Googleの広告には、数えきれないほど種類がありますが、Google広告の「カスタムインテントオーディエンス」というものをご存じでしょうか。
カスタムインテントオーディエンスとは、ある特定の商品やサービスをGoogleで調べていたり、すでに購入しようとしている購入を前向きに検討しているユーザーに向けてアプローチが可能なターゲティング戦略の一つです。
また、ターゲティング業界では購入を前向きに検討をしているユーザーのことを「購買意向の強いユーザー」といいます。
「購買意向の強いユーザー」がいる層に対して、アピールしたい商品やサービスに関連するカテゴリがないときに、キーワードやURLといった商品を特定できるものを決め、ターゲティングしていくといった流れになります。
ただ、ここでいう「購買意向の強いユーザー」とは一体どんなユーザーのことを指すのかわかりませんよね。
そこで、今回この記事では、「購買意向の強いユーザー」とはどんなものか、設定方法や競合サイト指定でも成果は出るのかなどといった内容について初心者の方にでもわかるように解説していきます。
Google広告のカスタムインテントオーディエンスとは?

カスタムインテントオーディエンスとは、2019年5月のGoogle Marketing Live 2019でカスタムアフィニティとカスタムインテントが統合され、カスタムオーディエンスとなりました。
カスタムインテントオーディエンスは、目標とするターゲットとなる特定のキーワードとランディングページを合わせて広告グループをセグメント化して活用することです。
そのことにより、ディスプレイキャンペーンや動画キャンペーン、ファインドキャンペーンやYouTubeキャンペーンで使用することができ、広告主様のビジネスにとって理想的なユーザーにアプローチすることができます。
カスタムインテントオーディエンスでは、自動的に作成されたオーディエンス セグメントを使用することも、商品やサービスに関連するキーワードやアプリを入力して独自のオーディエンスを定義することも可能です。
これらのカスタムオーディエンスを使うことによって、ページ、URL、アプリ、動画内のキーワードに関心があると思われるユーザーに広告を表示して、アプローチすることが可能となります。
従来はそれぞれ独立した形で存在
カスタムオーディエンスが実装される以前、カスタムアフィニティ(興味関心)とカスタムインテント(購買意向)はそれぞれ独立したオーディエンスとして存在していました。
その2つが統合しカスタムオーディエンスの実装により、特定の興味関心やニーズを持ったオーディエンスを独自に作成すること自体は容易にはなりました。
ですが、成果を出すためには従来の手法を確認して、どのような分類がなされていたのかを理解しておいたほうがよいでしょう。
カスタムアフィニティ
Google広告におけるアフィニティとは、特定のトピックに高い関心を示している顧客の集まりを指しています。
カスタムオーディエンス実装後も、Googleが用意したカテゴリから選択する形式の「アフィニティカテゴリ」というオーディエンスは残っています。
このアフィニティカテゴリを、広告主が自由にキーワードなどを指定して作成できる機能としてリリースされたのがカスタムアフィニティです。
カスタムアフィニティで指定することが可能だった項目は、下記の4つです。
- キーワード
- URL
- アプリ
- 場所
となります。
カスタムインテント
アフィニティが興味関心であるのに対し、インテントは購買意向の強いユーザー、すなわち特定のトピックに関して積極的に調べているユーザーや購入を前向きに検討しているユーザーの集まりを指します。
カスタムアフィニティのように、既存の項目を選択する形式のメニューである「購買意向の強いオーディエンス」は、カスタムオーディエンス実装後も残されています。
この「購買意向の強いオーディエンス」を広告主がキーワードとURLを自由に指定して作成できる機能がカスタムインテントです。
また、カスタムインテントでは、2018年末頃からオーディエンスに含めるユーザーを判定する要素として、「購買意向の強いオーディエンス向けのキーワード」と「Googleで使われた検索語句」から選択することが可能になりました。
ただし、「Googleで使われた検索語句」を選択した場合のカスタムを使用できるのは、YoutubeやGmailを配信先とする場合のみとなっていました。
購買意向の強いユーザーとは?

「購買意向の強いユーザー層」とは、どんなユーザーなのか、まずはこれをしっかりと抑えておかないと何も始まりません。
ここでは、具体的な例を挙げて説明していきますね。
例えば、興味を持っているカテゴリとして「スポーツ、スポーツ用品」の購買意向の強いユーザー層であれば、以下のようなスポーツ用品を購入しようかなと考えているユーザーへ広告が配信される可能性があります。
- スポーツ用品をネットでよく見ている、口コミを参考にしている
- YouTubeやWOWOWなどでスポーツ観戦をよくする
- 楽天やスポーツ通販サイトでスポーツ用品をカートに入れた
購買意欲が高いユーザーとは、上記のような目的がはっきりしているユーザーを指し、そのようなユーザーに向けて広告が配信されています。
今回の場合であれば、購買意向の強いユーザー層としては、カテゴリの名前は「スポーツ、スポーツ用品」でしたよね。
一度広告を見てくれさえすれば、かなり高い確率でコンバージョンしてくれるユーザーを囲い込めたら、広告主としてこんなに嬉しい事はありませんね。ポイントを抑えて人の獲得につなげましょう。
このカテゴリは実は「購買意向の強いオーディエンス」として事前にデータを定義されているものになります。
購買意向の強いオーディンエンストして、すでに定義されているカテゴリは以下のようになっています。
- アパレル、アクセサリ
- アート、工芸の関連用品
- イベントのチケット
- ギフト、行事
- コンピュータ、周辺機器
- スポーツ、フィットネス
- ソフトウェア
- デートサービス
- ビジネスサービス
- ビジネス、産業向けの関連商品
- 不動産
- 家庭、園芸
- 家電
- 幼児、子ども向け製品
- 教育
- 旅行
- 楽器、音楽関連
- 求人
- 美容商品、サービス
- 自転車、乗り物
- 通信
- 金融サービス
などがあります。
この一覧はあくまで大カテゴリで掲載されるもので、他にも中小カテゴリーなどもありますが、量が膨大になってしまうためここでは省略させていただきます。
ただ、注意点として自分が売りたいと思っている商品に対応するカテゴリがない場合があります。
これも例を挙げて説明します。
例えば、本が大好きな購買意向の強いユーザー層であれば、
- 本に関する情報をネットでみている
- YouTubeで本の紹介動画をみている
- ブックオフオンラインなどでカートに本を入れた
などです。
この本というカテゴリーは、購買意向の強いオーディエンスで定義されているカテゴリには当てはまりません。
しかし、ここで諦めては勿体ないので、購買意向の強いユーザー層を独自で定義する必要があります。
しかし、購買意向の強いオーディエンスにアピールしたい商品やサービスに関連するカテゴリがない場合、その定義する方法が「カスタムインテントオーディエンス」になります。
Google広告カスタムインテントオーディエンスの設定方法

カスタムインテントオーディエンスについては、お分かりいただけましたか?
では、ここからはカスタムインテントオーディエンスの設定方法に移ります。
- 設定対象の広告グループを選択して「オーディエンス」をクリック
- 「+オーディエンスを追加」をクリックしてオーディエンスの設定画面を開く
- 「閲覧」タブをクリック
- 「ユーザーが積極的に調べている情報や立てている計画」をクリック
- 下部の「+新しいカスタムインテントオーディエンス」をクリック
- オーディエンス名」を入力
- アピールしたい商品やサービスに関連するキーワードやURL、アプリやYouTubeのコン
- テンツを入力
- キーワード候補が表示されるので必要に応じて追加する
- 「ユーザー層の規模」をクリックして配信の予測を立てる際の参考にする
- 画面左下の「保存」を選択
- 作成した「カスタムインテントオーディエンス」のリストにチェックを入れる
- 「保存」をクリックで設定完了します。
以上で、カスタムインテントオーディエンスの設定は完了です。
同じテーマのキーワードとURLなどを、合計15個程度を指定することがGoogleより推奨されています。
また、一度カスタムインテントオーディエンスを作成するとリストとして永久残るので他の広告にも代用可能になります。
さらに、保存されたカスタムインテントオーディエンスは再編集をすることができ、URLやキーワードなどの変更も可能となっています。
Google広告は自動でカスタムインテントオーディエンスの設定はできる?

手動で設定するカスタムインテントオーディエンスの設定方法以外に、自動作成のカスタムインテントオーディエンスを設定することも可能です。
自動作成のカスタムインテントオーディエンスとは、Googleの機械学習により既存のキャンペーンが分析されて、商品やサービスに関連する購買意向の強いユーザー層を割り出してくれるようになっています。
このオーディエンスリストは、商品やサービスの情報を調べる際にユーザーが閲覧しているコンテンツに多用されているキーワードやURLに基づいて作成されていて、自動生成されたカスタムインテントオーディエンスはYouTube動画広告を除く、ディスプレ広告とGmail 広告でご利用できます。
設定方法は、画面に「カスタムインテントオーディエンス:自動作成」があるのでそれをクリックするだけです。
ただ、自動作成されたカスタムインテントオーディエンスはYouTubeの広告を除くティスプレ広告とGmail広告でしか利用はできません。
YouTubeに広告を載せたいのであれば、手動がおすすめです。
設定項目は4つ
まずカスタムオーディエンスを作成するにあたり、設定可能な項目は大きく分けて以下の4項目です。
4つの項目をそれぞれ設定画面と方法、注意点を說明していきます。
- キーワード(興味関心または検索語句):特定の検索キーワードを使用するユーザーや興味 / 関心が同じユーザー
- ウェブサイト:特定の種類のウェブサイトを閲覧するユーザー
- アプリ:特定の種類のアプリを使用するユーザー
- 場所:特定の場所に訪れるユーザー
1.キーワード(興味関心または検索語句)
追加するキーワードを、興味関心や購入意向の対象として使用するのか、使用した検索語句として使用するのかを選択します。
ターゲットとするユーザーが関心を持っているカテゴリや、購入に向けて情報を積極的に収集している商品やサービスに関連するキーワードを入力します。
マーケティング目標や入札戦略などのキャンペーン設定に基づいて、そのカテゴリへの関心や購入意向があるユーザーに広告が表示されるようになります。
Googleプロパティで実行中のキャンペーンのみで使用され、その他のキャンペーンでは、キーワードは興味 / 関心や購入意向として使用されます。
ターゲットとするユーザーがGoogle検索で使用している語句を入力します。
Googleサービスで配信されているキャンペーンでのみ、指定した語句とその類似語句を検索したユーザーに広告が表示されるようになりますが、その他のキャンペーンでは、インタレストカテゴリや購入意向として使用されます。
ウェブサイト
ターゲットとするユーザーが、アクセスする可能性があるウェブサイトのアドレス(URL)を入力します。
そのURLと似ているウェブサイトを閲覧しているユーザーに広告が表示されるようになりますが、これは指定して登録してあるURLに広告が表示されるようになるわけではありません。
アプリ
ターゲットとするユーザーが、新規で使用すると考えられるアプリの名前を入力します。
そのアプリと同じようなアプリをダウンロードして、使用しているユーザーに広告が表示されます。
ですが、指定したアプリに広告が表示されるわけではありません。
場所
ターゲットとするユーザーが、利用するであろう可能性がある場所の種類を入力します。
たとえば、スタジアム、ネイルサロン、ディスカウント スーパー、カフェなどを指定できます。
ただし、実際にその場所にいるユーザーにしか広告が表示されなくなるわけではありません。
競合サイトを指定する活用法
競合サイトのURLをカスタムインテントオーディエンスに指定することで、同様の商品やサービスに関心を持つユーザー層に広告を配信できます。
Googleは指定されたURLの内容や閲覧傾向をもとに、類似の検索意図を持つユーザーを自動で推定し、これにより、競合の検討層を自社に引き込むチャンスが広がります。
購入意欲の高い見込み客への効率的なアプローチ手法として活用可能です。
詳しく見ていきましょう。
競合サイトのURLをターゲティングに活用する仕組み
Google広告のカスタムインテントオーディエンスでは、特定のキーワードやURLを指定することで、それに関心の高いユーザー層に対して広告を配信することができます。
中でも競合サイトのURLを指定する手法は、競合企業の商品やサービスに興味を持っているユーザーに似た層をターゲティングする方法として非常に有効です。
実際には、指定されたURLをGoogleが直接クロールしてユーザーをピックアップするわけではありません。
GoogleはそのURLのコンテンツやテーマ、ユーザーがそのページに訪れる際の行動履歴・検索傾向などをもとに、類似のインテント(意図)を持つユーザーを自動的に推定・リスト化し、広告配信の対象とします。
たとえば、競合の通販サイトや比較レビュー記事のURLを指定すると、そうしたページに関心を持つユーザーと類似した行動パターンを持つユーザーに広告を配信することが可能になります。
この機能は、明確に「〇〇を探している」「□□の検討中である」といった意思を持つユーザーにリーチできる点で、通常の興味関心ターゲティングよりも効果的なアプローチ手法です。
競合に関心のある層=自社サービスにも関心を持つ可能性が高いため、ユーザーの意図に寄り添った広告設計が求められます。
競合サイトの訪問者に似たユーザーへ広告を配信
カスタムインテントオーディエンスに競合のサイトURLを指定すると、そのサイトの訪問者と似た検索行動や興味を持つユーザーに対して広告が配信されるようになります。
これは、Googleが蓄積した膨大なユーザーデータと機械学習を活用し、ユーザーの関心や検索意図を分析して配信対象を自動的に絞り込む仕組みです。
たとえば、競合ブランドのECサイトやサービス紹介ページを指定した場合、GoogleはそのURLに訪問したユーザーの行動傾向や検索キーワードをもとに、「その商品に興味を持つであろう」別のユーザーにまで広告を表示します。
つまり、実際にその競合サイトに訪問していないユーザーであっても、同等の関心を持っていると判断されれば広告が表示されるのです。
このアプローチの利点は、リスティング広告のように“検索をしているタイミング”だけでなく、YouTubeやGmail、Googleディスカバーといった媒体上でも「情報収集中」の潜在顧客にリーチできる点です。
競合の検討層を広く・的確に取り込むことができるため、新規顧客獲得において非常に強力な手段となります。
ただし、広告の内容が競合と似通っていると効果が出にくいため、次のステップとして自社の独自性や強みをアピールすることが重要になります。
競合との違いや強みを伝えるクリエイティブ設計が重要
競合サイトに関心を持つユーザーに広告を配信する場合、ユーザーはすでに他社と自社を比較・検討するフェーズにある可能性が高いため、広告クリエイティブには他社との違いや自社ならではのメリットを明確に打ち出す必要があります。
ただ「商品があります」「サービスをやっています」と伝えるだけでは、ユーザーの心は動きません。
たとえば、「○○社と比較して価格が30%安い」「当日発送可能」「24時間対応サポートあり」など、ユーザーにとっての“選ぶ理由”を短いテキストやバナー内で強く伝えることが求められます。
LP(ランディングページ)も含め、訴求ポイントに一貫性を持たせることで、広告からのクリック後の離脱も防ぐことができます。
また、比較検討中のユーザーは細かな違いに敏感なため、広告文やバナーにおいても「実績」「口コミ評価」「専門性」「安心感」などの要素をうまく取り入れると効果的です。
リマケやファインド広告と組み合わせることで、検討段階の中で繰り返し接触を図るのも有効です。
つまり、競合ユーザーにアプローチする広告配信は、ターゲティングだけでなく、見せ方・伝え方が成果を大きく左右するという点を忘れてはいけません。
自社の強みを具体的かつ魅力的に伝える工夫が、差別化と成果につながる鍵となります。
競合URL指定で成果は出るのか?
競合URL指定は、競合サイトに関心を持つユーザーと類似した行動傾向を持つ層に広告を配信できるため、高い購買意欲を持つ見込み顧客にアプローチできる手法です。
ただし、成果を出すには指定URLの選定や広告の訴求内容が重要で、競合との差別化が明確でないと効果が薄れることもあります。
適切なセグメント設定とクリエイティブの工夫が成果を左右するポイントとなります。
詳しく見ていきましょう。
競合URLからのオーディエンスは購買意欲が高い傾向がある
カスタムインテントオーディエンスで競合のURLを指定すると、そのサイトに関心を示した、または類似の行動パターンを持つユーザーをGoogleが自動的にターゲティングしてくれます。
このようなユーザーはすでに特定のカテゴリや商品に強い関心を持っているため、購買意欲が高いという特徴があります。
特に競合のサービス紹介ページや料金ページ、レビュー記事などを対象とした場合、その層は「比較検討段階」にあると推測され、広告の反応率も高まりやすくなります。
たとえば、自社と同じ市場で商品を展開している競合サイトを指定することで、そのユーザー層に「比較対象として自社もある」という認識を持たせるチャンスが生まれます。
このようなユーザーは、「今まさに購入を検討している段階」にあるケースが多いため、広告次第で流入・CVにつながる可能性が高く、非常に効率的なアプローチが可能です。
さらに、これらのユーザーは検索広告だけでなく、YouTubeやGmail、Google Discoverなどでも接触できるため、幅広い場面でアプローチができるという利点もあります。
つまり、競合URLを通じて獲得できるオーディエンスは、ニーズが顕在化しており、成果に直結しやすい“見込み顧客”層と言えるのです。
成果を出すにはセグメントの粒度と広告内容が重要
競合URLを使ったターゲティングで成果を出すためには、オーディエンスの粒度(セグメントの細かさ)と広告内容の設計が非常に重要です。
単に競合のトップページを指定するだけでは、ターゲットが広くなりすぎ、広告の精度が低下してしまう恐れがあります。
たとえば、ブランド名だけで集まったオーディエンスには、情報収集レベルのユーザーも多く含まれており、実際の購買意欲は高くない可能性もあります。
そこで重要になるのが、「比較ページ」「料金表ページ」「商品詳細ページ」など、ユーザーの検討段階が明確なURLを選定することです。
こうしたページを指定することで、「購入に近い」ユーザー層をよりピンポイントで狙うことが可能になり、また、広告のクリエイティブや訴求内容も重要です。
競合と同じような文言やデザインでは、ユーザーにとっての差別化ポイントが伝わらず、クリック率やCV率が低下する可能性があります。
自社ならではの強みや、ユーザーが感じているであろう不安や課題を解消するメッセージを盛り込むことで、他社との明確な違いを打ち出すことが重要です。
このように、「どのURLを指定するか」「どんなメッセージで勝負するか」の2点を工夫することが、競合URL指定で成果を出すためのカギとなります。
成果が出にくいケースとその対策
競合URLを指定したカスタムインテントオーディエンスでも、すべての場合において成果が出るとは限りません。
いくつかの成果が出にくい典型的なケースと、それに対する対策を理解しておくことが、継続的な成果改善につながります。
まず、指定する競合サイトが「総合ポータルサイト」や「幅広い情報を扱うブログ」のようにコンテンツのジャンルが広い場合、ターゲットが拡散しすぎてしまい、意図したオーディエンス層に広告が届かないことがあります。
このような場合は、より具体的な商品ページや比較記事、カテゴリページなどに絞ってURLを指定することで、ターゲット精度を高める必要があります。
次に、広告の訴求が競合と似通っていたり、あいまいな場合は、ユーザーにとっての差別化が伝わらず、クリックされてもコンバージョンに至らないことがあります。
こうした場合は、広告文やバナーで「価格」「スピード」「保証」「信頼」など、他社にはない強みを明確に打ち出す工夫が必要で、また、指定したURLに十分なトラフィックがない場合、リスト自体が小さくなりすぎて配信ボリュームが不足するという課題もあります。
このような場合は、複数の関連URLを組み合わせてセグメントを構築し、一定の規模を確保するのが有効です。
このように、成果が出にくい場合には、URLの選定・訴求内容・ボリュームの観点から原因を分析し、それぞれに応じた改善策を講じることが重要です。
Google広告はキャンペーンの仕組みが違うので注意!

ディスプレイキャンペーンのカスタムインテントオーディエンスでは、設定したキーワードやURL、アプリ、YouTubeコンテンツに関連する商品やサービスの購入を前向きに計画しているユーザーや、Googleが自動作成した購買意向が強いユーザー層に広告を配信することができます。
それに対し、YouTubeキャンペーンのカスタムインテントオーディエンスでは、商品やサービスを検索する時に使用した「検索語句」をキーワードとして指定して広告を配信します。
例えば、キーワード「スパイク おすすめ」を設定した場合、以下の配信ユーザーの違いがあります。
- ディスプレイキャンペーンの場合サッカースパイクの口コミサイトをよく見ているユーザー
- YouTubeでサッカー動画をよく見ているユーザー
- スポーツ用品の通販サイトでスパイクをカートに入れたユーザー
YouTubeキャンペーンの場合は、
- 「スパイク おすすめ」と過去に検索したユーザー
YouTubeキャンペーンのカスタムインテントオーディエンスは、「検索語句」に基づいてターゲティングされます。
なので、キャンペーンごとのターゲティングの仕組みを理解してキーワードを設定しましょう。
カスタムインテントとカスタムアフィニティの違い
カスタムインテントは「今すぐ行動したい」ユーザーをターゲットに、検索行動や閲覧履歴から購買意欲の高い層に広告を配信します。
一方、カスタムアフィニティは「興味・関心が強い」ユーザーを幅広くカバーし、ブランド認知や中長期的な関係構築に向いています。
目的に応じて使い分けることで、獲得と認知の両方を効果的に強化できます。
カスタムインテントは“今すぐ行動したい”ユーザーを狙う
カスタムインテントオーディエンスは、Google広告でユーザーの「購入・申し込み・問い合わせ」などの具体的な行動を起こす直前の見込み客をターゲットとするための機能です。
広告主が任意のキーワードやURLを入力することで、Googleがそれに関連する検索意図や行動傾向を持つユーザーを推定し、広告配信を行います。
たとえば「脱毛サロン 比較」「法人向けクラウド 会計ソフト」といったキーワードや、競合サービスのURLを登録することで、それらに関心を持つユーザーに対して広告を表示できます。
これにより、ニーズが明確で行動意欲の高い層へ効率よくリーチすることが可能になり、この手法は、コンバージョンを獲得したいタイミングや短期的な成果を求める施策に特に向いています。
検索広告のような“顕在層”へのアプローチに近い形で、YouTubeやGmail、ディスプレイ広告面にも展開できるため、チャネルを横断して成果を狙えるのが大きなメリットです。
つまり、カスタムインテントは「今まさに比較・検討している」ユーザー層への精度の高いアプローチが可能な、獲得型キャンペーンに最適なターゲティング手法です。
カスタムアフィニティは“興味・関心が強い”ユーザーに広くリーチ
カスタムアフィニティオーディエンスは、ユーザーの「興味・関心」や「ライフスタイル」に基づいて、より広い範囲の潜在層にアプローチするためのターゲティング機能です。
インテント(意図)よりも“カテゴリベース”でのアプローチが中心であり、行動喚起のタイミングはまだ先であることも多いため、中長期的な関係構築や認知獲得に適した手法といえます。
たとえば、「ガジェット好き」「オーガニック志向」「ビジネスパーソン向けコンテンツをよく見る」などの傾向をもつユーザーをターゲットにでき、自社のブランドや世界観に共感してくれそうな層に、広告を届けることができます。
検索行動が少ない層や、まだニーズが明確でない層にも届く点が特徴です。この手法は、新商品のローンチ時や、リブランディング、認知度向上を目的とした施策に向いており、短期的なCVではなく、将来的な購入見込みやブランド想起を重視した展開に効果的です。
特にYouTubeやGmail、Google Discoverなど、日常的な接触ポイントで自然に広告を見せられるのが強みです。
カスタムアフィニティは「すぐに買いたいわけではないが、強く関心を持っているユーザー」にリーチする手法であり、ブランド認知やロイヤルティ構築を狙うマーケティングフェーズで大きな力を発揮します。
違いは「意図の明確さ」と「配信のタイミング」
カスタムインテントとカスタムアフィニティの最大の違いは、ユーザーの購買意欲(意図)の明確さと、広告配信のタイミングにあります。
カスタムインテントは、検索行動や閲覧履歴をもとに「今まさに行動しようとしている」ユーザーを狙い撃ちするのに対し、カスタムアフィニティは「まだ購買意欲はないが、強い関心を持っている」潜在層をターゲットとします。
この違いにより、広告主が設定すべきキャンペーンの目的も変わってきます。
短期的にコンバージョンを増やしたいならカスタムインテント、長期的にブランドの認知や興味を育てたいならカスタムアフィニティを選ぶのが基本です。
たとえば「今月中に資料請求を20件取りたい」ならインテント、「半年後に選ばれるブランドになりたい」ならアフィニティが適しています。
また、配信のタイミングにも違いがあります。
インテントは検索行動が活発なタイミングで表示されることが多く、即効性がありますが、アフィニティはユーザーの生活の中に自然に溶け込むような配信になるため、広告のインパクトや継続的な接触が成果に直結します。
このように、両者は補完的に使うことも可能で、たとえば、アフィニティで認知させ、インテントで獲得するといったファネルに応じた運用戦略を立てることで、広告効果を最大限に高めることができます。
Google広告カスタムインテントオーディエンスを運用するコツ!

もともとディスプレイ広告のオーディエンス設定は、購買意欲が高いユーザーといった特殊なセグメントはカバーしていません。
ここまで作成方法をお伝えしましたが、実はカスタムインテントオーディエンスには使い方のコツがあります。
何事にもコツをつかまなければうまくいかないので、以下の2つの点をつかみましょう。
- 購買意向の強いユーザーを絞り込んで広告配信をする
- 購買意向が強まる時期を区切って広告外信する
以上の2つです。
1つ目は至極当然のことで、全く違うカテゴリに広告配信しても意味がないので、自分が扱うカテゴリにあったユーザーをターゲットにしていくことが重要です。
2つ目は、時期を考えるということです。
例を挙げるとジュエリーを扱うショップを想像してみた時に、皆さんはいつジュエリーを買いますか?
普段生活をしていて、急にジュエリーを買うことは滅多に少なく、恋人やパートナーに向けてジュエリーを送ることが一番多いですよね。
その時期としては、クリスマスだったりホワイトデーだったり決まって特定の時期に限られるので、そういった特定の時期に合わせて広告配信していくことで戦力的な配信が可能になります。
以上の2つのコツを把握しておくことで、限りなくコストパフォーマンスを向上させることができます。
カスタムインテントオーディエンスの導入による効果は?

では、実際にカスタムインテントオーディエンスを導入することでどういった効果が得られるのでしょうか。
カスタムオーディエンスが実装されたことで、シンプルでわかりやすくなりました。
そこで、従来の広告と効果について分かりやすく比較してみます。
比較するのは、とあるIT関連企業のリターゲティングキャンペーンとカスタムインテントオーディエンスを使用したパフォーマンスの比較です。
結果はリターゲティングであればクリック率:0.09%、平均クリック単価:132円、コンバージョン単価:2338円、コンバージョン率:5.64%。
カスタムインテントオーディエンスはクリック率:0.13%、平均クリック単価:41円、コンバージョン単価:1691円、コンバージョン率:2.41%となりました。
これを見れば一目瞭然ですが、圧倒的にカスタムインテントオーディエンスのほうが効果は出ていますよね。
従来のリターゲティングでは得られないような効果が、カスタムインテントオーディエンスでは得られました。
同じひとつのカスタムオーディエンスであっても、使用するキャンペーンの目標、入札戦略に応じて、「リーチ」「比較検討」「パフォーマンス」のいずれかを重視したオーディエンスに自動で切り替わるということになります。
Google広告のカスタムインテントオーディエンスとは?競合サイト指定でも成果はでる?まとめ

今回はGoogle広告のカスタムインテントオーディエンスとはどのようなものなのか?競合サイト指定でも成果はでるのか?というところの解説となりました。
Google広告のカスタムインテントオーディエンスとは、ユーザーの検索キーワードや閲覧履歴、興味関心をもとに、特定の商品・サービスを今まさに検討している可能性の高いユーザーに対して広告を配信できるターゲティング機能です。
広告主が自由にキーワードやURL(Webページ)を指定することで、Googleの機械学習がユーザーの行動データを分析し、購入意欲が高い見込み層に自動でリーチしてくれるのが最大の特長です。
特に注目されているのが、「競合サイトのURL」を指定する活用法です。
たとえば、自社と同じジャンルの商品やサービスを扱っている競合企業のWebサイトや商品ページをURLとして入力することで、そのページに関心を持つユーザー、または類似行動をしているユーザーに広告を表示できます。
これは、競合に関心のある=自社にも関心を持つ可能性が高い層に、効果的にアプローチできる戦略的なターゲティングです。
実際、競合URLからのオーディエンスは「比較検討フェーズ」にあるケースが多く、コンバージョンにつながる確率が高い傾向にあります。
ただし、成果を出すにはいくつかのポイントが重要です。
まず、指定するURLはできるだけ具体的で関連性の高いページ(料金案内、商品説明、レビュー記事など)を選ぶこと。
また、広告クリエイティブでは、自社の強みや他社との違いを明確に打ち出し、ユーザーの意思決定を後押しするメッセージ設計が必要で、一方で、競合サイトのジャンルが広すぎたり、URLの選定があいまいだったりすると、ターゲットの精度が落ち、成果につながりにくくなるケースもあります。
そんなときは、複数のURLを組み合わせてセグメントの粒度を調整したり、定期的にリストを見直すことが成果改善のカギとなります。
また、カスタムインテントと混同されやすい「カスタムアフィニティオーディエンス」との違いにも注意が必要です。
インテントは、「今すぐ行動したい」ユーザーへの短期的な獲得に向いているのに対し、アフィニティは「関心が強いが、まだ検討段階ではない」ユーザーへの認知拡大に適しています。
目的に応じて使い分けることで、広告効果を最大化でき、結論として、カスタムインテントの競合URL指定は、成果を上げる可能性の高い強力な手法です。
ターゲティング精度、広告表現、URLの選定などを工夫することで、効率よく見込み顧客を獲得することができるため、特に競争が激しい業界では積極的に活用すべき施策といえるでしょう。
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