今、世界中で使われているSNSの1つであるFacebookは、多くの人が利用しています。
そんなFacebookに広告を出してビジネスをすることは、とても有効な広告戦略の1つといえるでしょう。
しかし、Facebook広告には審査があり、どんな広告でもただ作成したら載せられるというわけではありません。
そこで皆さんは、Facebook広告における迂回システムというのをご存じでしょうか。
意外と知らない人が多く、知っていないとアカウントエラーの原因となってしまいます。
なので今回この記事では、回避方法や対処法についても見ていきます。
Facebook広告の審査落ちとは?
Facebook広告は、広告を掲載する前にFacebookの広告ポリシーに沿った内容であるかどうかというポイントを審査されます。
広告ポリシーとは、サイト上で許可・禁止されている広告の内容と操作について説明しているものです。
この広告ポリシーに沿った審査に落ちることを「審査落ち」と言います。
審査に落ちてしまうと広告を掲載することが出来なくなってしまいます。
この審査については、通常、広告は24時間以内に審査されますが、さらにそれ以上に時間がかかる場合もあります。
Facebook広告の迂回システムとは?
まず、迂回システムとは何かということについて、見ていきます。
迂回システムとは、簡単に言ってしまうとFacebookに投稿されている投稿が適しているのかどうかを判断するシステムのことです。
また、Facebookが公式で公表しています。
審査抵触時に表示されているものが多く、抵触ポリシー28に記載されています。
内容は以下の通りです。
- 広告審査プロセス及びその他の法執行システムを迂回する方策を講じてはなりません。
- この方策には、広告コンテンツまたはリンク先ページの隠蔽も含まれます。
となっています。
つまり、Facebook広告のポリシー違反にならないようになんとか免れようとする表現のことです。
この表現をしてしまった際には、迂回システムが作動してアカウントがエラーになってしまうことがあります。
Facebook広告の迂回システムに引っかかる条件
では、迂回システムにかかる条件とは、どのようなものなのでしょうか。
実例を見ていきましょう。
まず、アカウントがポリシー違反になったのに新しくアカウントを作ろうとする行為です。
1つ前のアカウントがポリシー違反で、サスペンドになってしまったのにも関わらず新しいアカウントを作ろうとする行為は、審査基準に違反しているのでダメです。
迂回システムに引っかかるので、これは禁止になっています。
また、広告のリンク先のページのFacebookによるアクセスを制限する行為です。
この行為も、簡単に迂回システムに引っかかります。
これにより、アカウントエラーになってしまいます。
Facebook広告の迂回システムにかかる要素は?
では、迂回システムにかかってしまう要素は何なのでしょうか。
それぞれ要素について見ていきましょう。
絵文字の使用
まずは、絵文字の使用です。
Facebookでは、絵文字を使用して出稿することができるのですが、広告でも絵文字が使えると思ったら、それは大間違いです。
実は、広告文での絵文字使用はポリシー違反になっているんです。
絵文字をうまく使って、アダルトな内容を記載していたという事例が過去にあったようなのです。
なので、絵文字の使用については厳しくなって、禁止になってしまいました。
結果、Facebookでの個人の投稿には絵文字を使っているものも多いですが、誰にでも目に触れる広告での絵文字の使用は上記の理由から禁じられています。
特例はなく、どんな使用でも控えてほしいというFacebookの思惑があります。
誤解を招くようなボタンの配置をしている
本来存在しない機能があると思わせるなど、誤解を生むような素材は使用禁止です。
以下はその例です。
- 画像をクリックで再生する動画のように見せるもの
- 偽のお知らせ表示
- チェックボックス、ラジオボタン、複数のオプションやアクションを提案するボタン
画像をクリックで再生する動画のように見せるものの例として、再生ボタンのように見える横向き三角、その他一時停止、停止、早送り、巻き戻しボタンのように見える要素があります。
また、偽のお知らせ表示の例としては、Facebookの新着お知らせバッジ、友達のオンラインステータス表示のように見える緑の丸などが記号が禁止になっています。
チェックボックス、ラジオボタン、複数のオプションやアクションを提案するボタンの例として、「はい」/「いいえ」、「送信」/「キャンセル」などは使用禁止です。
肌の露出度が高く、性的な内容を想起させる素材
Fecebook広告では、以下のような画像を使用することができないので、気をつけましょう。
- 性行為の暗示
- ヌードの暗示
- 肌や胸の谷間の過度な露出
- 性的に挑発的なポーズ
- 腹部、臀部、胸部など、体の個別の部位に焦点を当てる(本来は性的な意味合いがない場合も含む)
- 性的な事柄を暗示する表現
誤解を招いてしまうような表記を行って広告をすることは、全て禁止されています。
体の一部や問題点を強調して見せている素材
広告を見た人に、否定的な自己イメージを抱かせる可能性があるため、以下のような素材の使用は禁止されています。
- 体の問題点を強調したり、一部をアップで見せている
- 特定の体を理想の例または好ましくない例として描写している
- 体重計やメジャー(ダイエットの広告に使用する場合は避けたほうが良い)
- 健康状態、脱毛、医療処置、歯科処置、肌の手入れ、ダイエットに関連した「使用前/使用後」画像
などは禁止となっています。
注意しましょう。
審査通過後のページ変更
次は、審査に通った後にページを変更することも禁止です。
審査用のページを用意して、審査が通った後にページを変更すればいいじゃんと一度は思いついた方はいるのではないでしょうか。
実は、この行動もFacebookから禁じられているんです。
Facebookには、しっかりとページのURLなどが記録されており、ページ変更した後それがFacebookに適していないと判断された場合は、ガッツリアカウントエラーになってしまいます。
なので、審査に抵触する可能性がグンと上がるので、辞めるという対応をしておくことがベストになります。
IPアドレスの制限
実は、海外からの不正アクセスを封じるため、国外IPアドレスからのアクセスを制限するレンタルサーバーがありますが、これも禁止です。
レンタルサーバーの中には、デフォルトでついている機能もありますが、これだとFacebookからのアクセスも封じてしまうことになりかねません。
なので、審査落ちになってしまうことが多々あります。
海外IPアドレスをFacebookが扱っているのかどうかはわかりませんが、審査から外されて迂回システムにかかります。
Facebookからのアクセスをできるようになるように、レンタルサーバー側の設定を変えるべきですね。
文字を隠す
○○のように、文字をあえて隠すような行為もダメです。
「○○になりたい!」など、あえて言葉を隠すことによる広告配信もガッツリ迂回システムにかかります。
伏字や、最後まで言わないなどの広告も禁止されています。
Facebookのブランドガイドラインに反している素材
FacebookやInstagramのブランドを提携、後援、支持をほのめかすような方法で利用することは認められていません。
以下のような行為は禁止されています。
- 広告内でFacebookやInstagramの機能を模倣したり、Facebookのアイコン、画像、スクリーンショット、商標、著作物を使用する
- 「Facebook」を小文字始まりで「facebook」と表記する
- 古いロゴを使用する
- FacebookまたはInstagramブランドの一部を社名、マーク、その他一般名詞と組み合わせたり、デザインの中にFacebookまたはInstagramを最も特徴的または顕著な要素として表示する(自社ブランドと「Insta」や「gram」という言葉を組み合わせることも含む)
禁止には気を付けましょう。
過度にテキストを含む画像素材
画像内のテキストとは、広告の画像に埋め込まれた文字、文字ベースのロゴ、ウォーターマークなどを指します。
動画広告の場合は「サムネイル」、ページ広告の場合は「プロフィール写真」にも同じルールが適用されます。
テキスト量に関するポリシーが適用されないものは、以下の6つです。
- 本屋アルバムのカバー
- 製品画像(ロゴ部分だけをクローズアップした画像は認めらません。必ず製品全体が表示されている画像を使用する必要があります。)
- ゲームのスクリーンショット
- イベントのポスター(スポンサーのロゴ内の文字もテキストとみなされます。)
- チャート、グラフ、雑誌や新聞の紙面、映画やテレビ番組のポスター
- 利用規約などのリーガル表記(広告ないの製品に適用される場合)
上記以外では、テキストが多過ぎると審査に落ちる確率が高いでしょう。
非承認になる可能性がある画像内のテキストの例は以下の3つです。
- テキストベースのロゴ
- 透かし
- 数字
主にテキストで構成されるロゴは、サイズや配置に関係なく全てテキストとみなされます。
透かしは、不可欠な場合、ブランドガイドラインに従っている場合でもテキストとみなされます。
また、数字すべての数字はテキストとみなされます。
文字情報は、広告のテキストフィールドに入力するようにしましょう。
どうしても画像に埋め込む必要がある場合は、小さめの字で簡潔な文面にまとめるようにしましょう。
Facebook広告のその他の禁止事項
Facebook広告の審査では、広告で使われているテキストや素材以外にも禁止事項が定められています。
代表的なものは以下の4つです。
- ランディングページが正常に機能していない
- たばこ関連の広告配信
- 非合法的なものや行為を促す広告配信
- 成人向けコンテンツの配信
それぞれを一つずつ詳しく見ていきましょう。
ランディングページが正常に機能していない
ランディングページは、以下の条件を満たしている必要があります。
- リンク先URL
- IPアドレスによるアクセス地域制限
- エラーページ
- ポップアップ
- 自動ダウンロード
リンク先URLは、どのブラウザー、OS、キャリアから参照しても正しく機能しているようにしましょう。
IPアドレスによるアクセス地域制限は、特定の地域以外からはアクセスできないウェブサイトを宣伝する広告は承認されない場合があるので、確認しましょう。
エラーページのリンク先URLは、未完成のサイトやエラーページであってはいけません。
なので、トラッキングURLを使用する場合は、意図したランディングページに正しく転送されるか確認しましょう。
また、ページを開いたとき、または離脱しようとしたときに、ポップアップやポップアンダーを表示して移動を妨げないようにしましょう。
ページを開いたときにマルウェアやスパイウェアのダウンロードを自動的に開始したり、コンテンツを開くために追加のプログラムやアプリケーションを要求しないようにしましょう。
たばこ関連の広告配信
Facebook広告では、たばこやたばこに関連する器具の販売、または利用を宣伝することは禁止されています。
また、販売に繋がってしまうような促進をすることも禁止されています。
非合法的なものや行為を促す広告配信
他にも、以下の行為は禁止されています。
- 非合法薬物、娯楽用薬物、関連器具の販売や利用を宣伝または促進するもの
- 非合法な行為に寄与したり、それを促進または宣伝したりするもの
- 非合法な商品やサービスへの言及や宣伝を含むもの
- 法律またはFacebook広告ガイドラインで禁止されているコンテンツを含むもの
上記のように、非合法な商品を販売するための広告は、配信をすることはできません。
ですが、マリファナなどの非合法な薬物の合法化を提唱するページは、そのような薬物を販売しないかぎり、ポリシーに準拠しているとみなされることもあります。
もちろん販売をすることは出来ないので、詐欺に当たる可能性もあります。
アルコールも未成年に対しては禁止です。
成人向けのコンテンツの配信
以下のようなサービスの販売や使用の宣伝はすることができません。
- 成人向け玩具
- 成人向け動画
- 成人向け出版物
- 成人向けのショー
- 性的増進製品
- 外科手術を伴わない豊胸製品
提供するものとして、ふさわしいものかどうかの判断をしっかりしましょう。
Facebook広告の迂回システムの対策法
では、迂回システムにかからないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
しっかりとFacebook側に明記されているようなシステムではないので、具体的な対策方法はありませんが、上記の禁止行為は避けておくことが賢明でしょう。
- 絵文字を使わない
- 審査直後のページ変更はなし
- IPアドレスは解放
- 文字は明記する
です。
普通に広告運用していて、迂回システムにひっかかるなんてことはありません。
何かひっかかるようなことがあれば、一度Facebook側に問い合わせてみましょう。
Facebook広告の迂回システムによるアカウントエラーとは?回避方法や対象法についてまとめ
ここまで紹介をしてきましたが、迂回システムについては、まだまだわかりにくい審査ポリシーになっています。
ネット上でも、正確な対策法がないのがまた厳しいところですよね。
Facebook広告は、掲載前にFacebookの広告ポリシーに沿った内容かどうかが審査されます。
この審査に落ちると、広告を掲載できなかったり、アカウントが停止されたりします。
しかし、普通に広告運用をしているとひっかかるようなことはないようなので、Facebook側のルールを把握しておきましょう。
また、覚えがないのにポリシー違反になっている場合は、Facebook側に問い合わせましょう。
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