帯びてきています。
既存の広告の更なる活性化にもつながるので、ウェブマーケティングの効果を最大化にするためにも、広告施策をはじめとして、広告主のマーケティング活動全体の効果を測る方法のひとつとして、この記事を参考にできるところからアトリビューションをして可能性をぐっと高めていきましょう。
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