月間8,900万人もの利用者がいるLINE。
そんなLINEへ広告を出稿することができるLINE広告ですが、ただただ広告を運用するだけでは意味がありません。
しっかりとLINE広告のレポートを見て、今後の広告運用に役立てる必要があります。
LINE広告には、レポートという機能があります。
広告の運用レポートというのは、情報共有だけでなく、広告の効果を把握したり整理することで広告運用の改善に繋げることが出来ます。
今回は、LINE広告のレポートの出し方や、ダウンロードの方法などについて紹介していきます。
LINE広告のレポートとは?
ではまず、LINEレポートというのは一体どんなものなのかについて見ていきましょう。
LINE広告のレポートとはどんなものなのか、何故レポートを見なければならないのかということは、広告を運用していく上で理解しておく必要があります。
LINE広告のレポートは、運用しているLINE広告のデータをExcelやCSV形式で出力することの出来るレポートのことです。
集計期間や階層など細かい設定をして、データを出力することが可能です。
LINE広告のレポートは、
- 現状を把握するため
- レポートのデータをもとに改善を行うため
という目的があります。
LINE広告のレポートを見ることによって、現在運用しているLINE広告のデータを確認することが出来ます。
LINE広告を効果的に運用していくためには、現状把握は必須です。
また、LINE広告のレポートを見ることで現状を知ることが出来たら、改善点を見つけ出すことが必要になります。
LINE広告レポートは、良い点、悪い点などが数値としてハッキリと分かりますので、そのデータをもとにしてより良い広告運用としていくことが出来るようになるんです。
LINE広告のレポートのダウンロード手順は?
では次に、LINE広告のレポートのダウンロード手順をご紹介します。
LINE広告のレポートは、LINE広告の管理画面よりダウンロードすることが出来ます。
ダウンロードをする時には、出力形式、対象期間、項目などを細かく設定しなければいけません。
手順は次の通りです。
- LINE広告のトップページを開く
- 広告マネージャーするから、「広告アカウント」→「パフォーマンスレポート」でアカウント名をクリックする
- メニューアイコンをクリックし、「レポートと計測」→「パフォーマンスレポート」をクリックする
- パフォーマンスレポートをクリックするとレポート一覧の画面が開くので、「+レポートを作成」で期間やレポート形式を選択する
- 「作成する」をクリックする
これでLINE広告のレポートをダウンロードすることが出来ます。
LINE広告レポートを出すときの必要項目は?
レポート作成画面では、
- 集計期間
- 階層
- 集計間隔
- 集計単位
- 集計対象
- ファイル形式
- 削除済みの項目を含めるかどうか
これらの項目を設定する必要があります。
各項目の意味について詳しく見ていきましょう。
集計期間
「集計期間」というのは、出力したい配信期間のことです。
- 今日
- 昨日
- 過去7日間
- 過去30日間
- 今月
- 先月
- 全期間
- カスタム
全期間のデータや期間を任意で指定することも出来ます。
階層
「階層」というのは、
- 広告アカウント
- キャンペーン
- 広告グループ
- 広告
などを選択します。
集計間隔
「集計間隔」は、レポートを集計する期間を選択していきます。
- 全体
- 日別
のどちらかを選択することが可能です。
おおまかなパフォーマンスを確認したいという場合には「全体」を。
一日単位で細かく確認したい場合には「日別」を選択しましょう。
集計単位
「集計単位」は、次のような単位で集計することが出来ます。
- OS
- 地域(居住地)
- 年齢
- 性別
- 趣味関心
- 行動
- 属性
年齢や性別などターゲティングごとのデータを確認することが出来るので、広告運用の改善に役立てることが出来ます。
集計対象
「集計対象」は、
- LINE広告とLINE広告ネットワークを分ける
- 配信面別で集計をする。
などを設定することが出来ます。
「配信面別」で集計をするというのは、LINEかLAP for Publishersかという意味になっています。
両方を配信対象にしていた場合には、各データを出力することが可能です。
ファイル形式
「ファイル形式」では、
- Excel
- CSV
これらから選択することが出来ます。
削除済みの項目
「削除済みの項目」では、チェックを入れると削除済みの項目も含めてレポートに出力されます。
LINE広告のレポートをダウンロードすると書いてある項目一覧
LINE広告のレポートをダウンロードすると、これらの項目が出てきます。
項目名 | 内容 |
adacount name | 広告アカウント名 |
adaccount id | 広告アカウントID |
impression | 広告の表示回数 |
clicks | クリック数 |
CTR | クリック率 |
CPC | 1クリックあたりのコスト |
CV | コンバージョン |
CVR | コンバージョン率 |
CPA | 1コンバージョンあたりのコスト |
Cost | 広告費用 |
currency | 選択した通貨(日本円、海外) |
3-second video views | 3秒再生 |
Video watches at 25% | 25%再生 |
Video watches at 50% | 50%再生 |
Video watches at 75% | 75%再生 |
Video watches at 95% | 95%再生 |
Video completions | 動画視聴完了 |
Install | アプリインストール率 |
Open | アプリ起動数 |
View home | ホーム閲覧 |
View category | カテゴリ閲覧 |
View item | 商品閲覧 |
Search | 検索 |
Add to cart | カートに追加 |
Puechase | 購入 |
Level achieved | レベル達成 |
Tutorial complete | チュートリアル完了 |
Install(view) | インストール(ビュー) |
Cost per Install(click+view) | インストール単価(クリック+ビュー) |
Install(click+view) | インストール(クリック+ビュー) |
Reach(estmated) | リーチ(推定) |
CPM | 広告の表示回数1,000回あたりのコスト |
LINE広告のレポートをダウンロードするときの注意点は?
では、LINE広告のレポートをダウンロードする時の注意点をご紹介します。
ターゲティングしている以外の数値も確認出来る
LINE広告のレポートでは、ターゲティングとして設定している「趣味関心」以外の項目のデータも出力することが可能です。
ターゲティングを絞って設定していても、すべての「趣味関心」の項目ごとのデータを出力することが出来るんです。
この理由としては、ターゲットを設定したユーザーが、その他にどんな興味関心をもっているかどうかというのをLAPのシステムが保有しているため、データとして出力されているからです。
ターゲティング設定以外の項目のデータを確認することが出来るのは、分析をするのにとても役立ちますね。
カスタムコンバージョンなどの項目が追加される
基本的に、先ほどのLINE広告のレポート項目で記載があった項目に加えて、
- カスタムコンバージョン
- カスタムイベント
などの項目がLINE広告のレポートに追加されるようになっています。
日本以外の地域も混ざっている
LINE広告のレポートを「地域別」で作成している場合でも、日本以外の地域が混ざっている可能性があります。
LINEが独自で収集しているデータに基づきLINE広告のレポートが発行されているので、海外へ何らかの理由で移動したユーザーのデータも間に合わず混入していることは許容しておきましょう。
海外へ移動したユーザーのデータがレポートの更新に間に合わなかった場合には、海外でのカウントとしてレポートに記載される場合があります。
データが100%一致するとは限らない
LINE広告のレポートで「地域」や「興味関心」などの集計単位別でレポートを作成すると、アカウント全体の数値と一致しなくなってしまいます。
地域別データであれば市区町村まで確認が可能です。
しかし、市区町村データの利用を許可しているユーザー分だけがカウントされる仕組みになっています。
そのため、「総計」と「数値」が一致しないことがあります。
この原因としては、各項目についてユーザーの重複を考慮していないからです。
重複があるので、アカウント全体の数値より多くなってしまうんです。
勤務地や現在地でのデータはない
LINE広告は「居住地」がデータベースとして扱われています。
そのため、
- 勤務地
- 現在地
でLINE広告のレポートをダウンロードすることはできません。
LINE広告のレポートはどうやって活用する?
では、LINE広告のレポートをダウンロードしたままにせず、しっかりと活用する方法をご紹介します。
CVやCVRを確認する
まず、LINE広告のレポートにおいて大事な点としては、コンバージョンを見てみましょう。
広告を運用するうえでコンバージョンを見ずして広告の正しい運用をすることは出来ません。
コンバージョン獲得は最も重要な指標のひとつです。
ただし、コンバージョンの数だけを見ているだけだと費用対効果について確認することが出来なくなってしまいます。
そのため、
- CV
- CVR
- CPA
の3つの指標は必ず見ておくようにしましょう。
コンバージョンが低下するとLINE広告の運用にも影響してきてしまいます。
コンバージョン数だけでなく、コンバージョン率やコンバージョン単価については注意して見ていくことが必須です。
CTRやCPCを確認する
次に大事なのは、クリック率などです。
コンバージョン以前の問題で、クリック率が低ければ低いほどLINE広告の効果を発揮できていないことになります。
逆に、クリック率が高ければ高いほどユーザーの需要にあった広告を出稿できていると判断することができます。
表示された広告がクリックされるということは、ユーザーは広告に対して興味を示しているということになります。
クリック率だけ確認しているだけでは正しい分析が出来ないので、クリック率も同時にチェックしていきましょう。
クリック率が低いということは、広告に興味を持ってくれている人が少ないということになります。
広告クリエイティブを改善するなどの施策を取る必要があります。
また、正しいターゲティングが出来ているのかもしっかりと確認しましょう。
ターゲティングが出来ていないと、興味のないユーザーに広告が表示されてしまい、クリック率も低くなってしまいます。
同時に確認するべきものにクリック単価がありますが、これは費用対効果を把握するために重要です。
クリック率が高くても、クリック単価が高すぎると費用対効果は落ちてしまいます。
CPMを確認する
LINE広告をブランディングとして活用している場合は、CPMも確認しておきましょう。
ブランディングというのは、より多くのユーザーに広告を見てもらえるかどうかがポイントです。
インプレッション数はLINE広告に限らず、ありとあらゆる広告の運用のおいて大事な指標です。
もしインプレッション数が伸びていない場合は、ターゲティングが狭すぎることが考えられます。
また、インプレッション単価も確認しておく必要があります。
インプレッション単価はクリック単価に比べてもコストパフォーマンスが良いです。
費用対効果も気にしながら広告を配信していきましょう。
LINE広告のレポートから改善すべきことは?
では、一般的にLINE広告のレポートから考えられる改善すべき点をご紹介します。
LINE広告の運用効果を高めたい場合には、レポートを確認して改善点を見出すことが必要です。
LINE広告のレポートを確認し、改善すべき点について見ていきましょう。
入札設定
LINE広告のレポートを見ると、様々な指標に問題があることがわかると思います。
しかし、ほとんどの原因はこの入札設定を間違えていることにあります。
入札設定的に強豪に入札価格が負けてしまっていることもありますので、入札価格を変更してみましょう。
入札設定が正しく出来ているかどうかを確認するためには、
- クリック数
- クリック率
- インプレッション数
- インプレッション単価
を確認しましょう。
入札設定が適正でないと、広告が充分にユーザーに配信されなくなってしまうので注意が必要です。
クリエイティブ
クリエイティブは、LINE広告のレポートのクリック率や動画再生数などから修正をすることが可能です。
動画の再生数が伸びていなかったり、クリック率があまりにも悪い場合は、A/Bテストなどをして改善してみましょう。
効果的なクリエイティブであっても、そればかり使っているとユーザーに飽きられてしまう可能性があります。
クリエイティブは定期的な変更がおすすめです。
ターゲティング
コンバージョン数が伸びなかったり、コンバージョン率が低いという場合には、広告のターゲティングがうまく出来ていない可能性があります。
改善点としては、
- ターゲットを洗い出す
- ペルソナ設定を再考する
などがあります。
ただ、ターゲティングを狭めすぎてしまうとオーディエンスの母数が少なくなってしまいます。
そうすると配信ボリュームが低くなってしまうかもしれません。
リーチやインプレッションを確認しながら配信ボリュームに注意し、運用していく必要があります。
リターゲティング配信を導入するのもおすすめです。
費用対効果
LINE広告を運用していく上で、費用対効果はかなり重要です。
費用対効果は、
- CPAやCPMが高くなりすぎている
などの場合に改善すべき指標です。
改善点としては、
- ターゲティングの変更
- クリエイティブの変更
- 入札価格の変更
などがあります。
また、フリークエンシーキャップを設定することでムダな広告コストを削減することが出来るので効果的です。
リーチ
広告がどれだけのユーザーに配信されているのかどうかを確認するためには、リーチの確認も重要です。
インプレッションというのは、同じユーザーが何度も広告を見た場合にもカウントされますが、リーチはユーザー数だけでカウントされます。
リーチは、
- インプレッション数が伸びていない
などの場合に改善すべき指標です。
インプレッション数は伸びていても、リーチが伸びていない場合には、同じユーザーにばかり何度も広告が配信されているということになります。
改善点としては、
- ターゲットの見直し
などがあります。
LINE広告のレポートの確認頻度はどのぐらい?
LINE広告のレポートは、広告の運用効果を把握するためにとても重要なものです。
では、LINE広告のレポートは、どのぐらいの頻度でチェックすればいいのでしょうか?
毎月チェックしているという人も多いと思いますが、出来れば週次や日次でチェックすることが出来ることが望ましいです。
月に一度のチェックだけでは、月途中で市場が変化したり、設定が誤っていたりした場合になかなか気づくことが出来ません。
日々のチェックが、より効果の高い広告運用に繋がるのです。
LINE広告のレポートを読みやすくするポイントは?
LINE広告のレポートを作成するにあたり、より読みやすいレポートを作成するにはどうしたらいいのでしょうか?
レポート作成のポイントについて見ていきましょう。
折れ線グラフか棒グラフを使う
グラフを作る際には、折れ線グラフや棒グラフを使うと分かりやすいです。
- 日ごとの推移→折れ線グラフ
- 曜日ごとの比較など→棒グラフ
などのように用途によって変えていきましょう。
円グラフは数値の差などを見ようと思った時に意外と分かりづらいものです。
また立体グラフなどにしてしまうと見にくくなってしまうので、平面グラフを使うのがおすすめです。
色はシンプルに
広告レポートを作成する際に、色んな色を使ったほうが分かりやすいと思いがちですが、「青」「緑」「グレー」などのシンプルな色のほうが案外分かりやすいんです。
色をたくさん使いすぎてしまうと、どこが重要なのかが分かりにくくなってしまいます。
強調したい部分がしっかりと分かるような色合いにしていきましょう。
ツールを使用する
LINE広告のレポートを作成するのに時間がかかってしまう…という場合には、ツールを使うという方法もあります。
広告レポートを作成するのに特化しているツールを使うことで、自動的に分かりやすいレポートを作成することが出来てしまいます。
レポートを作成するのに手間取っていた方にとっては、時間や手間の削減になります。
LINE広告のレポートを作成できるツールにはどんなものがある?
LINE広告のレポートは、日々のチェックがより効果的であるということを説明してきました。
しかし、レポートを作成になかなか時間がとれないという場合には、ツールを使うこともおすすめです。
レポート作成に使う時間が短くなれば、その分他の業務に時間を割くことが出来るようになるし、さらにツールを使用することで効果的なレポートを作成することが出来れば、LINE広告の効果を高めることも出来ます。
では、LINE広告のレポートを作成できるツールはどんなものがあるのか見ていきましょう。
広告レポートテンプレート
まずは、広告レポートテンプレートです。
広告レポートテンプレートは、決まったところにデータを入力していくことで、用意されていたテンプレートに反映されるようになっています。
また、表やグラフを作る手間が省けるようになります。
広告レポートテンプレートはExcel形式で、LINE広告の運用データを管理画面からダウンロードし、入力していくと数値が反映されるようになっています。
テンプレートとしてあらかじめ用意されているので、レポートを1から作成する手間を省くことが出来ます。
しかし、データの反映は自分で行わなければいけません。
テンプレートにないデータ比較なども自分で作成する必要があります。
広告レポート自動化ツール
次に、広告レポート自動化ツールというものがあります。
広告レポート自動化ツールというのは、LINE広告と連携させることが出来ます。
LINE広告と連携させ、データを自動的に抽出し、レポートを作成してくれるというものです。
広告レポートテンプレートと違い、データを手動で入力しなくても自動でデータを収集してくれます。
レポート作成も自動化されていますので、最新の状態でデータの閲覧が可能です。
LINE広告だけでなく、Google広告やYahoo!広告など色々な広告媒体に対応していますので、複数の広告を運用している場合にも活用することが出来ます。
また、広告レポートテンプレートのように、広告を効果的に分析できるテンプレートも用意されています。
データはテンプレートによって可視化されるので、広告運用を把握することも、効果的な分析を行うことも可能なんです。
操作不要で簡単にレポートを作成することの出来るツールなのでとても便利ですが、コストがかかるというのが難点です。
LINE広告のレポートの出し方をご紹介!ダウンロードするには?まとめ
今回は、LINE広告のレポートについて見ていきました。
LINE広告のレポートは、必要な項目を選択すれば管理画面から簡単にダウンロードできるということが分かりましたね。
LINE広告のレポートのダウンロード自体は簡単ですが、ダウンロードした後の活用が非常に重要になってきます。
レポートをダウンロードしたら、そのレポートをしっかり読み取ってLINE広告の改善に役立てる必要があります。
LINE広告のレポートの内容をしっかりとチェックして、広告の効果はどのような成果を出しているのか、どこを改善していったらいいのかをしっかりと見極められるようにしましょう。
また、レポートは日々のチェックがとても重要なものになってきます。
月次チェックだけでなく、出来れば日次チェックをして細かな動きも把握できるようにするといいですね。
なかなか自分では毎日レポートをチェックすることが出来ないという場合には、レポート作成ツールを活用することも検討してみましょう。
レポート作成ツールを使用すれば、簡単便利に、しかも分かりやすいレポートを作成することが出来るのでおすすめです。
うまくLINE広告のレポートを活用して、今後のLINE広告運用につなげてみましょう!