LINE広告の機械学習における自動入札機能とは？どうやって活用する？

LINE広告を運用していく中で、自動入札を上手に活用していくことは広告成果を最大化させることに繋がります。

 

実際、広告グループごとに金額を設定したり、ターゲティングをしたりなど、いちいち設定を手動で調整していたら手間がかかってしまいます。

 

それに、広告運用を始めたばかりの方にとっては手動入札というのは難しいと感じてしまうかもしれません。

そこで、自動入札を活用するとすべてを最適化してくれるのでとても便利です。

 

LINE広告だけでなく様々な広告はほとんど自動入札が主流になってきています。

 

しかし、LINE広告では80%のユーザーが広告を自動入札で活用しているというデータも発表されている中、まだまだ機械学習について理解が乏しい方が多いように思います。

 

そこで今回は、LINE広告の機械学習における自動入札機能についてご紹介します。

LINE広告の広告料金の設定方法は？

LINE広告の料金がいくらかかるのかについて気になっている人も多いと思います。

LINE広告の料金というのは「入札」によって決定します。

 

入札方法は、「手動入札」と「自動入札」の2種類があります。

そして、これらはそれぞれ最低入札額というのが決められています。

 

手動入札と自動入札について少し見ていきましょう。

手動入札

手動入札というのは、手動で単価を入力していく方法のことです。

手動入札は、単価が抑えやすく予算をオーバーしてしまうということがありません。

 

予算オーバーしてしまいそうになれば、入札をやめればいいだけだからです。

 

しかし、適切な入札単価が分からないと、ウェブサイトなどへ誘導したいユーザーに対して広告配信がしたくても、自分が入札している単価以上の金額で他社が入札してしまうと広告は配信されなくなってしまいます。

 

そうすると、広告を配信出来るユーザーが限られてしまい、見込みユーザーを逃してしまう可能性があります。

自動入札

自動入札というのは、設定した最高入札額をもとにしてAIによる機械学習が行われ、最適な金額で自動的に入札を行ってくれるというものです。

 

LINE広告の公式では、自動入札が推奨されています。

自動入札は、LINEの持つ機械学習のデータを活用して、適切なユーザーに広告を配信することが可能です。

 

購入してくれそうなユーザーや、商品やサービスに興味がありそうなユーザーをLINEが予測してくれるんです。

 

そして、それらのユーザーに対して適切な入札額で広告が配信されるようになります。

費用対効果も高いと言えます。

 

しかし、機械学習が学習をするのに時間がかかってしまうため、長期的な運用が必要となります。

LINE広告の機械学習における自動入札機能とは？

LINE広告の機械学習における自動入札機能というのは、機械学習を活用して、事前に設定しておいた単価や入札額が予算内で自動調節される機能のことを指します。

 

手動であれば1つ1つ入札していかなければならなかったものが、LINE広告の機械学習における自動入札機能の導入によりその作業が必要なくなりました。

LINE広告の自動入札に使われる機械学習とは？

では、機械学習というのは一体どんなものなのかについて詳しく見ていきましょう。

機械学習とは

機械学習というのは、AI（人工知能）を構成する要素のひとつです。

AIというのは、「ひとが行う仕事を自動化する技術」のことです。

 

機械学習は、人の代わりに自動的に仕事を行ってくれる機能です。

機械学習を行うことのメリットとしては、コンバージョンを獲得するなどの目的を達成する仕事を、人の代わりに行うことで正確で、素早いデータを獲得することが出来るということにあります。

 

機械学習で学習した情報をもとにしてコンバージョンを獲得してくれるのでとても便利ですよね。

広告で使われる機械学習

機械学習は、自動入札で使用され、入札単価を自動的に設定してくれます。

自動入札は、デバイスや時間帯など多くのデータを分析し、最適な入札単価を算出することが出来ます。

 

オークションのたびにリアルタイムで、

などのデータを考慮することによって適した入札単価を設定してくれる機能のことです。

人の手では、機械と同様に対応して入札単価を決定することは出来ません。

 

より良い結果が期待出来るように広告を優先的に配信してくれますので、効率的な広告配信を行うことが出来ます。

機械学習にはデータが必要

機械学習を働かせるためには充分なデータが必要になります。

データがあればあるほど、機械学習はどんどん働きます。

 

特に必要なのがデータ量です。

たくさんデータがあれば、広告を出稿する目的に達成するためにどんどん働いてくれるというわけです。

 

手動で行うよりも、機械学習を行った方が精度の高い運用を行うことが出来ます。

LINE広告の機械学習における自動入札機能の仕組みは？

では、LINE広告の機械学習における自動入札機能の仕組みについて見ていきましょう。

機械学習に使用されるデータ

LINE広告の機械学習における自動入札機能は、

などを元に学習されます。

 

つまり、コンバージョンデータが蓄積されていくとどんどん機械学習が進んでいくことになります。

機械学習が進むことによって、自動入札が最適化されます。

 

LINE広告というのは、コンバージョン、クリック、インストールなどのデータをもとにして機械学習を行います。

 

コンバージョン数が少ない場合には、広告アカウント内の情報や、類似した他の広告情報のコンバージョンデータも学習に使用されます。

必要なコンバージョン数

LINE広告には、機械学習を行うのに最低限必要なコンバージョン数というのがあります。

機械学習が完了するデータの目安は、広告グループ単位で40コンバージョン程度だと言われています。

 

機械学習に必要となるコンバージョンの獲得期間は特に決められていませんが、充分なデータが無い場合には自動入札は行われません。

 

LINEの最適化エンジンでは、はじめはCPAがかなり高くなってしまう傾向にありますが、コンバージョンを40貯めることによって、かなりCPAが改善されるという事が分かっています。

 

40コンバージョン蓄積されると、CPAは一気に下がります。

LINE広告の機械学習における自動入札機能のやり方は？

では、実際にLINE広告の機械学習における自動入札機能の設定をしてみましょう。

手順は、次の通りです。

これで完了です。

LINE広告で利用できる自動入札は？

LINE広告では、配信の目的によって課金対象が異なります。

一般的なコンバージョン目的で配信するこをと前提にしてLINE広告で出来る自動入札について見ていきましょう。

入札方式

選択できる課金対象はCPC課金（クリックごとの課金）またはCPM課金（インプレッションごとの課金）になります。

 

自動入札においては、「CPM課金×コンバージョン数の最大化を目的に自動で設定」を使用します。

自動入札を行う時のポイント

自動入札は、どの程度コンバージョン数を見込めるかということに焦点を当てる必要があります。

LINE広告は広告セット単位で機械学習が行われます。

 

機械学習のメインシグナルはコンバージョン数です。

また、配信をするターゲット（オーディエンス）の人数によっても変わります。

 

リターゲティングを行う際などには、オーディエンスが少ない場合もあります。

 

自動入札を使用することで、多くのオーディエンスから効率よく配信するべきターゲットを探し出すことが出来るので、オーディエンスが小さいと効果が充分に発揮されなくなってしまいます。

 

オーディエンスの推奨は予算やによっても異なりますが、10万人程度はオーディエンスがいると望ましいと言われています。

LINE広告の機械学習における自動入札機能の入札戦略は？

ではここで、LINE広告の機械学習における自動入札機能の入札戦略をご紹介します。

自動入札を行う際には、いくつかの入札タイプが用意されています。

 

入札戦略というのは、自動入札を行う際の入札タイプを総称したものの事を言います。

現在、LINE広告には以下の4つの入札戦略が設けられています。

 

適切な入札戦略を行うことで、広告の効果を最大限に発揮することが出来るようになります。

バランス型

バランス型というのは、イベント単価の上限を設定することです。

イベント単価の上限を超えないように最適な入札単価の調節が行われます。

 

基本的には、定常的に運用を指定て1日の予算と単価を守りつつ広告運用の最大化を目指したい方におすすめの入札戦略になります。

効率重視型

効率重視型の入札戦略は、入札額の上限を設定します。

これは、入札額が上限額を超えないようにして入札単価の調整が行われます。

 

1日の予算を使いきるのではなく、あくまで効率を重視したい方におすすめの入札戦略になります。

イベント単価を守ることを一番に優先させるので、保守的な運用を行うことが出来ます。

 

逆に、設定価格より高い入札が必要なオークションには参加しませんので機会損失の可能性も高いです。

予算消化重視型

予算消化重視型というのは、単価の上限なしで1日の予算の消化を最大化するものです。

これは、設定しておいた1日の予算の消化を最優先として広告運用が行われます。

 

短期間で広告をバンバン打ち、運用を最大化したい方におすすめの入札戦略になります。

イベント単価が高くても、1日の予算の中で最大限の獲得を目指します。

 

この入札戦略の場合には、予算の使用を優先します。

イベント単価の目標を設定

また、設定したイベント単価の目標値の10％前後の単価を維持しながら、目標コンバージョンを最大化させる入札戦略もあります。

 

予算を使い切るより、イベント単価を一定に維持することを優先にします。

LINE広告の機械学習における自動入札機能のメリットは？

では、LINE広告の機械学習における自動入札機能のメリットをご紹介します。

LINE広告では自動入札の利用が推奨されていますが、導入することで次の2つのメリットがあります。

配信精度が向上する

自動入札をすることによって、配信精度が向上することが期待出来ます。

もちろん、手動がダメということではありませんが、やはり自動入札にはかないません。

 

手動入札であればターゲットを洗い出しデータを確認し、変更や修正を加えていく必要があります。

 

しかし、LINE広告の機械学習における自動入札機能であれば勝手に微調節が行われるので手動よりも効率のいい配信精度が高い広告運用を実現してくれます。

 

年齢や性別、地域など手動で入札を設定する際には、ターゲット事の数字を確認する必要がありますが、細かく設定するためには手間や時間がかかりすぎてしまいます。

 

自動入札であれば、こういった手間が省けるというわけです。

手間も減るし、配信精度も向上するのであれば自動入札を活用しない手はないはずです。

入札の手間が削減される

先ほども説明したように、手動ではどうしても時間がかかっていたものが、LINE広告の機械学習における自動入札機能であればAIに全てお任せするため時間がかかりません。

 

さらに、機械学習でどんどん賢くなっていくので、手動よりも良い広告運用の成績を残してくれたりします。

手動入札を自分の手動で行っていくというのはなかなか厳しいものです。

 

入札の手間を省くことによって、他の広告の管理に手が回るようになります。

LINE広告の機械学習における自動入札機能の活用のコツは？

では次に、LINE広告の機械学習における自動入札機能をどうやって活用していくのかをご紹介します。

コンバージョンが蓄積されやすいアカウント設計をする

LINE広告の機械学習における自動入札機能は、コンバージョンのデータ蓄積により自動化が行われていきます。

 

そのため、なかなかコンバージョンが蓄積されないような広告運用をしていてはLINE広告の機械学習における自動入札機能の意味がありません。

 

まとまった広告グループを作成できるようなアカウント設計をし、コンバージョンを効率よく蓄積していきましょう。

広めのターゲティング設定をする

LINE広告が公表しているデータを参考にすると、配信金額1,000万円以上/月のアカウントでは約45%がデモグラのみを設定しています。

 

このことからわかるように、機械学習の性質上、ターゲティングの範囲を広めにとったほうがLINE広告の機械学習における自動入札機能においては有効であるといえます。

 

機械学習のパワーをフル活用するためにも、大規模なアカウントになればなるほどターゲティングの範囲を広めている傾向にあります。

予算は多めに設定する

日予算が制限されていると、1日に予算を消化できるように広告の掲載頻度が抑制されてしまいます。

 

そうすると、設定されているターゲティングの方法で表示可能な場合であっても、広告が表示されないという場合があります。

 

これは機会損失を招く要因となります。

 

機械学習に必要なデータを充分に蓄積出来ていない場合があるので、しっかり余裕を持って予算設定を行っていく必要があります。

カスタムコンバージョンを活用する

なかなかコンバージョンが伸びない、予算が少ないという場合には、LINE Tagを活用しましょう。

 

最終コンバージョンの前の階層ページにLINE Tagを設定すると、自動入札システムのデータ蓄積に利用されます。

 

商品購入やサービスを利用することを検討しているユーザーに向けて機械学習を深めていくことが出来るようになります。

 

カスタムコンバージョンの設定方法は、

これらの設定がおすすめです。

LINE広告で競合先が多い場合はイベント単価の上限を設定するのがおすすめ

広告配信において、競合が負い業界の場合には、自動入札の「入札戦略」を「イベント単価の上限を設定」にしておくのがおすすめです。

 

配信が伸びやすく、コンバージョンを早く蓄積することが出来るので自動入札を最適化するために必要なコンバージョン40件を集めるのが早くなるからです。

 

この設定を行うことで、イベント単価の上限を超えずに最適な入札単価を設定してくれるようになります。

最適化を促進すれば、単価と広告配信の効果を考慮し、バランスのよい広告運用を行うことが出来ます。

LINE広告で自動入札に切り替えたい場合は？

例えば、LINE広告を運用していて手動入札にしていたけれど、成果が出てきたので自動入札に切り替えたいという方もいるかと思います。

 

しかし、いざ設定を変えようと思ったら「クリック数の最大化」しか設定できないという現象が起こる場合があります。

 

実は、手動入札を設定していると、自動的にCPC課金になってしまいます。

しかし、自動入札というのはCPM課金となります。

 

広告グループの課金方式というのは、一度作成すると変更できなくなっていますので、課金が出来る入札方法しか選択できなくなってしまっているんです。

 

どういった場合には、手動入札をCPM課金に設定しましょう。

そうすることで、自動入札に変更することが出来るようになります。

 

逆に、自動入札から手動入札に切り替えたいという場合には、CPM課金での手動入札となります。

 

手動入札にしているけれど、将来的には自動入札に移行したいと考えているのであれば、CPM課金の手動入札を設定し、高いCPMで入札をかけていき、配信ボリュームや1日あたりのコンバージョン数などが安定してきた時点で自動入札に切り替え、CPAの最適化を図っていくのがおすすめです。

LINE広告の自動入札を活用するときの注意点は？

では、LINE広告の自動入札を活用していくための注意点について見ていきましょう。

機械学習が完了するまではCPAは安定しない

自動入札を導入することで、機械学習がしっかり行われているかどうかの進捗を確認することが出来るようになります。

 

全部で40件のコンバージョンを獲得することによって機械学習は完了しますが、機械学習が完了するまでは、CPAは安定しません。

 

広告を配信した直後は、予算を強化し、早期に機械学習が完了するようにしましょう。

 

機械学習が完了した後も、最新のデータを取り込むために1広告セットにつき、1週間40件のコンバージョンを定期的に獲得できるようにしましょう。

 

自動入札を利用する場合には、機械学習が完了するまではCPAは安定しないということを覚えておくことが必要です。

入札戦略を変えてみる

入札戦略では、どうしたらオークションで勝つことが出来るかということを目標としています。

入札戦略は、配信の途中で戦略を変更して成果の比較を行うことも重要です。

 

色々な入札戦略を試してみることで自動入札の成果の改善にも繋がります。

ITP対策が不十分

LINE広告というのは、ITP対策が不十分となっています。

トラッキングツールなどを導入している場合には、ツールと管理画面のコンバージョン数に誤差が生じてしまう場合があります。

 

ITPの影響によって管理画面ではAndroidからのほうがコンバージョンがつきやすく、成果がいいと判断されてしまいます。

 

しかし、日本はiphoneユーザーの方が多いので、iOSへの機会損失が発生してしまう可能性が高くなってしまいます。

 

iOSに向けての広告グループを配信すると、この問題は解消されていくはずですので、LINE広告というのはITPの影響を受けやすいということを覚えておきましょう。

LINE広告の機械学習における自動入札機能とは？どうやって活用する？まとめ

今回は、LINE広告の機械学習における自動入札機能についてご紹介しました。

自動入札は、手動入札よりも色々なメリットがあるという事が分かりました。

 

今やほとんどの媒体で利用されている自動入札ですが、今後もその拡大は広まっていくことでしょう。

どの入札戦略にするのが最適かというのは、アカウントの目標や予算によって異なります。

 

予算を使い切るのか、イベント単価を重視したいのか、コンバージョンを増やしたいのか。

どの入札戦略にしたらいいのか迷ってしまう場合には、今一番優先すべきは何なのかをしっかりと考えていくことが重要になります。

 

2021年以降、主流になるLINE広告の機械学習における自動入札機能について理解を深め実践で使えるようにしておきましょう！