月間8,900万人が利用しているLINEに広告を出稿することができるLINE広告。
しかし、LINE広告をうまく運用していくためにはフリークエンシーという指標を理解する必要があります。
LINE広告にはフリークエンシーキャップの設定があるのかどうか、最適なフリークエンシーキャップの設定はどのようにすればいいのかなど、分からない事が多い方もいると思います。
1ユーザーあたりの広告表示回数のことを「フリークエンシー」と言いますが、LINE広告の配信において、フリークエンシーの上限設定をしながら通常配信よりも優先的に広告配信をすることが出来、リーチの最大化を図ることが出来る「リーチ&フリークエンシー」というオプションメニューがあります。
「リーチ&フリークエンシー」は、ブランド広告企業向けとなっていますが、広告を配信していくにあたって必ず理解しておく必要があります。
そこで今回は、LINE広告のフリークエンシーについてご紹介します。
- LINE広告のフリークエンシーとは?
- LINE広告でフリークエンシーは何故必要?
- フリークエンシーキャップとは?
- LINE広告のフリークエンシーの確認方法は?
- LINE広告はフリークエンシーの設定が出来ない?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」とは?
- LINE広告の「ブランドリフトサーベイ」とは?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を使うメリットは?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」はどんな企業に向いている?
- LINE広告のリーチ&フリークエンシーを使う上での注意点は?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の出稿方法は?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」のオプション追加不可のケースは?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を効果的に運用していくためには?
- LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の設定は難しい?
- LINE広告のフリークエンシーとは?コントロール方法を解説!まとめ
LINE広告のフリークエンシーとは?
まずは、LINE広告のフリークエンシーについてご紹介します。
LINE広告に限った話ではありませんが、フリークエンシーとはユーザーが広告に接触した回数のことを指します。
例えば、1人のユーザーが同じ広告を3回閲覧したとするとLINE広告のフリークエンシーは3回とカウントされるようになります。
似たような意味で「リーチ」がありますが、広告指標ではリーチとフリークエンシーは異なりますので気を付けましょう。
- リーチ:広告に接触した人数
- フリークエンシー:広告に接触した回数
この違いに気を付けて覚えておきましょう。
そして、フリークエンシーの最適な数というのは特に決められていません。
広告の目的や、商材によって変わってきますので、自社の商品やサービスにとって一番最適なフリークエンシーを把握するために、「ABテスト」が必須となります。
LINE広告でフリークエンシーは何故必要?
LINE広告において、フリークエンシーはどうして必要になってくるのでしょうか。
フリークエンシーの目的というのは、同じユーザーに対して何度も同じ広告が表示されることによってユーザーに悪いイメージを与えることを避けることにあります。
悪いイメージを持たれてしまうと、自社の商品やサービスに影響を及ぼしてしまう可能性があるからです。
フリークエンシーを設定してユーザーに対して同じ広告が何度も表示されないようにすれば、無駄な広告配信も減り、費用対効果も高くなることが見込めます。
そのため、ウェブ広告を運用していくにはフリークエンシーが重要視されているのです。
フリークエンシーキャップとは?
また、同様のワードでフリークエンシーキャップというものが存在します。
これは、ユーザーに対して広告の接触回数の制限を設ける設定のことを指します。
つまり、何度も何度も同じユーザーへ広告を出稿しても仕方がないので回数の上限を決めることで効率的な広告運用を目指しましょうということなんです。
同じユーザーに何度も同じ広告が表示されると、商材に対して嫌悪感を抱く要因にもなってしまいます。
広告媒体によっても設定は異なりますが、
- 期間
- 上限回数
などを設定しておくといいでしょう。
LINE広告のフリークエンシーの確認方法は?
では、LINE広告のフリークエンシーの確認方法をご紹介します。
結論、LINE広告のフリークエンシーの確認方法は「ありません」。
LINE広告マネージャーを見ていただくとわかりますが、LINE広告のフリークエンシーの項目がありません。
そのため、リーチ数など他の指標からLINE広告のフリークエンシーを類推するしか方法がないのです。
LINE広告はフリークエンシーの設定が出来ない?
LINE広告は、フリークエンシーの設定をすることが出来ません。
ですから、何度も同じ広告が同じユーザーに表示されてしまう可能性があります。
そのため、クリエイティブは数週間で飽きられてしまい、CTRやCVRが悪化してしまう場合も多いです。
クリエイティブは2週間~1ヶ月のスパンで変更していく必要があり、クリエイティブ制作や入稿に手間がかかるようになってしまいます。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」とは?
では、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」についてご紹介します。
「リーチ&フリークエンシー」とは
フリークエンシーの確認はできませんが、LINE広告には「リーチ&フリークエンシー」という機能があります。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」とは、ブランド広告主に向けたオプションのメニューとなており、短期間でリーチを獲得しながらフリークエンシーキャップの設定が可能になっている素晴らしいメニューなのです。
さらに、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用すればLINE広告における広告配信において、1ユーザーあたりの広告表示回数(フリークエンシー)の上限を設定しながら、タイムラインに優先的に表示される仕組みになっています。
ブランド広告を扱っている方はLINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を活用すべきだと言えるでしょう。
設定
フリークエンシーの設定については、
- 配信設定期間・・・3~30日
- フリークエンシー上限・・・2~30回
このように設定することが出来ます。
LINE広告のリーチ&フリークエンシーのターゲット設定については以下の通りです。
- ターゲティング・・・詳細
- 年齢・・・4歳区切りで設定可能
- 性別・・・男性/女性
- 地域・・・47都道府県
- 興味関心・・・8種類から選択可能
配信面
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」が掲載できる面は「タイムライン」に限定されています。
タイムラインは月間5,000万人以上が閲覧をするため、これだけでもLINE広告の「リーチ&フリークエンシー」はとんでもない広告効果を得ることができることがわかります。
また、フォーマットは「動画のみ」となっています。
静止画での出稿は出来ません。
費用
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の掲載費用は500万円~です。
あくまでブランド広告主に向けたメニューになっているので最低出稿費用はかなり高くなってしまっています。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の機能は、事前の申し込みが必要になります。
また、最低出稿金額の設定もあるということを覚えておきましょう。
LINE広告の「ブランドリフトサーベイ」とは?
LINE広告には「ブランドリフトサーベイ」という機能もあります。
LINE広告の「ブランドリフトサーベイ」は、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の機能と同時に提供が開始されました。
LINE広告の「ブランドリフトサーベイ」は、LINE広告の広告配信と併せて、広告に接触したことの有無でユーザーを分類抽出し、それぞれのユーザーに対して連携している調査会社によるブランドリフト調査を行い、広告の効果を測定することが出来るというものです。
広告に接触したことがあるユーザー、広告に接触したことがないユーザーに対して、
- 広告認知度
- ブランド認知度
- 利用経験
- 好意度
- 利用意向
などの項目を設定して調査し、正確に広告効果を把握することによってマーケティング活用していくというものになります。
「ブランドリフトサーベイ」の配信面については、「リーチ&フリークエンシー」と同じように「タイムラインのみ」となっています。
またフォーマットは「動画のみ」になります。
費用についてですが、「ブランドリフトサーベイ」というのは「リーチ&フリークエンシー」と併せて利用するのが基本となっています。
「リーチ&フリークエンシー」とパッケージとなっている費用になり、最低出稿価格は500万円~で、別途調査費用として100万円が必要となります。
出稿費用が1,200万円以上の場合には調査費用は無料です。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を使うメリットは?
では、LINE広告のリーチ&フリークエンシーを使うメリットをご紹介します。
決して安くはない500万円~の出稿額ですが、それなりのメリットが存在します。
短期間に多くのユーザーへリーチできる
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」は優先的にタイムライン上へ広告を出稿することができます。
つまり、別の広告主よりもユーザーへの接触回数を増やせるということなんです。
一度LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用するだけで、優先的にタイムライン上に広告が表示されるようになるので、一度に大量の「認知」を行うことが出来、かなりのユーザーへ認知拡大を行うことができます。
広告疲れがあまり起きない
実は、LINE広告を普通に出稿した場合にはフリークエンシー設定ができないので、どうしてもユーザーが広告疲れをしてしまいます。
広告疲れというのは、何度も同じユーザーに同じ広告が表示されてしまうことで起こります。
広告疲れによるデメリットはたくさんあり、ブランドイメージを損ねてしまうことにもなりかねません。
それに比べて、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を設定することで、広告の表示回数を限定させることができるので、広告疲れとは無縁の広告運用をすることが可能です。
ユーザーに不快感を与えることなく多くのユーザーに対して広告を配信することが可能になります。
分析が正確になる
LINE広告のリーチ&フリークエンシーを利用した場合、
- ブランド認知
- 好感度
などユーザーの深層心理に基づいた分析が可能になります。
認知の結果を数値で表示させることもできるので、より正確な分析を行うことが可能になります。
「認知」の目的の広告出稿というのは、一般的に効果を把握するのは難しいですが、ブランドリフトサーベイなら認知の結果を可視化することも出来ます。
計画性に富んでいる
広告運用をしていく上で、計画性というのは非常に重要になります。
100万円予算があるからといってバンバン広告を打っているようでは、うまく広告運用が出来るとは考えられません。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用することで、広告表示回数を制限したり、興味関心などから予算を調整することが可能です。
自社商品のブランディングを初めて行う場合などには、広告表示回数を最大化し、その後興味、検討へアプローチする場合にはフリークエンシーを控えめにしておくなど調整するといいでしょう。
最適な表示回数を把握できる
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用すれば、自社に最適な広告の表示回数を把握することが出来るようになります。
「認知」を目的とする広告出稿を行う場合には、フリークエンシーは高いほうが良い場合が多いですが、正確に最適な回数を見出すためにはテストを何度も繰り返し行う必要があります。
しかし、「リーチ&フリークエンシー」と「ブランドリフトサーベイ」と併せて使うことによって効果を可視化することが出来るようになります。
自社にとって最適な広告表示回数を把握しておくことは、広告運用にあたってとても重要なことです。
別の媒体でも活用することが出来ます。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」はどんな企業に向いている?
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」は、ブランディング広告を検討している企業向けの広告です。
ブランディング広告というのは、自社のイメージをユーザーに与えることによって、自然に商品が売れるようにする仕組みを構築する広告出稿のことを言います。
LINEは、アクティブユーザーがかなり多いのでLINE広告を使うことによって、かなり多くのユーザーにアプローチをすることが出来ます。
LINE広告のリーチ&フリークエンシーを使う上での注意点は?
では、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を使う上での注意点をご紹介します。
事前の申請が必要
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を使用するには事前の申請が必要になります。
フォーマットが用意されているので、それに記入するだけで申請資料は完成します。
しかし、事前審査があり合格しないとLINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を使うことはできないので注意しましょう。
ブランディング広告以外は効果が薄い
先ほどもありましたが、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」はあくまでもブランド事業者に向けた広告出稿メニューとなっています。
つまり、ブランドを扱わない事業者がLINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用してもそこまで効果を得ることができません。
短期的な広告出稿が目的の場合には、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」は不向きです。
出稿期間が偏る可能性がある
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」は、予算が偏ってしまう傾向にあります。
実は、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の設定によっては3日程度で予定していた予算を使いきってしまうことがあります。
配信期間前半に広告配信が偏ってしまうことによって、配信期間が前倒しになってしまうことも。
こういった偏りを発生させず、まんべんなく広告配信をするためには、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の設定は微調整していく必要があります。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の出稿方法は?
では、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の出稿方法について見ていきましょう。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用するためには事前申し込みが必要になります。
次の手順で申し込みをすることでオプションとして追加されるようになります。
権限申し込み
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の申し込み依頼をする必要があります。
宛先と内容のフォーマットは以下の通りです。
申し込み依頼メールアドレス:sales_media_order@LINEcorp.com
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メール件名:【リーチ&フリークエンシー】 / 広告主様名
広告主名:
代理店名:
商材正式名称:
広告主コーポレートサイトURL:
商材公式サイトURL:
LP URL(出稿予定URL全て):
========================================
上記のフォーマットに必要事項を記載し、メールを送信しましょう。
記入する内容が分からない場合には、営業担当者等に確認するようにしましょう。
機能付与
権限申し込みをメールで行い、申込内容に問題がなければ3営業日以内にLINE広告の「リーチ&フリークエンシー」のオプションメニュー権限が付与されることになります。
商品や訴求内容によって、許可がおりない場合もあります。
広告配信
権限が付与されれば、通常の広告配信と同じように「管理画面」から広告配信を行うことが出来るようになります。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」のオプション追加不可のケースは?
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」のオプションが追加できないケースはどんなものがあるのか見ていきましょう。
不可のケース | 内容 |
キャンペーン訴求 | キャンペーン開始から掲載日まで、目安として1週間以上経過するもの |
モニターキャンペーン | ニュース性の訴求軸がある場合も不可 |
既存商品訴求 | 既存商品のアップデートのみは不可 |
割引訴求の場合 | 商品値引きの訴求は不可 |
アプリの告知 | 友達追加など訴求内容を含むものは不可 |
オプション追加できないケースに当てはまっていないかどうか事前に確認するようにしましょう。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を効果的に運用していくためには?
では、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を効果的に運用していくためにはどのような施策をとればいいのか見ていきましょう。
認知度によってフリークエンシーを変更する
自社ブランドの認知度によってフリークエンシーを変えましょう。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」では、「2~30回」まで設定をすることが出来ます。
訴求内容によって上限を変える設定をしていきましょう。
ある程度認知されているブランドであれば「週2~3回」のフリークエンシーでもいいですが、全く認知されていない場合にはもっと多くの上限を設定する必要があるでしょう。
メッセージ内容によってフリークエンシーを変更する
訴求するメッセージによってフリークエンシーを変更するのも一つのポイントです。
訴求するメッセージが簡単なものであれば、フリークエンシーは低くても大丈夫です。
メッセージの内容が複雑であったり、ユーザーの認知に時間がかかるような場合にはフリークエンシーの上限を増やすなど、調整して設定していきましょう。
有効的な商品サービスを把握する
フリークエンシーが有効な商品やサービスをしっかりと把握することが重要になります。
これから認知を高めていきたい商品やサービスがLINE広告の「リーチ&フリークエンシー」に向いているのかどうかを判断する必要があります。
ユーザーのライフサイクルが早い商品の場合には、広告の表示回数によって影響を与えることは出来ますが、高額なサービスについては広告表示回数を増やしても大きな影響を与えることは難しいです。
自社が取り扱う商品やサービスの内容をしっかりと考えた上で広告運用の計画を立てていきましょう。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」の設定は難しい?
LINE広告における「リーチ&フリークエンシー」の設定をしていくためには、最適な回数を見極める必要があります。
広告表示の最適な回数を見極めるためには、
- 目的
- 商品のカテゴリー
- 自社ブランドの認知度
- セグメントの特性
- 季節性
など、様々な要素を考慮する必要があります。
広告運用に慣れていないと、これらの全てを自社だけで分析し、判断するのはかなり難しいと言えるでしょう。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を使用するためには事前申し込みや莫大な費用がかかります。
せっかく費用をかけるのであれば、効果のある運用を行っていきたいですよね。
効果のある広告運用をしていくためには、広告運用を広告代理店に依頼してみるのもおすすめです。
代理店に相談することによって、的確なアドバイスをもらうことが出来るので、自社だけで判断するよりも効果的な運用を見込むことが出来ます。
LINE広告のフリークエンシーとは?コントロール方法を解説!まとめ
今回は、LINE広告のフリークエンシーについてご紹介しました。
LINE広告ではフリークエンシーを調べることができず、あくまで他の指標から数値を推測するしかないということが分かりました。
しかし、LINE広告には独自の「LINE広告のリーチ&フリークエンシー」があります。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」は、ブランディング広告用のオプションであるということを理解しておきましょう。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用することで、ブランドイメージを格段に引き上げることが出来るようになるはずです。
また、LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を設定するだけでなく、広告の効果をアップさせるためには微調整をしながらコントロールしていく必要があります。
また、商材や訴求内容によっては許可が下りない場合もあります。
LINE広告の「リーチ&フリークエンシー」を利用したい場合には、事前申し込みや最低出稿金額などの制限があります。
利用したいと思っている場合には、自社の商品やサービスに利用できるのかどうかをしっかりと確認してから、計画的に申し込みを行うようにしましょう!